さて、既に先々月というタイミングではあるが、PC自作界の非常に限られた範囲に、衝撃が走ったのであり。
「RocketRaid 2720 SGLの国内正規品代理店品が¥15Kで買える」
HostRaidの雄、RocektRaid 2720といえば8ポートのSASカード。国内正規代理店品では安くても¥35K程度の値段で、6G SASというウリはあるもののAdaptecやLSI Logicの製品と比べて価格性能比ではどうにもイマイチ風味が漂っていたのだが・・・ここで一気にこの値段ですよ。
仕掛けたのは最近何だかイロイロと手を広げている?秋葉原の販売店、OLIO SPEC。元々RAIDとかその辺りは上得意のショップだが、そこが国内正規代理店のDIRACと組んで仕掛けたらしい。
ちなみにコレ米国価格138$。円高ということもあり純粋に価格だけ見ると微妙という判断もあるかも知れないが、上納金のデカい正規代理店経由で出してこの値段っのてはナカナカだと思われ。
ということで、自分も早速さくっと調達してしまったワケですよ。だってこれ、単なる8ポートのHDD増設用としてだけ見ても十分なぐらいの安さでっせ。
♯店員さん曰く「衝動買い出来るRAIDカード」。
というワケでそれなりの数入れたらしい初回入荷品はあっさり完売とのこと。
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とまあそんなワケで手元に来たRR2720なのだが、ここで重大な問題が。
「3TB HDDは使えない」
本家HighPointのサイトを見ると3TB超HDDがバッチリ使えるということになっているが、これは大ウソ。
DIRACもアナウンスしているし、OLIO SPECの店員も言っていたが、事実として使えない。
実際に組んでみると、ウン時間もかけて初期化したアレイが、システム再起動しただけであっさり「無かったことになっている」という愉快な事象を目の当たりにすることに。
♯実験しましたよ、えぇ。
・・・という状況だったのが購入当初の状況。BIOSはv1.2、ドライバはv1.1.10。
この件でHighPointに「自社サイトで使えるって言ってんのにホントはどうなのよ」問い合わせをかける(WebSupportというヤツです)と「状況教えて?」なんて言ってきたので、実験時のログ類をまとめて送りつけると「あ~問題あるね~」という何ともアレな答え。
♯ちなみにこのWebSupportは100%英語なので、当然問い合わせも回答も英語ですよ。上記は意訳。
で、問い合わせの方は見事に放置されているうちに7月下旬、v1.2-110704 BIOS(何故バージョン番号を上げない?)とv1.1.11.623ドライバ(最後のまさか6/23って意味じゃないだろうな)がサイト上で公開される。
仕方ないのでこのBIOSとドライバを導入・・・ってReadMeにしれっと「Add 3TB HDD Support」と書いてあるんですが。
お~い、要するに今までは公式に「3TB非サポート」だったってことやんけ。3TBばっちぐぅ(古っ)と書いてあるプレスリリースは嘘ってことかい。
♯このPR、HighPointの自社サーバ上からは削除されて無かったことになっているが、海外の数か所のサイトにまるっと全文掲載されているものは消えていないので、今でも普通に読めますよ、はい。
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というワケで、BIOSとドライバが3TB対応になったのでこれで万々歳、かと思いきや、またまたトラブル発生。
3TB HDDを複数繋いだ状態でそもそもアレイが正常に作れないばかりか、普通にI/O叩くだけで速攻でシステムが固まる有様。
・・・ど~なってんのよコレ。
全く「使えない」でない。
というか、昔のBIOS+ドライバは少なくともアレイも正常に出来てたし、I/O叩きまくっても安定していた(どちらも「再起動さえしなければ」)。劣化って言うんだよな、こういうの。
というワケで速攻で再度サポートに問い合わせ。
回答は「ん~確認するね~」(←念のため、意訳)
以上、現在も絶賛放置され中。
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という訳で、まともに動いている限りは評判もそう悪くないRocketRaidなのだが、その「まともに動く」までの道のりは・・・う~ん。
♯I/O負荷が高めのmvがハードウェアベースなので、HostRaidとしてもI/O負荷は高め。これはRocketRaidの伝統なので諦めるべし。
取り敢えず、HighPointにはトラブった時のサポートは期待するなってことですかね。
あと、3TBなHDDは当分繋がない方がいいと思われます、はい。
・・・2TB以下では全然問題ないっぽいんだけど、ねぇ。