久しぶりに使ってみたらLibreOfficeがだいぶ軽くなっていたという話、或いは現在のLibreoffice Darwが結構イケてるという話。

 本日は・・・ってタイトルがまんまはあらすじです、はい。

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 さて、会社で事務仕事をするPCであれば世間では大体Officeが入っていると思われる(バージョンは兎も角として)のだが、それでは自宅でPCは?と。
 まぁ日本ではメーカー製というか「Pre-Installed Softwareてんこ盛り」PCの割合が高いので、特に意識しなくても(バージョンとかサポート期間は兎も角として)正規ライセンスのMS純正Officeを使っている割合が高いらしい。

 ところで、自分は御存知の通り自作PC使い。当然Pre-Installed Softwareなんて無いし、一部の店舗で扱っているBundle版ライセンスも自分のようにパーツ交換を「思い立ったが吉日」でやっているような人間には非常に使いにくい。ライセンスの引っ越し・移行について分かり難いだけでなく、海賊版対策でシステム認証が煩雑になっていたり、昔は許容されていた手法が新しいライセンス契約で禁止になってしまったりしていて、価格が安い以上のデメリットが。

 結果どういうことになっているかというと、通常パッケージ版を導入しつつも、結局は複数台あるPCの一部にしかOfficeが入っていないという環境が出来上がっているのが現在なんですな、えぇ。だってほら、Officeって安くないし。
 まぁ複数台のPCでそれぞれ環境の方向性が違うので、Officeを使う必要があれば特定のPCを使う、ということで現在のところは特に問題にはなっていない。

 え、そこまでしてOfficeを買う必要があるのか、って?
 いやね、Office本体、というかWord・Excel・PowerPoint(と要らないけどOutlook、使ってないけどOneNote)についてはある意味必須なんですよ、今の自分の立ち位置ではね。ぶっちゃけ機能面で「Office互換製品」で不足するような使い方をしているとは思わないが、問題になるのはファイルの互換性。特に印刷する時に体裁が崩れるのは致命的(これは自分の立ち位置故の特性)なので、こうなると現時点では「互換ソフト」を使うのは難しいんですわ。
 まぁそういう理由で手元にOfficeがあれば、個人的な、ファイルの互換性がどうのこうのと言われる必要のない場面でもこれらのMS純正Officeを使うことになる訳で、それに機能面では特に不満も不具合も無かったワケですよ。お値段は兎も角として。

 ・・・が、ここで問題が。Visioですよ。

 使っている人からすると必須ツールに近い、使わない人からすると存在価値不明というぐらい「認識格差」のあるOfficeファミリーのSoftware。元々は別会社の製品(MSが開発販売元の会社ごと買収)だったので今でもUIや操作体系が今でも他のWordやExcelとは一味違うのだが、自分は前者ですな、はい。
 なのだがこのVisio、単純に言って「高い」んですわ。Standard版でもOfficeのHome&Business版より高く、Professional版に至ってはAccessまで「全部入り」のOffice Professionalよりも高いという、完全に足元を見た値段という。

 勿論、会社の仕事では会社のカネで買ったVisioを使っていまっせ。当然会社の端末にインストールされていて、会社のライセンス管理の下にある。だが、これをプライベートで使う為にポケットマネーが買うかと言われると・・・いやぁ、高過ぎでしょ。

 一方で、最近プライベートでもちょっとした図面を描いておきたいというイベントが立て続けに発生したんですわ。内容的にはVisioで描くのが実にぴったりなモノなのだが、手元にVisioは無い。簡易CADのような「図面」としたいので、PowerPointで描くには面倒過ぎる。描いた内容はpdfにさえ出来れば最悪どうにかなる。さてどうする。

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 ・・・いやぁ長い前振りでしたな。

 そう、ここで思い出したのがLibreOffice。昔使ったLibreOffice DrawがそういえばVisioっぽいモノだったと。
 但し記憶の中のLibraOffice Drawはお世辞にも「使えたものじゃない」という代物。クソ重いし、日本語の表示が欠けるし、全体的に挙動がヘンというか怪しいし。だがその頃のLibreOfficeはLibreOfficeという名前になったばかりのバージョン3.3。現在は5.3。もう一度試してみるか、と。

 とまぁこんな流れがあって、もの凄く久しぶりにLibreOfficeをインストールして、Drawを起動してみたところ。
 ・・・あれ、フツーに使えるんですが。
 確かに細かいところを見ると、位置取りをセンチ単位にすると誤差っぽい数字が出るとか、複数の線を繋ぐと微妙にズレが出る(多分前述のネタと同じ原因だと思う)、文字の場所指定がきちっと出来ない、ざっと見でこの3点は気になるものの、それ以外はかなりイイ感じですよ。
 レスポンスも悪くないし、何より、補助線やメニューの出し方の「気の利き方」が物凄く良くなっている。

 この時ふと思い出したのが、(会社の)Visioを2010から2016に一気にアップデートした後の印象。2013は(会社が買ってくれなかったので)良く知らないのだが、2010と2016を比べると「一皮剥けた」という表現がぴったり来るぐらい体感が違ったのであり。もうその瞬間に「2010は無いわ~」と言いたくなるぐらいには。
 それでは具体的にどう違うのかと言われると、「気が利くようになった」という実にアレな表現しか出来ないのは当方の語彙の無さそのものなのだが、LibreOffice 5.3のDrawの機能と「気の利き方」は、自分的な使い方ではVisio2016にも引けを取らず、2010と比べたら確実にDrawの方が上。

 勿論、Visioを純粋に図面描きにだけに使っているというのはMSに言わせれば「機能の一部しか使っていない」ということになるのだろうが、自分の使い方だと「PowerPointでは手に余る図面を描く簡易CAD」以上のものは正直求めていないワケで。

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 まぁそんなワケで、それ以来当方はLibreOffice Drawを普段から使うことになりました、と。
 本日は以上です、はい。

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