来年は3TBがボリュームゾーンへ。

 DigiTimesの記事から。

 Hard drives with 1TB platters to mature in 2011
 >http://www.digitimes.com/news/a20101222PD222.html

 2011年には1TBプラッタが軌道に乗るという話。わ~お。
 本日現在ではWDでも750GBプラッタでひぃひぃ言っているのだが、早くもその上は目処が立ってるってことかしらん。

 ◇

 にしてもHDD業界はホントに競争が激しいというか、浮き沈みが激しいというか。

 一昔前、プラッタ容量拡大の先頭を走っていたのはSeagate。実際、250GBプラッタまではかなりいい感じで来ていたのだが。
 あのSeagate騒動の元となった333/375GBプラッタで派手にズッコケてから泥沼な展開に。その後も意地というか何とか500GBプラッタを早期にリリースはしたものの、ぶっちゃけ未だに安定していないし。その状況でつい先日から(漸く)667GBプラッタドライブ出荷開始って・・・。
 ちなみにこのグダグダ、コスト削減を名目に開発費を派手に削って技術者を大放出したのが原因と言われている。

 さてこのSeagateが自滅したところで、プラッタ容量拡大競争はSamsung vs WestanDigitalという構図に。
 ところがこの競争は早々にWDに軍配が上がり、667GBプラッタ、750GBプラッタと現在に至るまで拡大一直線。WDの場合は密度を上げ易い低速回転ドライブを相当数出荷していたのが幸いして、まず低速回転ドライブに採用→こなれてきたところで高速ドライブにも採用、という流れが出来ている模様。とはいえ750GBプラッタは未だ選別品レベルとか、そんな噂も。

 一方、ひたすら我が道を行くのがHGST。この会社のHDD記録密度はSeagateやWDが「刻んでいる」のと見比べると明らかに「飛び飛び」だし、出荷製品は大体他社よりプラッタ密度低いし、それでも同じ容量が必要だからとコスト高を承知でプラッタ5枚なんてドライブをSATA市場に投入してしまうし。製品開発に対するポリシーのようなものが明らかにWDやSeagateとは違うように見える。
 ということで、この会社は密度競争とは無縁だと個人的には思っていたのであり。実際、最新3.5インチHDDでも600GBプラッタで、これは「要するに600GBプラッタが安定期に入った」ということだと思っていたのだが。

 ♯ちなみに物理フォーマットの違い故、HGSTの600GBプラッタとWDの667GBプラッタとは実際の記録密度はほぼ同一。

 ところがそのHGSTが、2.5インチで500GBプラッタを投入するとのこと。
 これ、面積を単純計算すると3.5インチだと1TB近いプラッタが作れるそうな。

 ・・・ってことは、既に3.5インチの1TBプラッタ採用ドライブは既に開発中ということだよな。いや、もしかしたら開発はほぼ終わっていてテスト中とか、或いは量産準備中とかなのかも。少し前にはHGSTが4TBドライブの開発をしているなんてウワサも出ていたし。

 ってまさか、HGSTがWDを追い越してプラッタ密度でトップに立つってことか?そんなことが実際起こるのかね?

 ◇

 まあ兎にも角にも、今年暫く2TBの壁から一歩踏み出した大容量HDDだが、どうやら来年の容量増加には期待できる模様、という話でしたとさ。

 ・・・って、いよいよ以ってマザーの2TB超え対応が大問題になるんじゃないのかね。おらAMD、どうすんのよ。

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容量大きくて自由度が・・・ってアレ? (SugarSyncのこと)

 さて、自分は以前からDropBoxを使っているが。
 最近気になっていたのがSugarSync。だってこっちはタダで容量5GB(DropBoxは2GB)。しかも昔から「簡単なDropBox、機能豊富なSugarSync」と言われているぐらいだから、当然カスタマイズなんかもイロイロ出来るハズ。

 ということで、先日アカウントを作ってみた。

 ♯ちなみにそこらのblogのリンクからアカウント作るというテもあったのだが、コレ確か紹介した側もされた側も相互にメアドが見えてしまう筈だと思っていたので却下。
 仕方ないのでgoogleでSugarSyncと検索して右に出てくる文字広告のリンクからアカウント作成。ここ経由だと何もしなくとも500MBのボーナス容量が付いてくるので。

 ところが・・・実際にSugarSyncのクライアントを導入してみると。
 どうしても納得出来ないというか、気になって仕方ないのが以下の2点。

 1.「マジックブリーフケース」の位置が変えられない。
 2.複数アカウント間でファイルを共有した場合、共有「された側」のローカル同期フォルダの位置が変えられない。

 この2つ、世間ではどうだか知らないが、自分的にはSugarSyncの株が一気に下がったというか。
 もちっと正直に言うと、かなり真面目に「コレやめた」になりそうなぐらい。

 ◇

 何故かというと、自分はMy Documentsを使っていない人間なので。
 システム用とは別にデータ専用の論理ドライブを切ってあって、全てのユーザ作成データはそちらの集約している。

 My Documentsを移動すれば、なんてツッコミも飛んできそうだが、一応自分としては信念としてソレはしない。これがどうしてかというと、実際やってみた人が居れば分かると思うのだが。
 このMy~のようなフォルダ(とレジストリにpathが書いてあるような個人設定関連のフォルダ)をシステムと別のドライブに移動してしまうと、それなりに不都合が発生してしまうのよね。そしてシステムがトラブった時等にはこの不都合が不具合に、そしてその不具合が致命傷になりかねない、というか実際になる。

 ♯いやね、昔はMy Documentsを移動したりとかしていたんだけどね。

 その点、「データ専用ドライブ」はデータだけしか入っていないので、データの置き先としてもバックアップ対象もこれ以上明快な区切りは無く、その上DOSの頃からの習慣になってしまっているのでカラダも覚えている。

 また、Windows標準フォルダに大量のデータを溜めた時に発生し易いパフォーマンス問題等とも無縁だし、データとゴミがHDDを埋め尽くして肝心のシステムorアプリに必要な空き領域が確保できない、というマヌケな事態にもならない。

 ◇

 その点、DropBoxでは初期設定こそMy Documents下のMy Dorpboxだが、このフォルダをMy Documetns下から簡単に移動出来るので、「データ専用ドライブ」の中に移動してやればそれで全て片付いた。
 複数アカウント間で同期を取るにしても、ファイルの実体は「データ専用ドライブの中のMy Dropbox下」に来るため、非常に分かり易い。

 まあ要するになんというか、自分の使い方の感覚としてはDropBoxの方がしっくり来る模様。
 んでこっちはタダで5GBには・・・ならんのかね、やっぱり。

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SiI3132とSiI3726(とJMB394)は3TB行ける。で、SiI3124は?

 さて、WDに続いてHGST製ドライブも流通を開始し、予想通り年内に2万円も切った3TBドライブだが、一方で対応IFやHDD箱の情報は相変わらず少ないったらありゃしない。

 そんな中、ふと気づいてみるとCenturyが何やら精力的に3TB動作確認をやっているじゃないですか。
 そのリストを見ていると、なんだかんだで結構いい感じの情報が出てきているのでちょっとメモ。 

 動作確認:SiliconImage SiI3132/SiliconImage SiI3726/JMicron JMB394

 何と、SiliconImage製PMPが3TB超OKになっている。
 素晴らしい・・・これで3124が3TB超えられればいろんな意味で当分安泰なのだが。
 誰か検証してくれないかな・・・。

 ◇

 ちなみに、個別に見ていくと3132についてはコレ。
 >http://www.century.co.jp/products/pc/zousetu/cifesatap2.html

 Centuryが売っている何の変哲もない3132搭載カード。
 コレで3TBが行けて他の3132搭載ボードで行けないワケが無い。

 #ちなみに変わったトコでは同じ3132を搭載しながら独自BIOSを積んでいるAdaptec 1220SA/1225SAも最新ファーム+ドライバで2TB超に正式対応済。

 んで、3726についてはコレ。
 >http://www.century.co.jp/end/ex35es5.html

 Centuryらしからず(死)評判が良かった割には割とすぐ↓の後継機に移行してしまった製品。SiI3726が妙に割高だとかそもそも供給薄くてとかそんなウワサがあるのだが、どうなんだろうね。

 おまけ、JMB394についてはコレ。
 >http://www.century.co.jp/end/ex35eu2r.html

 最近ではすっかりPMPの定番製品になってしまったJMB394。
 このチップ、昔「RAIDをOFFにして素のPMPとして使うと、複数HDDへ同時アクセスで妙に遅くなる」という話を聞いたことがあるのだが、最近はどうなんだろう。単に初期ファームの出来の悪さだったと思うのだが、なんだかんだで結局3726ばっかり触ってきたからなぁ。

 まあこんな感じだが、他にもJMicronの変換チップを使ったものは予想通り?余程の初期モノでない限りは行ける模様。

 ここまで情報出してもらえれば、取り敢えずUSB3.0対応のHDD箱を買おうって時も安心して買えますな。

 #といっても、3TB対応+USB3.0対応な1つ入の「箱」はあのHDD蒸焼な裸族の一戸建てだけかい。
  「建具」はいくつもあるが・・・これはちょっと買えん・・・。

 つーか・・・何で他社はこういうことやらんの?
 玄人志向も最初にちょろっと情報出しただけで、ちっとも追加されないし・・・。

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コレガ・・・ん~。

 昨日の続きネタ。
 まぁそんな風にイロイロ考えた結果、結局Coregaのブツを購入。
 最近のデスクトップ用HDDは何かハズレ率が高い(というか自分がハズレ引きすぎている)気がするので、HDD単体よりはこのケースの方が、そしてこの安物ケースよりは腐っても家電扱いのHDDレコーダの方が長持ちするだろう、という発想で。
 ついでに、その為のコストもこの程度ならまぁ許せるかな、ということで。

 #購入先は何故か最安値だったAmazonにて。

 とはいえこのまま使うのは怖いので、まずは温度測定しながら怖々様子見。

 すると、eSATAで全速力を出すとあっという間にHDDが蒸し焼きになるが、USBでちまちま使う程度ならそこまで酷くもないことが判明。さすが今時の省電力ドライブ(WD20EARS×2)・・・とはいえ、かなり「好ましくない」温度まで上がるのは事実なので、ざっくり対策。

 具体的には、底面パネル取外して、代わりに厚紙で作った大きなスリット付のカバーを仮止テープではめ込み、本体を横置き+ファン常時全速+ファン横の謎スリットは仮止めテープで塞ぐ。要するに大きな吸気口とストレート排気ルートを確保したということで、こうするとHDDの温度上昇はかなり抑えられる。

 #つか縦置きで使うには間違い過ぎてるわな、このファンの位置。

 ということで熱の問題はクリア。ではもう二つほど気になる点を。

 ◇

 1.AFTの影響ってどうなのさ

 取り敢えず問題無い模様。

 但し、非AFTなHDDと比べるとダビングが遅い気がする。PCに繋いだeSATAシーケンシャルベンチではWD20EARSの方が速いし、USB接続だとUSB自体がボトルネックになってどちらでもほぼ同速にも関わらず、RDに繋いで本体内HDDから移動すると非AFTなHDDより移動が遅い気が。

 ・・・もしかしたらPCでは発現しないだけで、USB変換(JMB352)の癖のようなモノかも知れないし、別のUSB変換チップならAFTドライブ繋いでもそんなことは無いのかも知れない。或いは、手元のS304K(VARDIA)、或いはその中の特定ファームやロットだけの癖なのかも知れない。

 あと、USB直録する場合に影響があるかどうも不明。自分はUSB直録はしないので。
 試しに1番組だけやってみた時は特に何の問題も起きなかったが、30分だけだったので何とも。

 2.WD製HDDのRAIDってどうなのさ

 とりあえず今のところは問題ない模様。けどまぁ精神的に「ん~」という話はある。
 何しろJMB352でWD Greenのコマンド応答遅延が問題になるかどうかは不明で、詳しい情報もウワサも無いので。
 尤も、問題が起こっていれば既にウワサになっていても良い程度にはメジャーな組み合わせなので、便りが無いのはよい便り、ということかね。

 ◇

 ま、どっちのネタも実害なんて見あたらない程度なのかも知れないけど。
 ただ、このCoregaの箱にWDの2TBを入れて東芝RDで使おうという人には、そんな話もあるかもね、という程度の雑談。
 非AFT重視ならSeagate Barracuda LPでしょうな、選択肢は。
 ・・・でも現行のSeagate製2TBって、Barracuda XP・LPどころかConstellation ESまでも、揃いも揃ってあんまり良い評判が無いんだよなぁ・・・

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まともなミラーリング箱って売ってないの?

 今回のネタは実はこの後の延々と続くHDD吹っ飛びネタの序章だったりする。
 あと、実は下書きを暫くほったらかしにしていたので多少時間遅れ感があるのは御容赦。
 
 ◇

 自宅の東芝RDには増設HDDがぶら下がってる。このHDDは今のところ特に問題は起きていないが、このところ自分の周りでHDD吹っ飛びまくり、この余波がここに及ばないワケがない。ついでに容量も足りない。ということで、コレをミラー化することを考えてみる。

 まあ、正直な話PCのHDDと違ってこっちは吹っ飛んだところで「淋しい」程度で済むし、HDD側が吹っ飛ばなくとも本体側が吹っ飛んでしまうと自動的にHDD内のデータも使い物にならなくなる仕組みなので、そこまでしてデータを守る必要があるのかと言われると「う~んと」というレベルなのだが。
 それでも今のHDDの値段を考えると、イロイロ考えて頭抱えるよりさくっとミラーにした方が精神衛生上優位だと思うワケなのであり。

 ところ・・・が。
 世間で売っているミラーリング対応のHDD箱、聞こえてくるのはどれもこれも悪評ばかり。何故?

 以下、検索片手に各種レビューを個人的にスクリーニングした結果。並び順は安い方から。

 ◆玄人志向 GW3.5MX2-SUR/CB

 2009年にPCIe Switchで有名なPLXに買収されて今やブランド名だけ残った、Oxford SemiconductorのOXU921DSE搭載。
 WDのHDDとは兎に角仲が悪いというウワサがあるが、信憑性は不明。別にWD以外のHDDでもコケる時はコケてるようだし。
 あとこのチップ、HDD側が3Gbps設定だとコケまくることでも有名。明示的に1.5Gbpsに設定してから接続すべし。
 ちなみにこのチップは既に廃品種なので、この箱も近いうちに販売完了になるのかも。
 使い回しを考えるとeSATAに対応していない、電源連動機能を持たないのはマイナス点。

 筐体の評価は「兎に角安っぽい」という。
 折角の背面6cmファンもフロントの吸気側スリットが小さいせいで効果が低く、熱いHDDを入れると爆死するらしい。

 ◆玄人志向 GW3.5MX2-SUE/CB

 SiliconImage SteelVine SiI5744搭載。さすがに古さを隠せない。
 このチップは兎に角HDDを選ぶのと、速度が出ないので有名。HDDとの相性が出るとトラブルの嵐に見舞われる。
 ところが最近のHDDでは、むしろ相性が出ない方が珍しい・・・というかトラブらない組み合わせが無い?
 ちなみにこのチップもSATA 3Gbpsではコケまくる類。

 筐体については前述のモノと同様。電源連動機能を持たないのも一緒。

 ◆Corega CG-HDC2EU3100

 JMicron JMB352搭載。HDDの相性という意味では921DSEや5744よりかなりマシだが、トラブル報告無いワケでもない。
 このチップはSATAのストライピングで200MB/S程度出せるので、そちらを目当てに購入する人もちらほらと。
 更に、ここで取り上げた中では唯一電源連動機能を持っており、家電との接続についてもCoregaでチェックしている。

 ここまで書くとなかなか悪く無さそうなのだが、肝心の筐体で問題炸裂。
 兎に角熱が籠もる。例によってのCoregaクオリティで、ファンは回っているが吸気って何ですか、という設計。
 保証切れ上等ということで、ケースに穴を開けて吸気を確保するのが最善策っぽい。

 ・・・素だとWD20EARSですら50度超えって恐ろしい話も。これはもうHDDを蒸し焼きにしているようなものだわな。

 ◆Century 裸族の二世帯住宅(CRNS35EU2)

 こちらもJMicron JM352搭載。チップの素性に関しては上記参照。

 廃熱については問題無く、AC電源内蔵型なのも評価出来る。
 その割には何で電源連動が付いてないの?これは結構疑問だったり。

 それを横に置いてもコレの一番の問題もまた筐体。
 ウリである「簡単に入る」メカの耐久性に問題有り、という実に何だかなぁな話。
 といっても、初期モデルでは多発したこの問題、最近のモノでは微妙に改善されているらしい。
 改善され具合もまた微妙というのが、なんというか・・・。

 ◇

 ・・・Coregaのケースを買って筐体に穴開けるのが一番確実な気がする。
 が、そこで手間をかけることを考えると、そもそもそこまでして守るべきデータか?という根本に戻ってしまうワケで。

 さて、どうしたものかね。

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