ふと思いついたので、さくっと組んでみたら再現性の高さに思わず聴き入ってしまったという話。
さて、時代は良くなったモノで、そこそこメジャーであれば古い曲でも簡単にデジタル音源が手に入る時代になりました。が、同じ曲を聴いても何か物足りない気がすることもあったり無かったり。
きっとコレは音が妙にキレイ過ぎるからに違いない、ということで一念発起(言葉の使い方が違います)、取り敢えずそれっぽい構成を組んで聴いてみたところ、思った以上に懐かしい感じになったので思わずメモ。
・・・あ、レコード世代よりは若いです、自分。お気に入りのMix Tapeを作って聴いていた世代なので。
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1)準備するもの
・WinAMP
・ASIO OUT Plug-in
・VST Host DSP Plug-in
・Acon EffectChainer
・ToneBooster TB Reelbus v3
・D82 Sonic Maximizer (Nomad Factory BBE SonicSweet)
・Voxengo Tube Amp
・Sleepy-Time Records Stereo Channel
上記のうちBBE SonicSweet以外は全てFree又はDonation Ware。個人的にはBBEこそがキモだったりするのだが、自分のようにBBEに思い入れがある人は珍しいと思うので、そうでない人はテープシミュ+真空管シミュだけでも十分効くかと。更に色々いじりたい人はTube PEQのVSTでも追加でどうぞ。
♯取り敢えずFreeでTube PEQなVSTってならVariety Of SoundのBootEQ mkIIはどうでしょう。
2)セットアップ
・VST Host DSP for WinAMPを使ってAcon EffectChainerをロードします。
・Acon EffectChainerを使ってTB Reelbus以下の4つのVSTを直列に繋ぎます。
・TB ReelbusはプリセットNo.9のCompact Casette、BBEはプリセットの04-VocalsからVox-brightnessをロードします。
・Voxengo Tube Ampは初期状態でOK、Stereo Channelは初期状態だとメータが上限に張り付いてしまうのでNormal Levelを下げてみましょう。
以上で完了です。WinAMPの再生ボタンを押して、懐かしい感じの音をお楽しみ下さい。
3)解説
上記で準備したものを上から順番に。
・WinAMP
何がともあれ標準プレイヤーです、はい。
・ASIO OUT Plug-in
WinAMP使いの必需品。Bit-Perfectに拘る気はないが、やっぱりいい音で聴きたければASIOでないと不便。
・VST Host DSP Plug-in
WinAMP使いの必需品2。コレがあればVSTを使って色々遊べるので。
・Acon EffectChainer
WinAMP使いの必需品その3。開発元のサイトからはとっくの昔に消されているが、あちこちにアーカイブされているので入手は可能。
コレはVSTとDXiを複数接続出来る簡単なVST Plug-inで、WinAMPのVST Host DSP Plug-inにコレを指定することで、複数のVSTだけでなくDXiも経由させることが出来る他、VST Host DSP Plug-inには画面の再描画機能が無いという強烈な欠点を補ってくれる一品。
・ToneBooster TB Reelbus v3
個人的にはテープシミュレータの傑作の1つだと思っている、ToneBoosterのTB Reelbus。もうこのテープ臭さがたまりません、はい。
しかもこれ、Demo版でもパラメータの保存が出来ないだけで使い放題という。本格的に曲作りにでも使わない限りはDemo版で十分だが、気に入ったらDonation代わりにレジストしましょう。
取り敢えずのお薦めプリセットは最初に書いたNo.9のCompact Casette。角の取れた音と曲頭の無音部分で聞こえるヒスノイズが郷愁を誘うが、ヒスノイズは要らないというならそれだけOFFにすることも出来まっせ。
・D82 Sonic Maximizer (Nomad Factory BBE SonicSweet)
BBEです、BBE。一時期AIWAがヘッドホンステレオやら激安ミニコンポにやらに搭載しまくったので音楽制作をやっていない人にも非常に微妙な知名度があり、知っている人は知っているかと。実際カセットでは結構効果あったしねアレ。
勿論現在でも単品のBBEプロセッサは存在するが(中の回路はびっくりするぐらい簡単だったりしますコレ)、ソレのVST Plug-in版はNomad Factoryから発売されています。
なのだが、実際コレはあのアナログな箱のBBEプロセッサと同じ音を期待するとガッカリする一品なんですわ。確かにBBE効果は出ているのだが、音が妙にデジタル臭いというか角張っているというか。お陰でPROCESSパラメータ(=効き具合)を半分より上には上げられません、自分は。ケバさが勝って聴くに堪えなくなる。
しかも$高いしライセンス管理も五月蠅いし・・・それでも使っているのはBBEがそれだけOnly Oneということではあるのだけど。それと、つい最近バージョンアップ版が出たのだが、アレどうなんだろ。
とはいえこの強烈なケバさ、実はTube Amp(エミュレータ)系とは意外と相性が良いので、そのテのと絡めて積極的な音作りにはアリです。個人的には滅多にやらないけど。
・Voxengo Tube Amp
癖が無く使い易い、あっさり風味のFreeなTube Ampエミュレータ。とはいえ真空管の味付けはきちっと出ているので、今回のように最終段にブチ込むのには丁度良い感じ。
まぁトラックインサート等で強烈な真空管サチが恋しい人は、Freeでなら12AX7エミュを自称するXenium Audio Tube Saturator辺りを試していただければと。これは兎に角色付け強烈過ぎてリスニングには有り得ないと思うが、音作りならばこれぐらいの効き方がキモチイイことも多い筈。
・Sleepy-Time Records Stereo Channel
アナログなVUメータが表示されるFreeのPlug-in。え、アナログメータ欲しいじゃないですか。
自分の場合WinAMPの視覚エフェクトにClassic Spectrum Analyzerを入れているので、この派手なスペアナとVUメータの組み合わせ見てると幸せになれます。
更にこれはMSメータとしても使えるので、2つ挿してVU+MSで見てると針がいっぱいで更に幸せになれたりします。
♯今回の構成だとTB ReelbusにもアナログVU付いてますが、画面上にアレを占有されると邪魔なので。
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どうでしょうか、アナロギ~な音は。自分はコレで数時間ぼ~っと聴き入ってしまいました、はい。
極個人的には、音圧馬鹿なMixをまろやかに聴くのにテープシミュがここまで効くというのが最大の発見。大抵そういう録音は高音もイヤという程出ているので、テープシミュで多少落ちたとこで全く問題ないし。それでも耳障りなら真空管エミュも挟めばまぁ大抵は大人しくなるし。
そいや音圧といえば、最近流行の2496なソース売り、全然構わないというかそれ自体は大歓迎なのだが、2496になってまで音圧馬鹿なMixは聴きたくないんですが・・・。
まぁね、ジャンル的にはPOPSとかその辺りの、所詮は大衆音楽に、ダイナミックレンジを活かした伸びやかなMixってを期待している自分が阿呆なのは分かっちゃいるんですが、それでも、ねぇ。そりゃ全員では無いかも知れないが、そういうMixに堪えうるだけの歌い手なんてそこまでレアでもないと思うのだが。
♯勿論フロア向けMixなんかはヘッドルーム限界に迫る音圧GoGo大歓迎ですよ、念のため。
・・・おっとっと、話が変な方向に行き始めたので今回ははここまでということで。