結局一般向けRyzen APUはECCサポート無ですか・・・。

 ということですな。
 発売当初から色んな話が飛び交っていたが、結局PRO版以外はECCを殺して出荷しているというのがFinal Answerな模様。

 まぁこうなった以上、当方としてはRyzen PRO 2400Gまたは2400GEがバルクで良いので適正価格で入手可能になることを祈るのみ。1割~2割程度のプレミア&バルク扱は仕方ない、販売店限定でも構わないので、一般ユーザーにも入手可能になってくれないかねぇ。

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 にしても、Pinnacle RidgeではECC殺してはいないし、PRO版ではサポートするという以上、チップ機能上の制約ということではない筈。
 そうなると他に考えられる理由は・・・以下、個人的な推測ですよ、念のため。

 自分的に唯一考え付いたのは、ECC有効化した時のレイテンシ増加を嫌って有効化出来ないようにした、ということ。
 そもそもZenはメモリとコア間ファブリックが同期するアーキテクチャである以上、メモリクロックだけでなくメモリレイテンシも性能に直結する。クロックを上げればバースト転送速度が上がるかも知れないが、伴いレイテンシが縮まなければランダムアクセス性能はそこまで伸びない。この辺りは既に多数で回っているOCベンチマークの結果を見ても明らか。

 で、ですよ。ECCメモリを使っている人ならフツー理解していると思うのだが、ECCを有効にするとエラー検出のためほんの僅かではあるがレイテンシは伸びます。要するにあるブロックのデータが整合取れていることをハードウェアで検出するためには、ブロック内全データがレジスタに入りきるまで待つ必要があるので。全データが揃っていないとエラーかどうか計算出来ないでしょ、と。

 ♯もう一つオマケ、サーバーでお馴染みReg.ECCメモリは更にレジスタが挟まる分レイテンシが伸びます。そういう意味でRyzen ThreadripperでReg非対応にしたのはある意味正解だった思うのであり。

 んで、んでですよ。Raven RidgeはAPUの伝統に則り、メモリ性能が物凄くベンチ値に影響を与えることは
既に多数のベンチで判明しているんですが。
 これがもし、ECC有効にするとそれだけで数パーセント程度でもベンチマーク値に影響が出ることが判明している、或いはRaven Ridgeでは内部構造的にレイテンシ増加の影響が特にGPU側で大きい、なんて構造だったりしたら。
 ライバルのIntelではECCはXeonのプレミア機能、だとしたらこっちだって・・・。

 ♯CPUと違ってGPUの方にはメモリキャッシュが無いか、あっても物凄く小さいことが普通なので、レイテンシ増加のペナルティの影響がデカいという話は「筋としては」おかしくない。

 以上、個人の妄想でした。
 万が一どっかの部分だけでも掠っていたら中々愉快ですな。

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 にしても、最近のIntelの「才能の集めっぷり」が凄い。金満企業だから出来る「力技」ではあるのだが、こういうのって余程のヘマしない限り数年後には物凄い成果が出て来るのが普通なので、ある意味「コスパが非常に良い投資」なんですな。
 ・・・あ、こと買収企業のIP活用の下手クソ具合には定評あるIntelだが、有能な技術者に仕事させるのは決して下手じゃないですよあの会社は。文句言ったらカネで引っ叩いて黙らせるし。

 だから頭抱えてるんですわ、人材活用もヘッドハンティングも下手クソ、そもそもカネもない、大した製品力も営業力も無い癖に偶にプチヒット商品が出ただけで浮かれまくって、気付いた時には既にどん底に落ちている、そんなあの会社の生存可能性がどんどん狭まっているので。
 え、何処のことかって?AMDのことですよ。自分はAMD派であるが、いろんな意味でAMDって駄目だということは言われなくとも骨の髄まで理解してまっせ、えぇ。

♯THIS IS EPYCなんて浮かれまくった動画作っているし・・・あの会社があぁいうことやる時って大体爆死の前兆なんだよなぁ、というのは流石にひねくれ過ぎか?デモデモダッテ、過去実績が・・・(ぉ

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ついに飛んだ、Gibson。

 まぁChapter11なので日本で言うトコの民事再生なのだが。以前ネタにした「8月まで」もたなかったか、と。

 個人的には面白いな~と思って見ているのが、揃いも揃って「ギターが売れなくなった」とかそういう話は飛び交っているのに、こと国内では多角化に手を出して失敗したということがあまりというかほぼ語られていないこと。
 まぁ本業のギターがアレだったのは確かで、巷で言われている「製品が粗悪になったこと」「そもそもギター産業自体がシュリンクしている」という話は排他ではなく相乗だと思いまっせ。とはいえ今回のChapter11の原因は多角化失敗だろと。ギター一本槍でもいずれ撃沈していただろうが、ここまで急激に財務が悪化しなかったでしょうと。

 で、気になるのはやっぱり本体なんかどうでも良くて、巻き込まれていた各社ですよ。

 まず、Onkyoについては既にいろんな意味で関係を断ち切っていたいたのでセーフ、と。持たれている株も比率で言えば現在は限りなくゼロだし、提携も打ち切っているし。

 次にこっちが心配、TEAC。こちらは100%Gibson傘下、とはいえ「直近では」特に何かは無さそう。
 とはいえChapter11ということは「事業の整理・売却も視野」なので、業績が悪くなくても「現金化」されてしまう可能性は十分にある。
 こちらは引き続きWatchしろ、ということですかね。

 ♯まぁ今更TEACを買おうなんて会社は・・・(TASCAM目当てで)inMusic辺りならやりかねんか?

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 最後に、Gibsonが潰しBandLabが拾ったCakewalkについて。

 つい先日「Cakewalk by BandLab 正式リリース」が出ましたよ、と。

 プラグイン系と連携系についてはほぼ全滅(同梱されない)なものの、本体の機能についてはSONAR Platinum相当。EarlyAccess版で問題になっていた日本語表示系のバグも含め、本体のバグ修正も入り、往時の月次リリースを彷彿とさせますな。

 あ、もちろんプラグインは過去に導入済であればGibson傘下時代、Roland傘下時代(さすがにこれは古過ぎてもう無いかな)、のモノがそのまま使えまっせ。
 そういう意味では、SONAR時代からのユーザーから見れば「Cakewalk is Back」かな、と。

 ♯但し一部ではプラグイン導入先フォルダの設定が初期化されてしまい起動時のプラグインスキャンから漏れてしまっている模様。一度手動でフォルダ設定を追加してあげれば問題なし。
  あと、ダウンロードサーバが混んでいるようでダウンロードが途中で途切れてしまうためBandLab Assistantからのアップデートがいつまで経っても終わらないことも。この場合はBandLab Assistantを一旦終了させて再起動、と。

 あとはまぁ、名前が変わっても所詮SONARなんで、そういうことです。

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 とはいえ、現時点ではプログラムのリリースに力点が置かていて、Webサイトを含めてアナウンス等の体裁がきちっと出来ていないことは事実。
 Gibsonから引き継いだCakewalkのWeb Forumのオフィシャルスレッドにはリリースノートや機能比較表があったり、実は「改善要望受け付けます」なんてスレッドも立っていたりするのだが、現状だとForumを覗いているSONARの既存のパワーユーザーにしかこのメッセージは伝わっていない。
 まぁ昨今のWeb企業がアナウンスメントやらの重要性を理解していないワケがない(と思っている)ので単純に手が回っていないだけだと思うが、正直この辺りは早く修正して欲しいところ。

 あと、SONAR本体はこれでどうにかなったものの、プラグインの音源とエフェクトの扱いはこれからどうするか、についてもそろそろアナウンスが欲しいところ。
 一応、VST系については有料で復活させる的なことを匂わせる書き込みもあったりしたが、オフィシャルなステートメントは未だ出ていない。

 以下、個人的な要望。過去のもの全て復活させるのも流石に色々と厳しいと思うので、以下な感じでどうでしょ。

 VST音源:
 ・Z3TA IIとRapture Proを単品売りのVST音源として復活させ、既存ユーザーのライセンスは引き継ぎ。Rapture Sessionは・・・取り敢えず後回しで。
 ・その他のシンセはいい加減古いので捨てる。超個人的には実はRoland Groove Synthの90年代まんまな(「チープな」)音は好物なのだが、多分こういうのは全世界規模で超少数派なので。コレDXiだしね・・・って(Cakewalk by BandLabに付いてくる)TTS-1もDXiなんだよなぁ。

 VSTエフェクト:
 ・Engineering SuiteのCakewalk社製品についてはCakewalk by BandLabの付属品として復活させる。但し付属品は「プロテクト」付で、SONARまたはCakewalk以外からは使用不可。他から使用可能なものは・・・単品売りしてもいいかも?
 ・Boutique Suite、Classic Creative Suite、その他は古いので捨てる。

 あ、当方がRapture Proをこれだけ推すのは「特色あるシンセ」だからであって、正直他のマルチ音源VSTiと真っ向勝負出来るような製品ではありません。念のため。
 いやね、90~00年代のハードシンセに近い(感じだと思う)の何か背伸びした音出してる感がタマラナイんですよ、個人的に。・・・やっぱ伝わらないかなぁ、コレ。

 ♯真っ当なマルチ音源としてはSampleTank3激推ししときます、えぇ。

 逆に、Engineering Suiteは正直モノが悪くないので、このまま無くすのは惜しいなと。コード自体も(比較的)新しい筈だし。
 Boutique Suiteについては64bitなのでまぁあっても無くてもとは思うが、個人的には積極的に推す程の理由は見当たらないなぁと。

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 まぁ、本日はこんなところで。

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