Supermicro X9SCM-FとRocketRaid 2720との相性がヤバい件。

 取り敢えず、最初にこれだけは言っておかないと。

 X9SCM-F + RocketRaid 2720 + Windows2008 R2の組み合わせはヤバい。

 RocketRaid上の領域にWindowsをインストールしようとすると、インストーラが途中でハングするついでに、何故かその領域が含まれている(RocketRaidの)アレイの構成情報をぶっ壊してくれる。
 このため、正常動作していたアレイが障害状態に陥るばかりでなく、最悪ではデータ自体が救出不能になる。

 ちなみにこの症状、無印・SP1で共通。ハングる場面は違うが、どちらでも結果は一緒。

 #あとインストーラの構造的に多分Windows 7でも同じ症状が出る気がする、未確認だけど。

 但しこれはインストーラだけの問題っぽい。
 AHCI配下に作業用HDDを接続し、一度そちらにOSをインストールした後、イメージコピー系ツールでRocketRaid上にOS込のイメージを移動する、という手間をかければその後は特に問題は発生しない模様。

 ・・・というか、自分自身がこの方法で取り敢えず障害回避したのだが。
 う~ん、これはねぇ・・・。

 #これはいよいよAdaptec 6805eの出番か?
  え、LSI SAS?無理、¥高過ぎ(ぉ

 ということで、取り敢えず障害速報。
 本当のファースト・インプレッションはまた後で。

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かなりのじゃじゃ馬、RocketRaid 2720。

 さて、衝動買いしてしまったRocketRaid 2720。
 暫く使ったり遊んだりしていると、色々まぁ見えてくるトコもあるワケで。

 ということで、取り敢えず留意点を軽~くまとめてみた。
 まぁ何かの参考にでも、ということで。

 ◇

 その1◇IO重いのは諦めて。

 SASって割には重いんよねぇ、Marvellのチップって。
 まあSATA Onlyの昔っからの伝統なんで今更変わりませんか。

 とはいえ、LSIとかAdaptec辺りと並べると結構目立つんですよコレが。
 MarvellはSAS界の「蟹」、ってのはどうだろう。

 その2◇2TB超は期待しないで。

 3TB超HDD、3台まではセーフ。4台以上はヤバい。
 2TBなHDDなら全ポート繋いで問題無い。

 こんな感じっぽい、手元で試した感じだと。
 ちなみに海外の掲示板なんかでも3TB HDDの多数接続でコケる話ってのはぼちぼち話題には出てるんだけど、HighPointのドライバは更新される雰囲気は・・・。
 まあ長らくほったらかしだって互換性リストがつい最近更新されただけでも・・・っていいのかそれで?

 とはいえ世間では4TB HDDなんてブツも出てきたことだし、まぁそのうちドライバorファームの更新でこの症状は改善されるとは思うけど。
 ってか、これ放ったらかしはさすがにヤバいだろう・・・。

 その3◇多重RAIDも出来るだけ避けて。

 RAID-10/50等の、内部的にRAIDが2段重になるものはなるたけ敬遠。
 何故かというと、普通の1や5と比べアレイが圧倒的に不安定なので。

 個人的な実験の結果では、50や10については正直「ボロボロ」という印象。折角ストライプ+冗長という構成になっているのに、「冗長」の部分が原因不明のトラブルを起こしてしまう。同じHDDをRAID-5とか1で構成すれば全く問題無く行けるのに・・・明らかにドライバの不具合でしょコレは。

 ちなみにWindowsをはじめRocketRaidがサポートする多く(もしかしたら全ての?)のOSはソフトウェアRAIDを自前で持っているので、ソレとRocketRaid側の機能を組み合わせて使うのがよろしいかと。
 RAID-1or5を複数ペア作ってOSにディスクを見せ、OS側でストライピングかけるなんてのは悪くないと思われ。

 ♯RocketRaidだって所詮はソフトウェアRAIDなんだし。

 その4◇WD Greenは微妙かも。

 WD Greenって、個体間のバラつきが(比較的)大きいドライブなので。
 片やRAIDってのは基本、ドライブ間の特性は揃っていないと苦しい。

 勿論、個体間のバラつきがあるといってもそれぞれ単品では必要な性能を満たしているので、単発で使っている分には「普通は」問題無い。まあちょいと壊れ易い気もするけど。
 ただ、2台並べるとそのバラつきの大きさ故、キビシイことになる話もあるということ。
 逆に言うと、偶然ばらつきの少ない個体同士で組み合わせられたら、WD Greenだからといって特別問題を起こす理由もあまり見当たらない、と。

 更に、最近のモデルでは登場後暫くすればバラつきも少なくなってくるようなので、既に生産がこなれまくってるWD20EARSとか同モデルの超マイナーチェンジ品WD20EARXとかならぱ「まあ・・・多分問題無い」と。
 このあたりの微妙な感じが、WD Greenってなワケです、えぇ。
 もう少し安定が欲しければ、HGSTの7200rpm品がよろしいかと。HGSTの7200rpmといえば、Desktop用HDDでRAIDが一番安定すると言われるド定番なので。

 ◇

 とまぁ、こんな感じで。

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激安だけど、3TB超は当分おあずけ?なHOST-RAID HighPoint RocketRaid 2720。

 さて、既に先々月というタイミングではあるが、PC自作界の非常に限られた範囲に、衝撃が走ったのであり。

 「RocketRaid 2720 SGLの国内正規品代理店品が¥15Kで買える」

 HostRaidの雄、RocektRaid 2720といえば8ポートのSASカード。国内正規代理店品では安くても¥35K程度の値段で、6G SASというウリはあるもののAdaptecやLSI Logicの製品と比べて価格性能比ではどうにもイマイチ風味が漂っていたのだが・・・ここで一気にこの値段ですよ。
 仕掛けたのは最近何だかイロイロと手を広げている?秋葉原の販売店、OLIO SPEC。元々RAIDとかその辺りは上得意のショップだが、そこが国内正規代理店のDIRACと組んで仕掛けたらしい。

 ちなみにコレ米国価格138$。円高ということもあり純粋に価格だけ見ると微妙という判断もあるかも知れないが、上納金のデカい正規代理店経由で出してこの値段っのてはナカナカだと思われ。
 ということで、自分も早速さくっと調達してしまったワケですよ。だってこれ、単なる8ポートのHDD増設用としてだけ見ても十分なぐらいの安さでっせ。

 ♯店員さん曰く「衝動買い出来るRAIDカード」。
  というワケでそれなりの数入れたらしい初回入荷品はあっさり完売とのこと。

 ◇

 とまあそんなワケで手元に来たRR2720なのだが、ここで重大な問題が。

 「3TB HDDは使えない」

 本家HighPointのサイトを見ると3TB超HDDがバッチリ使えるということになっているが、これは大ウソ。
 DIRACもアナウンスしているし、OLIO SPECの店員も言っていたが、事実として使えない。
 実際に組んでみると、ウン時間もかけて初期化したアレイが、システム再起動しただけであっさり「無かったことになっている」という愉快な事象を目の当たりにすることに。

 ♯実験しましたよ、えぇ。

 ・・・という状況だったのが購入当初の状況。BIOSはv1.2、ドライバはv1.1.10。

 この件でHighPointに「自社サイトで使えるって言ってんのにホントはどうなのよ」問い合わせをかける(WebSupportというヤツです)と「状況教えて?」なんて言ってきたので、実験時のログ類をまとめて送りつけると「あ~問題あるね~」という何ともアレな答え。

 ♯ちなみにこのWebSupportは100%英語なので、当然問い合わせも回答も英語ですよ。上記は意訳。

 で、問い合わせの方は見事に放置されているうちに7月下旬、v1.2-110704 BIOS(何故バージョン番号を上げない?)とv1.1.11.623ドライバ(最後のまさか6/23って意味じゃないだろうな)がサイト上で公開される。

 仕方ないのでこのBIOSとドライバを導入・・・ってReadMeにしれっと「Add 3TB HDD Support」と書いてあるんですが。
 お~い、要するに今までは公式に「3TB非サポート」だったってことやんけ。3TBばっちぐぅ(古っ)と書いてあるプレスリリースは嘘ってことかい。

 ♯このPR、HighPointの自社サーバ上からは削除されて無かったことになっているが、海外の数か所のサイトにまるっと全文掲載されているものは消えていないので、今でも普通に読めますよ、はい。

 ◇

 というワケで、BIOSとドライバが3TB対応になったのでこれで万々歳、かと思いきや、またまたトラブル発生。
 3TB HDDを複数繋いだ状態でそもそもアレイが正常に作れないばかりか、普通にI/O叩くだけで速攻でシステムが固まる有様。

 ・・・ど~なってんのよコレ。
 全く「使えない」でない。
 というか、昔のBIOS+ドライバは少なくともアレイも正常に出来てたし、I/O叩きまくっても安定していた(どちらも「再起動さえしなければ」)。劣化って言うんだよな、こういうの。

 というワケで速攻で再度サポートに問い合わせ。
 回答は「ん~確認するね~」(←念のため、意訳)

 以上、現在も絶賛放置され中。

 ◇

 という訳で、まともに動いている限りは評判もそう悪くないRocketRaidなのだが、その「まともに動く」までの道のりは・・・う~ん。

 ♯I/O負荷が高めのmvがハードウェアベースなので、HostRaidとしてもI/O負荷は高め。これはRocketRaidの伝統なので諦めるべし。

 取り敢えず、HighPointにはトラブった時のサポートは期待するなってことですかね。
 あと、3TBなHDDは当分繋がない方がいいと思われます、はい。
 ・・・2TB以下では全然問題ないっぽいんだけど、ねぇ。

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コレガ・・・ん~。

 昨日の続きネタ。
 まぁそんな風にイロイロ考えた結果、結局Coregaのブツを購入。
 最近のデスクトップ用HDDは何かハズレ率が高い(というか自分がハズレ引きすぎている)気がするので、HDD単体よりはこのケースの方が、そしてこの安物ケースよりは腐っても家電扱いのHDDレコーダの方が長持ちするだろう、という発想で。
 ついでに、その為のコストもこの程度ならまぁ許せるかな、ということで。

 #購入先は何故か最安値だったAmazonにて。

 とはいえこのまま使うのは怖いので、まずは温度測定しながら怖々様子見。

 すると、eSATAで全速力を出すとあっという間にHDDが蒸し焼きになるが、USBでちまちま使う程度ならそこまで酷くもないことが判明。さすが今時の省電力ドライブ(WD20EARS×2)・・・とはいえ、かなり「好ましくない」温度まで上がるのは事実なので、ざっくり対策。

 具体的には、底面パネル取外して、代わりに厚紙で作った大きなスリット付のカバーを仮止テープではめ込み、本体を横置き+ファン常時全速+ファン横の謎スリットは仮止めテープで塞ぐ。要するに大きな吸気口とストレート排気ルートを確保したということで、こうするとHDDの温度上昇はかなり抑えられる。

 #つか縦置きで使うには間違い過ぎてるわな、このファンの位置。

 ということで熱の問題はクリア。ではもう二つほど気になる点を。

 ◇

 1.AFTの影響ってどうなのさ

 取り敢えず問題無い模様。

 但し、非AFTなHDDと比べるとダビングが遅い気がする。PCに繋いだeSATAシーケンシャルベンチではWD20EARSの方が速いし、USB接続だとUSB自体がボトルネックになってどちらでもほぼ同速にも関わらず、RDに繋いで本体内HDDから移動すると非AFTなHDDより移動が遅い気が。

 ・・・もしかしたらPCでは発現しないだけで、USB変換(JMB352)の癖のようなモノかも知れないし、別のUSB変換チップならAFTドライブ繋いでもそんなことは無いのかも知れない。或いは、手元のS304K(VARDIA)、或いはその中の特定ファームやロットだけの癖なのかも知れない。

 あと、USB直録する場合に影響があるかどうも不明。自分はUSB直録はしないので。
 試しに1番組だけやってみた時は特に何の問題も起きなかったが、30分だけだったので何とも。

 2.WD製HDDのRAIDってどうなのさ

 とりあえず今のところは問題ない模様。けどまぁ精神的に「ん~」という話はある。
 何しろJMB352でWD Greenのコマンド応答遅延が問題になるかどうかは不明で、詳しい情報もウワサも無いので。
 尤も、問題が起こっていれば既にウワサになっていても良い程度にはメジャーな組み合わせなので、便りが無いのはよい便り、ということかね。

 ◇

 ま、どっちのネタも実害なんて見あたらない程度なのかも知れないけど。
 ただ、このCoregaの箱にWDの2TBを入れて東芝RDで使おうという人には、そんな話もあるかもね、という程度の雑談。
 非AFT重視ならSeagate Barracuda LPでしょうな、選択肢は。
 ・・・でも現行のSeagate製2TBって、Barracuda XP・LPどころかConstellation ESまでも、揃いも揃ってあんまり良い評判が無いんだよなぁ・・・

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まともなミラーリング箱って売ってないの?

 今回のネタは実はこの後の延々と続くHDD吹っ飛びネタの序章だったりする。
 あと、実は下書きを暫くほったらかしにしていたので多少時間遅れ感があるのは御容赦。
 
 ◇

 自宅の東芝RDには増設HDDがぶら下がってる。このHDDは今のところ特に問題は起きていないが、このところ自分の周りでHDD吹っ飛びまくり、この余波がここに及ばないワケがない。ついでに容量も足りない。ということで、コレをミラー化することを考えてみる。

 まあ、正直な話PCのHDDと違ってこっちは吹っ飛んだところで「淋しい」程度で済むし、HDD側が吹っ飛ばなくとも本体側が吹っ飛んでしまうと自動的にHDD内のデータも使い物にならなくなる仕組みなので、そこまでしてデータを守る必要があるのかと言われると「う~んと」というレベルなのだが。
 それでも今のHDDの値段を考えると、イロイロ考えて頭抱えるよりさくっとミラーにした方が精神衛生上優位だと思うワケなのであり。

 ところ・・・が。
 世間で売っているミラーリング対応のHDD箱、聞こえてくるのはどれもこれも悪評ばかり。何故?

 以下、検索片手に各種レビューを個人的にスクリーニングした結果。並び順は安い方から。

 ◆玄人志向 GW3.5MX2-SUR/CB

 2009年にPCIe Switchで有名なPLXに買収されて今やブランド名だけ残った、Oxford SemiconductorのOXU921DSE搭載。
 WDのHDDとは兎に角仲が悪いというウワサがあるが、信憑性は不明。別にWD以外のHDDでもコケる時はコケてるようだし。
 あとこのチップ、HDD側が3Gbps設定だとコケまくることでも有名。明示的に1.5Gbpsに設定してから接続すべし。
 ちなみにこのチップは既に廃品種なので、この箱も近いうちに販売完了になるのかも。
 使い回しを考えるとeSATAに対応していない、電源連動機能を持たないのはマイナス点。

 筐体の評価は「兎に角安っぽい」という。
 折角の背面6cmファンもフロントの吸気側スリットが小さいせいで効果が低く、熱いHDDを入れると爆死するらしい。

 ◆玄人志向 GW3.5MX2-SUE/CB

 SiliconImage SteelVine SiI5744搭載。さすがに古さを隠せない。
 このチップは兎に角HDDを選ぶのと、速度が出ないので有名。HDDとの相性が出るとトラブルの嵐に見舞われる。
 ところが最近のHDDでは、むしろ相性が出ない方が珍しい・・・というかトラブらない組み合わせが無い?
 ちなみにこのチップもSATA 3Gbpsではコケまくる類。

 筐体については前述のモノと同様。電源連動機能を持たないのも一緒。

 ◆Corega CG-HDC2EU3100

 JMicron JMB352搭載。HDDの相性という意味では921DSEや5744よりかなりマシだが、トラブル報告無いワケでもない。
 このチップはSATAのストライピングで200MB/S程度出せるので、そちらを目当てに購入する人もちらほらと。
 更に、ここで取り上げた中では唯一電源連動機能を持っており、家電との接続についてもCoregaでチェックしている。

 ここまで書くとなかなか悪く無さそうなのだが、肝心の筐体で問題炸裂。
 兎に角熱が籠もる。例によってのCoregaクオリティで、ファンは回っているが吸気って何ですか、という設計。
 保証切れ上等ということで、ケースに穴を開けて吸気を確保するのが最善策っぽい。

 ・・・素だとWD20EARSですら50度超えって恐ろしい話も。これはもうHDDを蒸し焼きにしているようなものだわな。

 ◆Century 裸族の二世帯住宅(CRNS35EU2)

 こちらもJMicron JM352搭載。チップの素性に関しては上記参照。

 廃熱については問題無く、AC電源内蔵型なのも評価出来る。
 その割には何で電源連動が付いてないの?これは結構疑問だったり。

 それを横に置いてもコレの一番の問題もまた筐体。
 ウリである「簡単に入る」メカの耐久性に問題有り、という実に何だかなぁな話。
 といっても、初期モデルでは多発したこの問題、最近のモノでは微妙に改善されているらしい。
 改善され具合もまた微妙というのが、なんというか・・・。

 ◇

 ・・・Coregaのケースを買って筐体に穴開けるのが一番確実な気がする。
 が、そこで手間をかけることを考えると、そもそもそこまでして守るべきデータか?という根本に戻ってしまうワケで。

 さて、どうしたものかね。

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