Symantec死ぬほど遅いよ伝説。

 某所のネットワークについて、以前から気になっていたこと。
 折角ネットワークがGbEで統一されているというのに、何故か速度が出ない。
 構成的にはCIFSの実効で50MB/Sぐらい出ても全然問題ない筈なのに、せいぜい20MB/Sぐらいしか出ない。

 何でやねん。
 ということで、怪しい要素をチェックしてみた。

 その1。NICがIntelやBroadcomではない。
 その2。Symantec Endpoint Protection(11.0 MR3)が導入されている。

 ということで、スキを見て実際測ってみた。

 ◇

 検証はよくあるNetPerfでのベンチ。
 環境のタイミングの関係で内容に偏りがあるのは勘弁。

From To SEP ON SEP OFF
Yukon nvlan 240 Mbps 700 Mbps
nvlan Yukon 240 Mbps 900 Mbps
r8168 nvlan 210 Mbps 950 Mbps
nvlan r8168 220 Mbps 950 Mbps
nvlan nvlan 240 Mbps 980 Mbps

 ※全ての環境で9KB JumboFrameが有効。

 ・・・えっと。
 少なくとも、ファイルサーバとして使いたいならSEPを導入してはいけません、と読めるのは気のせいでないよな?

 気になることといえば、パフォーマンスメータを見てるとCPUの1コアが殆ど飽和している(もう一つはかなりヒマしている)。CPUの1コアがもっと速ければ、SEP有効でももう少し速度出る、のかね。

 目先を変えて、チップ別に見ると。

・蟹(RTL8111C)はNetPerfでは速度が出るが、SEP有効ではイマイチ。
 あと、CPU負荷がやや高いようだが、大差というワケでもない。

・Yukon(88E8053)はSEP有効では蟹より速いが、NetPerfでは遅い。
 CPU負荷は並だが、そもそも遅い、と。

・nvlan(MCP55S)は、割と真っ当に見える。

 nvlanは兎も角、蟹もYukonもコレではちょっと。
 やっぱりBroadcomかIntel挿せ、ということかね。

 ◇

 今回のまとめ。

 ・蟹は重い。
 ・Yukonは遅い。
 ・SEPは死ぬほど遅い(泣。

 ◇

 今回のおまけ。

 その1、MR2 MP2の環境が(間違って)取り残されていたので持ってきてみた。

From To SEP ON SEP OFF
Yukon nvlan 200 Mbps 670 Mbps
nvlan Yukon 200 Mbps 850 Mbps

 結論、さっさとMR3にすべし。

 その2、Jumbo Frameは既に迷信なのかどうか、試してみた。

From To SEP ON SEP OFF
r8168 nvlan 210 Mbps 820 Mbps
nvlan r8168 205 Mbps 700 Mbps
nvlan nvlan 215 Mbps 710 Mbps

※JumboFrame無効に設定。

 SEP有効時ですら、スループットに有意な差が出てます。無効にしたら差は歴然。
 そして更に、この数字を出した時のCPU負荷が全然違うのがポイント。

 ・JumboFrame ONの時は送受信共にCPU負荷が50%程度(おおよそ)
 ・JumboFrame Offの時は受信側が70%程度(目測)、送信側は90%~100%

 速度面での差は小さいが、システム負荷の差は強烈。
 結論、JumboFrameが使えるなら使うべし。

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そしてもっさりは消えた、のだが・・・。

 HDMIセレクタにハンダを入れた挙げ句、無事、HDMI接続によるDualDisplay環境が出来上がった780G。
 巷で言われている「Dualにしたらもっさりが消えた」というウワサを確かめて、780Gネタ最終回としましょう。
 ということで、まずベンチ・・・。

VGA GDI Text Square Circle BitBlt
780G DualDisplay 4774 136 2565 1270 803
VGA D2D 10 100 500 1000 5000 10000
780G DualDisplay 1774 105 90 54 36 10 5

 えと、何これ(笑。GDI速度、Singleの時より圧倒的に上がってるんですけど。

 更に、Singleの時は「こいつはすげぇ」というレベルでもっさりしていたWebを開いてみても、全然もっさりしてないんですが。普通にサクサク行けるよ?

 ということで、Dualにするともっさりが消える、というのは事実でしたとさ。

 ◇

 しかしこうなると、原因は何じゃらほい。

 普通に考えると、Dualにすると描画面積が増えるのでパフォーマンスには負の影響が出る。
 8500GTや7600GSを使ったベンチテストでもその通りの数字が出ている。
 だというのに、数字が上がる。体感で分かるぐらい動きが良くなる。

 以前PowerPlayが原因だという話もあったが、実際にAMD OverDriveで見てみたところ、このM/BではGPUは500MHzで固定の様子。
 数字がぴょこぴょこ変わりまくるのを期待していたのに、実につまらないというかなんというか。

 こうなると、考えられる原因はただ一つ。ドライバが駄目、以上。

 まぁ確かにベンチ取ってみると絶対値が低めということもあるが、Dual時は少なくとも「体感では」問題ない。
 そうなると、Single時のドライバの挙動に問題があるとしか思えない。

 ◇

 で、ここまで書いてふと思いついた・・・。思いついただけで何の証拠も無いのだが。

 もしかしてCatalyst、Single Display時には780Gの2Dアクセラエミュを使い、Multi Display時には全部CPUが面倒を見る、なんて構造になっていやしないだろうか。
 そして、780Gの2Dアクセラエミュは死ぬほど遅いので、CPU丸投げ状態のMulti Display時の方がCPU負荷は上がるものの快適に動く。

 何でこんなことを思いついたかというと、もっさり問題解消のためにある設定が効くという話があるので。
 具体的にはWindowsの設定のDisplayのところにある「ハードウェア アクセラレータ」スライダを一番右(普通)から一つ下げるというもので、確かにこれ効くんですよ、試してみたら。
 で、コレは文字通り、ハードウェアが持っている機能(の一部)を使わなくする設定なんでね。

 Radeon HD世代からは、単体ボードですら2Dが遅ぇ!という話が時々聞こえてきたりもするし。
 統合型でメモリ帯域もダイ面積も限られている780G(HD 3200)ではその影響は更に大きくて、という解釈も個人的には出来なくもない、ですな。

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HDMI切替機の夢・・・その3、実践編。

 ちっとも値段の下がらないDVI切替機の代わりに最近激安品も見られるようになったHDMI切替機を使って幸せになりたいプロジェクト、第三弾。
 前回でお勉強は終わり。後は実践あるのみ。

 しかし・・・言うは易くというかなんというか。
 まずは一番手軽な方法ということで、DVIケーブルのハウジング部分を剥がして内部配線に抵抗かましてやろうと思ったら、ハウジング部分が簡単にぺろんと剥がれるようなヤワなケーブルが店で見当たらないというオチに。

 ・・・あいや、ね。ケーブル本来の目的としては一体型モールドでタフなのが正しいのだけど、ケーブル自作するときに使うようなパーツ単位に簡単にバラせる部品使った製品は・・・見当たらないのね。

 仕方ないので、次。ケーブルが駄目なら、そのケーブルの繋がる先のHDMIセレクタを分解してみることに。つーかこれ、箱の大きさの割に妙に軽いんだよな・・・と。

 開けてびっくり、ナンですかこのスカスカ具合は。A6ぐらいの大きさの基盤に、QFPで80ピンぐらいの×2(HDMIスイッチ)と20ピンぐらいのDFP(コントローラ)と、あと僅かなチップ部品が乗ってるだけ。つかこれ、値段ボり過ぎじゃね?

 まぁ気を取り直して。
 あまりにも部品が少ないため、パターンも追えるってレベルじゃねーぞ、というレベル。ぱっと見だけでも19ピンも18ピンも、非常に分かり易く配線が出てます。
 そして、19ピンは1KΩのチップ抵抗でスイッチICと繋がっております。選択されるとスイッチICを通してここに5Vが来るんでしょう、きっと。

 ここまで分かれば後は簡単。1KΩの抵抗を撤去し、18ピンと19ピンの間に1KΩの抵抗を半田付け。
 こうすると、DVI/HDMIのバスパワーからHotPlug端子へ常時電圧が供給されるので、刺さっている限りはその先がどうなっていようがこのセレクタの電源が落ちようが、常時接続「のように見える」筈。

 ということで、取り敢えず1ポートだけ試してみたところ、ばっちり常時接続状態になったので、残り3ポートも同様にコテ入れをして出来上がり、と。

 ◇

 以上にて、ハードウェアの作業完了。
 但し、問題なのはここから。実際にEDIDの読み出しがいつ走るのか確認、と。
 手元にはGF7600GTとGF8400GSとAMD780Gがあるのだが、同じGeForceなら挙動も一緒だと勝手に信じて(というか8400GSを引っ張り出すのが面倒なので)、GF7600と780Gだけで。

 まず、本体電源投入時。GF7600とAMD780G、どちらも普通にEDID読んでます。まぁこれは規定の動作というかなんというか。

 次、Windows起動時、というかドライバロード時。やはりEDID読んでいます。ここで読み出しに失敗すると接続検出ピンに5Vが来ていても「非接続」状態に。おや、ダメですか。

 更に次、正常認識してDualDisplayになった後、プライマリに設定した(←ここ重要)HDMIケーブルを引き抜いた場合。
 780Gでは即時にDualDisplayが解除されちゃんとセカンダリ側がプライマリに切り替わるのに対して、GFではDualDisplayが解除されず、この切り替えが行われない。つまり、操作不能に。

 そしてこの状態で再度EDIDが読み出せる状態でHDMIを刺しても、780Gでは自動的に認識して即時にDualDisplayが設定可能になるのに対して、GFでは一見変化なし。
 但し、外部からRemoteDesktop等で接続すると、Windows内部的にDisplayが切り替わるせいか、このタイミングでGFは画像出力が復活。そしてDualDisplayは解除されていないので、HDMI側にログイン画面が出る。

 #但しこれはドライバがForceWare94での結果なので、最新の178では改善しているかも知れないので、念のため。

 ◇

 まぁ、兎に角。EDIDが必要な状況でEDIDをあげないと、画面は出てくれないということで。
 要するに、起動時には完了まで選択しておいてあげないとダメですよ、と。
 その後は切り替えても問題ないんだけど。

 ◇

 以上から分かるとおり、常時EDIDを供給してやればこの問題は発生しません、はい。
 その為にはI2Oバス対応のEEPROM(24LC21とか)をHDMIのコネクタにぶら下げてあげれば良いのだけど(もちろんEDIDを書き込んでからね)。
 これをやるには基盤のパターンをぶっ千切るか、QFPの足上げをする必要があって、どちらも当方の現在の技術では一度やると元に戻せないので取りやめ。

 ちなみに、EDID周りの話はこの辺りが多いに参考になるので、リンク。

 DVI-D_Direct Connection
 >http://www.geocities.jp/dvid_direct/index.html

 ・・・他には、このサイトの実験のようにDVIケーブルぶっちぎってEDID供給回路を挟み込むという手もあるのだが・・・
 このサイトのケーブルのように制御線がソレと分かる状態で入っていればいいが、うっかりTMDSリンク線切っちまったりしたらねぇ。
 まぁDVIコネクタ自体は入手出来るので、TMDS線の品質がどうのという話を無視すればゼロから作るというのは・・・さすがに無いか。

 ちなみにこの「EDID供給回路を途中に突っ込む」というコンセプト、実際に製品としてモノが出てます。高いけど。

 Gefen DVI Detective New
 >http://www.trinity.jp/digitallife/accessories/extdviedidn/index.html

 ・・・な~んか当初予定よりどんどん大掛かりになって来るけど、そのうち挑戦しちまいそうだなぁ>EDID回路付DVIケーブル。
 そもそもPICライタとか持ってないんで、そこから始めることになるけど・・・。

 というか、DVIスイッチ安くなってくれ、頼むから。

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HDMI切替機の夢・・・その2、お勉強編。

 ちっとも値段の下がらないDVI切替機の代わりに最近激安品も見られるようになったHDMI切替機を使って幸せになりたいプロジェクト、第二弾。
 まずは前回の結論から。

 要するに、HDMIセレクタはホントに「電子スイッチ」以外のは何もしていないため、切り替えるとHDMIケーブルが抜かれたのと同じ状態となり、それを検知したVGAカード側が勝手に設定を切り替えてしまう。

 逆に、DVI対応のPC切替機なんてのはこの対策がしてあって、いつでもディスプレイが繋がっているように見えている(筈・・・激安品は知らん)ので、そういう問題は起こらない。
 ここから導き出される結論は一つ。切り替えても常時接続しっぱなし、のように「騙せば」良い。

 ということで、まずはちょいとお勉強から。
 DVIもHDMIも、ケーブルにはHotPlug専用のピンがあります。DVIだと16ピン(+マークもしくは-マークに一番近いピンの「真ん中」)、HDMIだと19ピン(向かって左端の上側)。ここに5Vが来ていると、その線は接続中ということになるのですな。

 #ちなみにDVIとHDMIのピン配列については、何故かDELLのサポートサイトに丁度良い説明があったのでリンク。
 >http://support.euro.dell.com/support/edocs/video/P147609/ja/connect.htm

 つまり、ここに5Vが常時供給されていれば良い。
 幸い、DVIでもHDMIでもすぐ近くに5Vのバスパワー来ているので、抵抗かまして繋いであげれば、常時5V供給状態に出来る、と。

 ◇

 但し、留意すべきこと2つ。
 まず、そもそもこのHotPlugの仕組み、DVIでは接続開始を認識した後、ディスプレイとEDID(ハードウェア情報)を読み出して自動的に解像度を設定したりするのが、本来の存在意味なんですよ。
 なので、EDID読出との兼ね合いで逆にトラブる可能性も無いワケではないので、そこはし自己責任で。

 それともう一つ、本当の意味でのHDMIで使う場合、これは絶対NG。
 というのは、HDMIではEDIDの確認に続いてHDCPの暗号化キー交換シーケンスが走るので、接続検出がないとキー交換が出来なくなってしまうのですよ。
 よって、接続直後はいいけれど、それ以降何も映らなくなります、えぇ。

 いよいよ次は、実際に工作する回です、はい。

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HDMI切替機の夢・・・その1、やっちまった編。

 さてお立会い。
 ここのところ急激に値段が落ちてきているものの一つが、HDMI切替機。といっても全体の価格が下振れしている分より、一部の店で激安モノが放出されている割合の方が高いのだが。

 ところでこのHDMIという規格、DVIとの変換コネクタがその辺りでゴロゴロしていることからも分かる通り、実態はHDCP付きSingleLink DVIのコネクタシュリンク版といったところ。つまり、HDMIスイッチとはDVIスイッチなのですよ。
 とここで、ふと思いついたこと。

 それって、DVIセレクタとして使えない?

 最近では2ポートではまぁ妥当かなという値段のブツがぼちぼち見られなくも無い状態になってきたDVI用PC切替機だが、4ポート品となるとまだまだ「何ですかソレは」と言いたくなるようなお値段のブツばかり。
 とはいえ最近のPCではキーボードもマウスもUSBで済むのだし、それ以前にVMのKMの部分はそこらのRGB用PC切替機で腐る程出荷されている(とはいえ激安品は悲惨らしいが)ことを考えると、この高いお値段の部分の殆どは、DVIの4切替回路に突っ込まれているということに。
 だがしかし、そこに安いHDMIスイッチがあるじゃないですか。

 ということで、某店でサクッと激安品の切替機と、ジャンク扱のDVI-HDMI変換、それに同じくジャンク扱のHDMIケーブルを買ってきて。早速繋いでみたのですよ。

 ところ、が。世の中はそんなに甘くなったんですな。
 具体的には、切り替えた途端画面が消えてしまうという症状に。

 ・・・これは、つまり。そういうことですか。

 ということで、HDMI切替機とDVIのちょっとアレな日々が始まりました、とさ。

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