どうせ買うなら楽しい方、は伝わっているか。(続続・A10-7800とA68HM-P33(MSI-7721)で組んでみた。)

 さて、レビュー〆のエントリでは、毎回恒例だがちょっと考察っぽいこと書いてみましょうか。

 ◇

 まず、個別要素について。

 Kaveri世代のAPUについては、現在の市販ラインナップは4種類(A10-7700Kは出荷完了済なので除外)ということで、クロック0.1GHz差でラインナップがずらっと並ぶIntelと比べると実にシンプル、若しくは素っ気ない感じではあるが、実際問題としてどの石も方向性がはっきりしていて、選択に困るという状況ではないと思う。

 #A10-7850K→パフォーマンス追求、A10-7800→省電力枠でのパフォーマンス追求、A8-7600→コスパ最強、A6-7400K→兎に角安く、って感じかね。

 そして今回実際手にしたマザー、MSIのA68HM-P33のチップセットであるA68Mについては、正直「やっとここに来たか」と。
 AMDの真髄は「低価格」よりも「コスパ」の筈なので、低価格マザー(このマザーについては¥5,000割れの価格も結構見るよね)でもUSB3.0は正直外せない。そういう意味で、低価格マザーに相応しいチップとしてA68Mが登場した意義は大きいと思われる。

 #もしA58を抱えちゃってるマザボメーカーがホントにあるならその手当もきちんとしてね>AMD。
  そういうトコでポイント稼いでおかないと次の世代のマザボに響くのよね。

 更に、Fluid Motion Videoについては、正直言って「これは良いモノだ」。
 アニメ見るなら、というキャッチは伊達ではない。チャンスがあれば是非店頭その他で確認すべし。

 が、現時点ではソースを選び過ぎるのが切ないところ。個人的には帯域節約の名の下に簡単にフレームを削られてしまうネット動画に是非使いたい。例えば当方の大好きな前面展望とか、YouTubeにあるのはFullHDでもうっかり15fpsだったりするので、これが30fpsとか60fpsにぬるぬる変換されたら、物凄く幸せなんだが・・・難しいのかねぇ。

 #イベントの時の話の感じだと、結局対応するfpsやビットレート、解像度が変わったりするとそのプロファイルに向けて最適化が必要・・・っぽい感じだったので、やっぱ難しいのかねぇ。

 ◇

 そして最後に、APU製品全体のポートフォリオについてぐだぐだと。

 現状は一言で「勿体ない」というのが個人的な印象。

 正直言って、私個人としてはAPUの商品力というのは価格相応分は確実にあると思っている。
 が、それを伝え切れていない。当方がTrinityの時に書いた「どうせ買うなら、楽しい方」という雰囲気が、ユーザーには殆ど伝わってないのが悲しいかなAMDの現実で、課題だろうと。

 そんな中、Fluid Motion Videoについてはこの「楽しさ」が「見え」て前面に押し出せる(数少ない)要素で、しかも日本市場の特性を考えて「アニメ見るなら」なんてキャッチを付けたというのに、これがまた全然店頭やら小売りチャンネルでプッシュされていない。これってどうなの、と。

 それに、これだけ映像面でインパクトがある機能なのだから、従来チャンネルを超えてのアピールも是非すべき。今のAMDは前例が無いとか業界が違うとかそういうコト言っている状況じゃないだろ、と。

 例えば、BDパッケージを買う層に向けて、映画屋・アニメ屋と組むのは物凄くアリだと思う。今時ネットレンタルで済まさずパッケージを買ってくれる人というのはそこそこ拘りがある筈なので、PCパーツ屋で闇雲にキャンペーン張るより効果があるんじゃないかと。
 一足飛びにそこまで行くのがハードルが高いってなら、例えばSofmapやヨドバシカメラといったPCパーツもBDパッケージも扱っている店でキャンペーンを仕掛けるとか、やり方はいくらでもある筈。兎に角、何としても「BDパッケージを買う層」に向けてのアピールは行うべきでしょう。他にもツクモなんてヤマダ系列だし。

 更に、PowerDVDのバンドル版を激安提供するとか、クーポン添付ってテもアリでしょう。Never Settle bundleはゲームをターゲットにしているが、同じようなスキームは取れないのかしらん。
 何しろ現実として世間の大多数はIntel CPUであり、しかも内蔵VGAで済ましている層がかなり居るということは、潜在顧客の絶対数はそれなりに居る筈。そういう層に「ゲームが速いです」以外の、文字通り目に見えるメリットを提供するというのは、是非やるべきことだと思うのだが。(まぁこれは単品GPUでの話だけど)

 直近でも例えば、現在限られた店舗ではバンドル扱いでPowerDVD Ultra(当方大感激のDTCP-IP対応MediaPlayer付)が激安で付けられるようになっているが、これをAMD&CyberLinkの公式キャンペーンとして全国津々浦々で使えるようにすればまただいぶ違うのでは。

 ◇

 まぁ兎にも角にも、Kaveriについても「やっぱり同一価格帯ならIntelを選ぶ理由無し」というのが当方の感想。

 皆様もコスパ高い「楽しい方」はお一ついかがですか、ということで。あとアニヲタにはぬるぬるで。

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Fluid Motion Video、ハマったらこれヤバい。(続・A10-7800とA68HM-P33(MSI-7721)で組んでみた。)

 さて、前回組み立てたPCを使って個人的にはkaveri一番の目玉機能だと思っているFluid Motionを検証してみましょうか。
 BD Playerは現在唯一の対応ソフト、CyberLink PowerDVDということで、このソフトのレビューも兼ねてということで。

 まぁ当方はアキバをしょっちゅうウロウロしているので某店とか某店の店頭でデモやっていたりするのは知っているが、自分は特にガッツリ見るなんてことはしていないので、そこまで違うのか分かっちゃいないんですな。
 そして前回のセッションでも デモでぬるぬる動いているトコを見たりしたし、CyberLinkの広報、相蘇(あいぞ)氏が熱弁振るったりしていたけど、やっぱりフルで映画を見ないと分からないよね、ということで。

 ♯ちなみにあのデモ、どうやら店員の自腹らしい。

 ということで、「アニメを見るなら」とのことでアニメのBDパッケージをいくつか用意しました。といっても当方所有でなくアレな知人レンタルですが。一応絵作りの方向性が違うものを選んだつもり。

 ・・・えっと、まぁどれも有名なタイトル(だと思う)だし、ここはアニメ紹介blogではないので詳細は省略。S.Kazの駄目クオリティ炸裂とだけ言っておきましょう。

 ◇

 結論。
 これは確かに凄いわ。

 個人的に「ぬるぬる動く」という表現はイマイチ好きでないのだが、世間的には「ぬるぬる」ってこういう状態のことを言うのだろう、と。
 初見では思わず変な笑いが飛びだすいうか、凝視していると何か3D酔いみたいな気分になってくるというか、それぐらい強烈。

 #3:2プルダウン+リミテッド動画の動きに脳の感覚が慣れてしまっているってことなんでしょうな。

 しかも当方、特に品質高くもない(極端に低くもないと思うが)23インチのTN液晶で画面を見ているので(一応Full HD)、これが大画面になったら更に威力炸裂なことは間違いない。

 但し一点だけ、ドライバはUp to dateにしないと駄目っぽい。
 というのは当方、最初に14.9ドライバで試して、その後Omegaに差し替えて再度試したのだが、Fluid Motionの効きは素人が目視で分かるぐらい後者の方が良い。

 #というか、14.9の方はシーンのえり好みが激しいようで、タイトルによっては「あれどうしてここで効かない」「ホントに効いてるんかコレ」みたいな場面が目立つので、仮に14.9で既に動いていてもこれはさっさとOmegaに差し替えましょう。

 まぁこんなこともあって、個人的には「アニメ見るなら」はとても納得。
 いやこれ凄いって(しつこい。
 シーンによっては口パクの動きですら違いが分かるぐらい。いやこれ誇張でないよ。

 とはいえ、この一点突破では顧客ターゲットを狭め過ぎやしないかということが心配。
 確かにアニメでハマった時の効果が強烈なのは事実だが、実写でも動きが大きいトコでは効き目ががっつり見えるぐらいだし、普通に「Blu-Ray見るなら」じゃダメなのかしらん。

 ◇

 とまぁ、ここまではFueled Motionの映像そのものについて。
 ここからは唯一のFueled Motion対応ソフト、CyberLink PowerDVD 14 Ultraについて。

 個人的に一番ヒットしたのはDTCP-IPでの再生に対応していること。当方所有の古い東芝VARDIAもDNLAサーバとして動作するので、これがあれば溜まったTVをPCで見れる。自分の環境では恐らくBD再生よりこちらの方が頻度高く使われる気がする。

 え~それ本筋じゃないだろとか言われそうだが、DTCP-IP対応MediaPlayerは選択肢多くない上に、この機能だけの単品を買っても結構高い(同じCyberLink製の製品であるSoftDMAも定価¥4,980)ので、これは結構アピールポイントなのでは。

 #最近時々見かけるセット値引きキャンペーンなんかだとPowerDVDは実質的に大幅値引きされているし。

 後は、細かいところで「レスポンスが良い」「画面が大人しい」ことも極個人的に好評価。
 前者は比較対象がアレ過ぎるのかも知れないが、(やや古い)某Playerが(別にPCスペック足りないワケでもないのに)妙にもっさりしているのと比べると体感での快適さに明らかな違いが。
 そして後者は、妙に画面がケバいというか自己主張し過ぎなUIのMedia Playerも巷にはあったりする中、この落ち着いたUIなら普通に使い続けられるわなぁ、と。

 まぁその他にも、まぁ色々と機能山盛りといいますか、これさえあればというか。
 ブラウザで他のことしてても心置きなくYouTubeの前面展望動画を流せるとか・・・これはさすがに超個人的過ぎるか。
 にしてもいい加減ソフト名と実態が乖離しまくっている気がするのだが、今更変えられないってことでしょうな。

 ◇

 取り敢えず、ここまでうだうだ書いてしまったが、CyberLinkのサイトからDL出来る体験版でもハードウェア要件が揃っていればFluid Motionは有効に出来るそうなので、もし環境を持っている人は是非お試しあれ。
 独特のぬるぬる感は、百聞は一見にしかず、でっせ。

 #その際はCatalyst Omegaへのアップデートもお忘れ無く。

 ちなみにハードウェア要件は以下の通り、らしいので。

 ・KaveriだとGPUが6CU以上=A8以上。
 ・GPUだとTrueAudio内蔵世代=R290(Hawaii)・R285(Tonga)・260(Bonaire)。

 ♯CyberLinkの方でFAQ準備中とのことだが、この記事を書いている時点では未掲載ですな。

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A10-7800とA68HM-P33(MSI-7721)で組んでみた。

 さて、それは先日のイベントで貰った豪華なおみやげを使って早速PCを1台組み上げましょうか。
 まずは以下を引っ張り出しまして。

 APU :A10-7800 (Kaveri)
 マザー:A68HM-P33 (MSI-7721)

 追加したパーツは以下の通り・・・まぁたほらそこ、全体的にパーツが古いとか言わない。

 HDD :DT01ACA300 (3TB 7200rpm)
 メモリ:Patoriot PV38G213C1K (4GB x2)
 Cooler:Scythe ANDY SAMURAI MASTER
 ケース:Antec NSK3480
 電源 :NSK3480付属 EarthWatts 380(一応80+Bronze)

 メモリに見覚えある人は正解。DDR3-1866対応のものが他に無かったので取り敢えずTrinity環境のものを引っぺがしました。
 とはいえこのままだとさすがに辛いので後ほど調達予定。・・・いやね、DDR3-1333ならあるんだけどさ。

 そして、ケースと電源もそろそろ骨董かね・・・いい加減古い電源だが通電時間が短いので未だに現役なのよ。
 あ、SAMURAI MASTERどんだけ持ってるんだよというツッコミは却下。モノが出た当時はコスパ良かったんで複数個買ってたんで。

 以上、例によってちょいちょい組み上げてWindows8.1のインストーラが回り始めたところで、このマザーのFirst Impressionでも。

 ◇見るからにお手軽な2DIMM構成のMicroATXマザー。いわゆる「激安マザー」の類。

  実は当方、いわゆる「激安マザー」を買ったことが無かったので、ある意味ここまでシンプルなマザーは初体験。
  とはいえ基板を見る限り、特に品質面に不安があるような要素は見当たりませんな。部品も露骨な安物は見当たらないし、半田付けもキレイに出来ている。
  その代わりというか、上位モデルと共通基板なので空きランドが目立つのは御約束。
  にしても、国内ではこういう激安マザーの市場がシェアってどんなもんなんだろう。

 #まぁMSIといえば国内メーカー印のPCやサーバも作っているし、品質管理という意味では慣れているのかも。

 ◇搭載チップのA68HはUSB3.0を2ポートA58に追加した形で、主に中国等の低価格マーケット向け製品。

  いくら低価格とはいえUSB3.0未対応は今時のマザーとしては厳し過ぎるのでA58からA68へのチップ切替は正解だとは思うが、マザーメーカにはA55やA58の在庫が溜まっているという噂もあったり。
  そしてコスト削減はAV出力系にも反映されており、ライセンス料のかかるHDMIは無し、そしてオーディオ出力も今時逆に珍しい2ch。なので、DVIからコネクタ変換をかけてもHDMIオーディオは無しということに。

  #このHDMI無しってのは国内市場では「惜しい」ポイントだと思う。
   ちなみに2chの音声出力は特にノイズも無く、十分使えるレベルでっせ。

 ◇この価格帯の低価格マザーだとPCIe x1スロット数も削ってあるものが多い中、何故か3スロットをフル装備。

  恐らくBTOマシン等への組込を意識した構成だと思われるが、ある意味拡張性は高いかも。
  あと、奥行きが小さいというのも使い方次第では結構役立つ。今回みたいにケースが窮屈だとか。

 ◇1W刻みのcTDP設定とRAIDCore血統のRAID BIOS搭載。

  もちろんUEFIだが、以前ネタにした現dothillのSoftware RAIDを搭載。伴い2TB超もサポートされている。
  そして、こんな激安マザーなのにカラフル&マウス操作が可能なUEFI BIOS、CPUファンの速度カーブも設定出来るので大型クーラーで静音化も簡単、そしてOCメニュー・・・はさすがに使う人居るんかコレ。
  更に、Configurable TDPは何と1W刻みで設定可能。・・・ここまで細かく設定出来ても45W(省電力重視)と65W(性能重視)以外の需要あるのかしらん。

 以上、ヲタがメインマシンにするには結構厳しいが、ライトユース向けの価格優先構成やサブ機なら選択肢に入るよね、という感じで。価格相応にコネクタ類は削られているが、だからこの価格なのだし、品質面でも心配は無さそうだし。
 紹介が終わったところで、インストールが完了しましたよ。

 #ちなみにECCメモリでも起動します(笑。

 結局、Windows8.1(non Update)のインストールでもRAIDについては追加ドライバが必要。rcraid.infって、RaidCoreRAIDって意味だよねやっぱり。しかしドライバの場所が深いというか分かりづらいというか。フォルダ名がboltonになっていたのはご愛敬か。
 その他については、インストール直後でデバイスマネージャに「?」が一つだけ残ってしまっていたが、これはチップセットドライバを当てれば解消(IOMMU)。LANもUSB3.0もインストール直後から使用可能というのは個人的には結構好評価(特にLANは)。

 #にしてもRAIDXpert2のドライバ&Windows用管理マネージャがAMDサイトに無いのは何故?

 まぁ、今回このマザーとこのAPUをAMDが用意したということは、「お手軽価格で楽しいPC」というAPUの利点が一番際立つ使い方をして下さいな、ということでしょうな。組み合わせのバランスとしても、ターゲットの狙い先としても、割と良いセンで来たのではないかと。

 #マザーとAPUのセットで¥2万円前半~運が良ければジャスト、更にパーツ追加でセット割引き狙い、の構成ですな。
  ただここまで激安マザーだと更に価格重視でA8-7600という選択肢もアリで、こちらなら更に低価格が狙えるので、おサイフと相談しつつ迷うトコでもある。

 ということで、一旦ここで区切って、次のエントリではKaveri世代の最大のウリ(だと思う)、AMD fluid motionを体感してみましょ。折角CyberLink PowerDVD 14 Ultraを貰ったのだし。

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まさかのCatalystMaker登場にぶったまげて、更に名前でぶったまげた、というお話。(続続・AMDのブロガー勉強会に出て、ぬるぬるしたり懐かしんだりしてきた件。)

 さて、NDA期間も満了(って言うのかね)したので、前回・前々回で後回しにした、今回の勉強会の一番のネタについて書いておきましょうか。

 ◇

 ところで、OMEGA DRIVERって覚えている人どれだけ居ますかね?
 ATIがまだRageシリーズで頑張っていた頃、Windows未だ98SEとかだった頃、有志が配布していた改造(パッチ当て)ドライバ。
 互換性向上・解像度追加・画質向上等の効能があり、ATIだけでなくnVIDIA、3dfxやS3用のモノもあったんですな。

 #設定ファイルで行けるものについてはそちらの書き換え、ドライバが持っている隠しパラメータについてはバイナリパッチで変更していた筈。

 まぁこの頃はドライバの出来が現在とは雲泥の差で、環境によるトラブルも多かったし、地雷バージョンも普通にリリースされたりしていたんですな。
 そのため、公式ドライバで問題が発生した際の回避手段として、或いは最初っから公式ドライバの代替として、濃い人の間では結構有名だったと思われ。

 #今でもggればWebページとかが引っかかる筈。

 さて、あの頃から10年経って。
 あの頃はAMDがATIを買収するなんて思いもしなかった。そして、まさか公式ドライバが・・・名乗るなんて。

 ◇

 というワケで、セッションその2。
 登壇したのはTerry Makedon氏。

 ・・・えっと、こんな大物が出てくるなら事前にアナウンスしてよ>AMD。。
 通称「CatalystMaker」ことATI時代からの生え抜き、RadeonのSoftware(ドライバとユーティリティ)を作り続けている大御所ですよ。びっくり。

 #そしてノリのいい人でした。英語も聞き易い発音で助かったし。

 更に、説明の箇所によってはAdam Kozak氏に交代しつつ、セッションは進められる形に。

 ・・・この人もさらっと出てきて特に何も説明も無かったのだが、AMD globalのSenior Product Marketing Managerということで、簡単に言ってしまえばAMD営業職の世界トップグループに居る人。この名前もggれば英語の記事やら動画がわんさと出てきますよ。

 さてこんな大物が出てきて何を話すのかいなと思いきや。

 「AMDはグラフィックプロダクトではなくソリューションを提供する。ソリューションが提供されるからこそユーザーは製品に満足してくれる」
 「そしてのソリューションにはソフトウェアが非常に重要であり、Catalystは2002年からソリューションを提供し続けてきた」
 「今年、新しいバージョンとしてCatalyst OMEGAを発表する」

 ということで、本日の目玉はこの新バージョンの発表でした。

 にしても、「OMEGA」の名前を公式ドライバが使う時代が来るとはね。
 それと、簡単に言ってしまえば「ドライバのバージョンアップ」で終わってしまうことをこれだけ宣伝するということは、AMDはこれを「反転のきっかけ」にしたいということなんでしょうな。何しろ一時期NVIDIAを押しまくっていたのに、直近ではまたNVIDIAにかなり押し返されてシェアを落としたという調査も出ているし。

 さて、ではその「OMEGA」の進化点は何かというと、要するに以下の3つだそうな。

 ・多数の新機能
 ・パフォーマンス改善
 ・多数のバグ修正

 まぁ、総花的な話はそこらに転がっていると思うので、以下では自分的に気になった点について、この流れで少し書いてみましょうか。

 ◇

 1.多数の新機能

 全体の傾向としてのキーワードは「高画質化」かな、と。

 そして3D描画ではなく映像再生支援絡みの内容が多いのも、伝統的にメディア系に強いRadeonの立ち位置を示しているってことでしょうな。

 ♯ブラウン管にアナログ接続が常識だった頃にはATIの発色の良さは定評があって、メディアクリエイション系ではATIが指名買いされていたし、AppleもずっとATIを使っていたのよね・・・って年寄ネタ多いなこのエントリ。

 ということで、例のFluid Motion Videoの他にも、ハードウェア再生支援機能の拡張、ブレ補正、画像圧縮ノイズの軽減機能、そしてここからは高性能単品GPU限定ながら4K対応の画像補完、その逆にsoftwareには実画面以上の解像度情報を渡しつつ画面では縮小して高画質化やマップ全体表示を行う「Virtual Super Resolution」等々の説明が。

 ・・・えっと、つまりますますAPUがHTPCに最適になっていきますと。

 そんな中で個人的に一番大きいトピックだったと思うのは、「FreeSync」正式対応の件かと。

 発表されてからぼちぼち1年、初登場時には「いろんなデバイスですぐに使えるようになる」的な話が各種Webに出ていた気がするも、続報無し。
 その後、VESA AdaptiveSyncとして規格化されたのが確か5月。その時も「もうすぐ対応デバイスが出ます」てきな話があった気がするが、またその後も音沙汰なし。
 黙殺というか総スルーされたんかコレは・・・なんて思ったことも無かったといえば嘘になる状況で。

 それが漸く、やっと、正式に実装されたんですな。
 対応ディスプレイ第一弾はSAMSUNGの4Kで、この後のSAMSUMGの4Kは全てFreeSync対応になるし、その後も別メーカが続いていくとのこと。
 ということで、発表から1年、漸く店頭に実物が来るようです、はい。

 ♯この他ディスプレイ関係だと5Kモニタ対応とか、Eyefinityの拡張とかも。
  つか24画面まで管理出来ます、といったところで、純粋なデモ以外で24画面なんてどっかで使っているのかね。

 ◇

 2.パフォーマンス改善

 よく「ドライバの熟成」とか言われているアレのことですな。
 ハードウェアに一切手を入れず、ドライバ側の最適化だけでパフォーマンスが改善するというのだから、誰も損しないし純粋に良いことでしょう。

 今回、汎用ベンチマークの一発ではなく複数のゲームの実タイトルベースで具体的なfps数字を出してきているのは、AMDがゲームの本気ですというアピールも兼ねているんでしょうな。

 にしても、タイトルによっては20%以上もfpsが改善されているとは、頑張って改善しましたというのが正しいのか、今までがちょっと酷過ぎましたというべきなのか迷うところではある。

 #にしても「メモリの使い方を工夫して」って台詞が入っていたのは、GPUにとってメモリ帯域がそんなにボトルネックになっているって解釈で正しいのかしらん・・・折角CatalystMakerが来ていたのにこれ訊きそびれたよ。

 ◇

 3.多数のバグ修正

 こう言ってはナンだが「品質」という言葉がAMD側から出てくることに安堵したというか。
 自動テストのケース数を増やしたり、有名サイトで「トラブル事例大募集」して上位から潰していったり(Top10は全てFIX出来たそうな)して、兎に角品質向上に向けて頑張っていますよ、というお話。

 いやね、昔のCatalystの酷さを知っている人間としては「だいぶ良くなったよねぇ」とかいう感覚も無くもないのだが、やはりまだまだ「並」であって「品質高い」というレベルには達していないと思うので、改善を頑張って貰うしか。

 ♯前述したTop10も結構致命的というか当たったらキツいものばっかりに見えるのよね。

 あと、AMDとしてエンドユーザが直接使えるバグ報告フォームを準備したとのことだが、現時点では英語版のみとのこと。日本人は兎に角英語がアレなので、鋭意準備中の日本語版が早急にローンチされることを期待しておきます、はい。

 ◇

 この後はQAコーナー。この時間がある意味一番このイベントのハイライトといいますか。
 そしてまた例によって遠慮ない発言が飛び出すワケで・・・まぁ会場内で一二を争う無遠慮なのが当方ではあるのは間違いないのだが(ぉぃ。

 Q・G-SYNCに対するFreeSyncのメリットは?
 A・追加ハードウェアが不要で低価格、VESA標準規格、DisplayPort以外でも技術的には対応可、広いリフレッシュレート可変幅

  まぁこの辺りは実物が出てこないと、消費者としては何とも言えないよね。
  でもNVIDIA製の追加ハードが不要でVESA標準規格である以上、FreeSync対応にしたところで製造コストという面では従来とほぼ差が無い筈なので、あとはディプレイメーカーのご機嫌をAMDが取れるかでしょう。

  ♯何ともアレだが、IntelがVESA標準リフレッシュレート可変技術を採用したらその時点でFreeSyncの勝利確定でしょうな。
   いくらIntelでも後追い採用ならG-SYNCよりVESA標準を使うだろうし、今更独自の作ったりはしないだろうし、どんな名前が付こうが要するに実体はFreeSyncと同じものになるんでないかね。

 Q・FreeSyncのNote PC対応はどうなったの?
 A・現在のところデスクトップで対応を拡大することが優先になっている

 Q・FreeSync対応製品がちっとも出てこないんだけど?
 A・これから多数出てくる筈なので期待してくれ、SAMSUNGの後もある

 Q・Catalyst UninstallerがWebから消えちゃって不便なんだけど?
 A・OMEGAではUninstallerも改善している。Webサイト再構築中で不便なところがあるのは順次直していて、必要なツールは提供する

 Q・直近でNVIDIAに結構負けてるんだけどコレの他にも何か方策無いの?
 A・自分はソフトウェアでRadeonの商品力を高めるのが仕事、販売戦略はセールスに訊いてくれ(by CatalystMaker)
   (方策は)いっぱいあるよ~(by 森本氏)

  最後の失礼極まりない質問したのは当方です。
  でその言葉、ホントにホントよね?>森本氏 (益々もって失礼)

 ◇

 以上、勉強会のレポートはここまで。個人的には十分楽しめましたよ。
 次のエントリでは「豪華なお土産」を組み立てます。

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仲間増えてますとか、ぬるぬるするのも大変だったとか、そんな話。(続・AMDのブロガー勉強会に出て、ぬるぬるしたり懐かしんだりしてきた件。)

 さて、前回の続き。
 NDAに触れない範囲で書けることは今のうちに出しておきましょう、ということで。

 さて、今回のイベントで取り上げられたネタは、要するに「AMDのGPUに対する取り組みの紹介」。
 APU=CPU+GPUなので当然GPU要素もある、というかGPUがむしろウリではあるのだが、今回については完全にCPU要素は無し、そして実際にGPUを使うエンドユーザーが使う際のメリットアピールが中心。
 そういう意味では、ある意味アキバのイベントに近いような、分かり易い内容ではありました。

 ♯個人的には技術話も大好物なので、CarizzoのExcavatorコアのこともHSA1.0「完全準拠」のことも色々訊きたいのだが、今回は完全にOut of Range・・・というかCarizzo自体「まぁだだよ」状態。

 ◇

 その1。Min Hyuk IMM氏によるAMD GAMING EVOLVEDについてのアピール。

 そいえば少し前(9月)のアキバのイベントでもこの人が似たようなこと説明してたような。というか、その時のアップデート版って感じですかね、内容は。
 ちなみにこの人、肩書きはAPAC&JapanのGaming Alliance Managerということで、正にGAMING EVOLVEDプログラムのAPAC(Asia PACific)のキーパーソン。そういう人が頻繁に出てくる=AMDとしては日本のマーケットに力を入れている、ということでしょうな。

 ということで、スライドが次々と出てきたのだが、大雑把に言うと

 「AMDは今ゲーム市場に注力している、自社でも色々やってるし、ゲームメーカーとの協業も拡大している」
 「その成果として、Never Settle Buldleのタイトルもどんどん充実している」
 「MANTLEも対応タイトルが続々と出てきているし、新タイトルも続々と現在20以上が開発中」
 「MANTLE使うと画面が綺麗になったりfps稼げたりいいことがいっぱい」
 「日本でもスクエニとの協業でドラクエのバンドルキャンペーンをやっているし、CAPCOMもMANTLEに興味を持ってレビュー中」

 こんな流れ。大雑把だが流れは間違ってていない筈。
 まぁ中身としては「おさらい」かと。とはいえ、先日シンガポールでやっていた発表会から日本関連のネタはしっかり引っ張ってきてありましたな。

 #あと結構説明自体が早足だったので。

 にしても、MANTLEのクローズドベータって100社以上が参加してるんでっか。
 まぁ下請け開発屋も含めれば会社数なんていっぱいあるし、今ではPCゲーム開発最大のガンは古くて効率の悪いDirectXだなんて言われているし、次世代DirectXであるDX12はMANTLEと命令構造の親和性が非常に高いという公然の秘密な話もあるし、興味を持っている会社はいっぱいあるってことでしょうな。

 ◇

 その2・・・はNDAにガチ触れなので後回し。

 ◇

 その3。CyberLink 相蘇(あいぞ)和貴氏によるFluid Motionの話。

 さて、ここで突然CyberLinkの広報担当者が・・・え、何で?
 あぁそっか、今のところCyberLinkのPowerDVDしかFluid Motion対応のPlayerが出ていないから、仲良くしてくれているベンダ製品のアピール枠ということで参加したのか・・・と思ったんですよ、最初はね。

 ところがこの直後、実態は全然違うという衝撃の発言が。
 何とこのFluid Motionの開発にはCyberLinkが全面的に関わっていたんだとか。

 このブツ、所謂API叩けば完了の「ハードウェア再生支援」の類(GPUによるMP4デコードは既に常識だし)という程簡単なモノではないそうで、実際にいろんなBDタイトルを見まくって開発・調整した代物で、しかも開発に1年以上かかっているとか。
 ・・・へぇ~っ。

 #しかもAMDから最初この話がCyberLinkに来た時、CyberLink開発陣は正直「信用していなかった」そうで、実際ブツもフレームがひっくり返ったり映像が破綻したりとかいうレベルだったそうな。

 でもまぁそれだけ頑張って開発したにも関わらずCyberLinkの名前が普段表に出てこないというのは、要するにそういう契約だからなのだろうが。
 CyberLink広報氏も「是非知って欲しい」と言っていたし、AMDもゲーム屋だけでなくこういうアプリ屋ももう少し「立てて」もいいんでないのかね。
 
 とまぁこんな話をしつつ、某アニメやデモ用映像を使った実働デモを使って、確かにFluid Motionが効いていると動きが違うね、ということを見せたりしつつ。

 最後に、「CyberLink製品にはこんなのもありますよという紹介」ということで、PhotoDirectorで「写真に入ってしまった別の家族を消す」というデモを実演して見せ、会場が「ぉぉぉー」となったりしたところで、相蘇氏のセッションは完了となりましたとさ。

 #いやぁ技術としてあるのは知っていたが、¥4桁のソフトでちょいちょいするだけであんなに精度高く写真を捏造出来る時代なのね。普通に見ただけじゃ絶対分からないよアレ。

 ところがこの後AMDの森本氏等も入ってきたQAコーナーでは、何だか微妙な話がぽろぽろと。
 まぁいちいち書いたりはしないが、またしてもAMDの悪い癖「詰めの甘さ」が炸裂してしまっているようで。

 それと、Fluid Motionの店頭デモは現在「店員が私物で」やっているアキバの2店舗ぐらいだが、やっとというか漸くというか「公式」店頭デモを代理店と組んで現在準備中で、年明け後に50箇所程度は展開しようとしているとのこと。
 やっと・・・ではあるが、正に「百聞は一見にしかず」、多くの人に目に触れさせるのは大事です、はい。

 ♯こういう店頭デモの類は予めさくっと準備しておいて、発表直後に大々的に展開するのが常套手段だし宣伝効果も高いと思うのだが、それが出来てないってのも一種の詰めの甘さだよね。

 ◇

 取り敢えず、NDAに全く触れずに紹介出来るのはこれぐらいですかね。

 それでは次のエントリはNDA部分の解禁日後ということで。

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