まともなミラーリング箱って売ってないの?

 今回のネタは実はこの後の延々と続くHDD吹っ飛びネタの序章だったりする。
 あと、実は下書きを暫くほったらかしにしていたので多少時間遅れ感があるのは御容赦。
 
 ◇

 自宅の東芝RDには増設HDDがぶら下がってる。このHDDは今のところ特に問題は起きていないが、このところ自分の周りでHDD吹っ飛びまくり、この余波がここに及ばないワケがない。ついでに容量も足りない。ということで、コレをミラー化することを考えてみる。

 まあ、正直な話PCのHDDと違ってこっちは吹っ飛んだところで「淋しい」程度で済むし、HDD側が吹っ飛ばなくとも本体側が吹っ飛んでしまうと自動的にHDD内のデータも使い物にならなくなる仕組みなので、そこまでしてデータを守る必要があるのかと言われると「う~んと」というレベルなのだが。
 それでも今のHDDの値段を考えると、イロイロ考えて頭抱えるよりさくっとミラーにした方が精神衛生上優位だと思うワケなのであり。

 ところ・・・が。
 世間で売っているミラーリング対応のHDD箱、聞こえてくるのはどれもこれも悪評ばかり。何故?

 以下、検索片手に各種レビューを個人的にスクリーニングした結果。並び順は安い方から。

 ◆玄人志向 GW3.5MX2-SUR/CB

 2009年にPCIe Switchで有名なPLXに買収されて今やブランド名だけ残った、Oxford SemiconductorのOXU921DSE搭載。
 WDのHDDとは兎に角仲が悪いというウワサがあるが、信憑性は不明。別にWD以外のHDDでもコケる時はコケてるようだし。
 あとこのチップ、HDD側が3Gbps設定だとコケまくることでも有名。明示的に1.5Gbpsに設定してから接続すべし。
 ちなみにこのチップは既に廃品種なので、この箱も近いうちに販売完了になるのかも。
 使い回しを考えるとeSATAに対応していない、電源連動機能を持たないのはマイナス点。

 筐体の評価は「兎に角安っぽい」という。
 折角の背面6cmファンもフロントの吸気側スリットが小さいせいで効果が低く、熱いHDDを入れると爆死するらしい。

 ◆玄人志向 GW3.5MX2-SUE/CB

 SiliconImage SteelVine SiI5744搭載。さすがに古さを隠せない。
 このチップは兎に角HDDを選ぶのと、速度が出ないので有名。HDDとの相性が出るとトラブルの嵐に見舞われる。
 ところが最近のHDDでは、むしろ相性が出ない方が珍しい・・・というかトラブらない組み合わせが無い?
 ちなみにこのチップもSATA 3Gbpsではコケまくる類。

 筐体については前述のモノと同様。電源連動機能を持たないのも一緒。

 ◆Corega CG-HDC2EU3100

 JMicron JMB352搭載。HDDの相性という意味では921DSEや5744よりかなりマシだが、トラブル報告無いワケでもない。
 このチップはSATAのストライピングで200MB/S程度出せるので、そちらを目当てに購入する人もちらほらと。
 更に、ここで取り上げた中では唯一電源連動機能を持っており、家電との接続についてもCoregaでチェックしている。

 ここまで書くとなかなか悪く無さそうなのだが、肝心の筐体で問題炸裂。
 兎に角熱が籠もる。例によってのCoregaクオリティで、ファンは回っているが吸気って何ですか、という設計。
 保証切れ上等ということで、ケースに穴を開けて吸気を確保するのが最善策っぽい。

 ・・・素だとWD20EARSですら50度超えって恐ろしい話も。これはもうHDDを蒸し焼きにしているようなものだわな。

 ◆Century 裸族の二世帯住宅(CRNS35EU2)

 こちらもJMicron JM352搭載。チップの素性に関しては上記参照。

 廃熱については問題無く、AC電源内蔵型なのも評価出来る。
 その割には何で電源連動が付いてないの?これは結構疑問だったり。

 それを横に置いてもコレの一番の問題もまた筐体。
 ウリである「簡単に入る」メカの耐久性に問題有り、という実に何だかなぁな話。
 といっても、初期モデルでは多発したこの問題、最近のモノでは微妙に改善されているらしい。
 改善され具合もまた微妙というのが、なんというか・・・。

 ◇

 ・・・Coregaのケースを買って筐体に穴開けるのが一番確実な気がする。
 が、そこで手間をかけることを考えると、そもそもそこまでして守るべきデータか?という根本に戻ってしまうワケで。

 さて、どうしたものかね。

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2008 Foundationインストール済モデル、価格次第ではイケるのでは?

 さて、昨日の続きというか何と言うか。
 HPが何とまぁアキバの例の喫茶店でMicroServerのイベントをやるそうな。
 そしてクリスマスプレゼントと称して大盤振る舞い、実機をプレゼントしまくるそうで・・・まぁこのテのは自分は絶対当たらない類なんですがね。

 まあそんなヒガミは兎も角として、このPressを読んでいてちょっと気になった一文が。
 当日は「Windows Server 2008 R2 Foundation導入済みモデル」を置くとのこと。
 現在のところ国内ではOS無しでしか売っていないので、これはFoundation導入済みモデル投入のための反応伺いでしょうな。

 個人的にはコレ、値段をどれぐらいに付けてくるかが勝負だと思う。
 具体的に言うと、OS無しとの差額がDSP版Windows 7 Home Premium程度、つまり¥10K程度だったら断然アリでしょう。だって、イロイロ制限されているとはいえ正規版Server OSよ?しかもインストール済、これは大きい。

 逆に言うと、これ以上の値付けをされると、事務所導入用としては兎も角、個人とか家庭用としてはどうかな・・・という話になるのでは。

 ◇

 ・・・とまぁここまで書いてどうでもいいこと思いついた。
 誰かがUSB MemoryでBoot可能なMicroServer用1CD Linuxを作って、それを広めればいいんだな、うん。幸いケースの中にはUSBポートが一つあるんだし。

 そして、デスクトップPCを使い細めのUSBスティックメモリにBoot Imageを書き込んだ後、MicroServerのケース内USBコネクタにソレを突っ込んで電源On。するとLinuxが起動してDHCPで勝手にIPを掴み、Sambaが動き出して即NASになる、と。勿論、最低限のシステム設定とRAIDの管理、ついでにshellのUnlockが出来るWeb画面も付属。
 こうすれば、普通の人はこのまま使えば良いし、玄人はWeb管理画面からshellをUnlockして後は好きにして頂戴、と出来る。

 #何、X?んなモン要らんがな。そこらのNASにそんなモノ無いでしょ。
  必要ならWeb画面からshellをunlockして、勝手にX上げればいいし。

 ・・・誰かやりません?コレ。
 そんな箱物ベッタリの1CD Linuxなんて、と思うかも知れないが、あったらそれなりに面白そうではあるような気がする、な。

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も、もうモデルチェンジですかい。

 部屋で稼動開始して以来、あまりの安定性と静かさにすっかり溶け込むというかあつて当たり前状態になっているProLiant MicroServerだが、新モデルが出たらしい。
 ・・・え゛、もう?
 何だかなぁ・・・とWebを見たら「お値段据え置き」「HDD増えた」「電源容量減った」とのこと。・・・まぁいいか、この程度なら。
 これでCPUクロックが上がっていたりしたら身悶え起こしていたりしただろうけど。1.3GHz DualCoreは不足とは言わないが、正直もっとクロック高い方が遊べるのは確かなので。
 それよりも、初代モデル発売時に無かった送料分割引キャンペーンの方が気になる。何だかなぁ。

 まあそれはさておき。IPMI2.0準拠の管理カードが漸く入荷した模様。
 ちょっと気になることがあるので、ぽちっとな。

 というのは、このカードに乗っているAST2150のドライバ周りの話。ドライバ対応が2000・XP・2003・2008なので、x86/x64のXPDMドライバは確実に存在するのだが、2008対応がXPDMなのかWDDM1.0なのかが不明。ドライバパックをDLしてきて中身覗くと、少なくとも2003用とはバイナリが違うようなのだが・・・。
 もっと正確に言うと、このドライバをWindows 7で使い回せるかどうかが気になっているのであり。理屈上は使える筈なのだが、実際はさてどうだかと。

 何故ここでWindows 7が出てくるかというと、このハコにはWindows「Server」は必要無いと思うので。理由は二つ。

 一つは、Server関連は兎に角カネがかかり過ぎるということ。まあ普通Windows Serverなんて個人用途では使わないからってのもあるだろうが、高いのはOS本体だけじゃなくてその上で動かすツールの類も一緒で、「Server対応版は高い」(個人じゃそんな機能使いません)とか「購入最低ライセンス数が大きい」(家族含めても数人しか使わないんですが)なんて当たり前。折角箱が安いのにこれじゃ台無し。

 あとモノによっては買い方も特殊だったり、そもそも法人格が無いと売ってくれなかったりする。あ~面倒。
 その点デスクトップ用Windowsなら、そこらの店でHDDなりメモリなりとセットでDSP版を買えばいいし。NASとして使うのに160GBだ250GBだってHDD容量はちょっとナシでしょ?メモリも1GBはさすがに何か寂しいし、使い方によってはDVD Driveとのセットでも良いかもね。

 もう一つ、何だかんだでデスクトップ版Windowsもそれなりに安定して来ているということ。前回テストで使ったXP SP3、そしてその後入替を目論んでいるWindows 7、どちらも普通にNASとして使う分には全く問題ない安定性を持っているし、何よりデスクトップ版なのでソフトやツールの類も特別なものを用意する必要が無い。
 それに、今までPCで使っていたツールをそのままNASの管理に使えるというのは結構便利。

 さて、そしてこのWindows 7を使おうという目論見で、最後のキーになるのばIPMI管理カードなのですよ。XPについては公式にドライバが提供されているのでハナから試す気など無いが、Windows 7だとどうなるのかと。

 ・・・え、だって、XP/2003とWin7/2008R2って普通にWindowsファイル共有使うだけでも結構パフォーマンス違うじゃないですか。というかXP/2003のWindowファイル共有が遅過ぎるというか。折角クライアントがWindows 7なんだから、ファイル共有も速くしたいでっせ。

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3TBラッシュ。

 先日サイトにデータシートが載ったかと思ったら速攻で流通し始めたのがHGSTの3TB、7K3000シリーズ。
 これに関してHGSTはアナウンスもプレスリリースも出していないようなのだが、ブツが速攻で現れるのはさすがアキバといったところかね。

 このHDD、仕様を見てみると600GBプラッタで5枚・・・HGSTってホント好きだね5枚プラッタ。とはいえこちらはAFTではない=損が多いので、記録密度的にはWDでいうAFTな667GBプラッタと同等の筈。
 そしてここ数世代は安定性重視でプラッタ容量控えめ路線のHGSTが採用したということは、コレ位の記録密度についてはもう安定しているということかね。A7K3000のアナウンスこそ無いが、確かにWDも667GBプラッタな2TBを大量販売中だし。

 ♯それに、シリーズには2TBと1.5TBがあるので、600GBがダメでも500GBプラッタとして十分使えるし。それでもダメなら400GBプラッタにして7K2000作れば・・・。

 まあプラッタ密度の話は兎も角、個人的には7K3000より注目なのが同時にデータシートの出た「5K3000」と、そしてこっちは殆ど誰にも注目されていない「5K1000」。
 Deskstarで5K型番が出るのって物凄く久しぶりな気がするのだが、ずっと放置していた省エネ低回転路線にいよいよHGSTが参戦するということ。
 さて果たして何時どれぐらいの値段で出てくるのか、そもそもリテールパッケージが出るのか。そして販売戦略はどうか・・・例えばWDとの価格競争に5Kをぶつけて7Kは高価格維持を狙うのか等、イロイロと見ておきたいところ。

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 しかしまあ、現状ではやっぱり互換性と値段の問題が。

 このうち値段の方は、2TBが既にエンドユーザー以外誰も(作る人も売る人も)幸せになれない価格にまで暴落してしまっているので、当分の間割高感は抜けないととは思うが、とはいえバルクなら年内に¥2万は切るような気が。
 そして割高ではあるが絶対価格的には許せなくもない、というラインになら1年も待たずに到達する気がしますな。

 一方「どーなってんのよ」というのが互換性の問題。

 現状では、本命はSandy Bridge以降、という雰囲気が漂いまくっているような。何せIntel純正MBですら未だにEFIでは不具合が残っていたりするし、RAIDでは2TB超は未対応(そう遠くないうちにアップデートするらしいが)。
 でもまぁ、Intelは方針が明確なだけマシっちゃマシなのよ。

 AMDチップセットでの対応は?
 Marvell 6Gbps対応品以外のSATAチップでの対応は?
 USB変換チップ(特にUSB3.0対応品)の対応は?

 ホントどうなってるんだか。
 皆さんとっとと情報出してくれよ、と。
 APUの話もいいがもっと直近の話もしてくれよAMD、と。
 SATAの話をしているのにアンタは出てこなくて良いんかいSiliconImageよ、と。

 今のところ、ほんの少しだけでも情報を出しているのは国内では玄人志向ぐらいしか見当たらない。

 例えば世間で売られているUSB変換なHDDガワとかアダプタの殆どはJMicron製チップだが、コレは最近のものならハードウェア的には2TB超に対応している(一部はファームのアップデートは必要)。なので、このテのガワの対応情報なんて速攻で出回っても良い筈なのに、それが出てこない。売ってる側やる気無いよねコレ。

 なんつ~か、使う為の敷居が下がらないと数が出ない→値段下がらない→高いから売れない、という悪循環になりかねないような。

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HP ProLiant MicroServerにWindows XPを入れてみた。

 昨日に続いてここからはS.Kazクオリティ。
 以前このblogで「安いクライアントOSを使って~」というネタを書いたが、それを引っ張る形で。
 MicroServerにWindows XPを試してみることに。

 一応狙いというかストーリーはあって。
 ターゲットはずばり、Windows 7導入でクライアントから追い出されるXPのライセンスと媒体。
 コレが流用出来ればイイ感じ、なんてのはどうでしょ。

 注意:OSの買い方によっては古いOSのライセンスを流用出来ないので注意。

 ◇

 ということで、やってみた。
 媒体はWindows XP 32bit 日本語版 SP3、CD-ROM。

 まず、[F10]でBIOSに入ってIDE MODEを[IDE]に変更する(デフォルト=AHCI)。
 次に、USBなりSATAなりのCD-ROM Driveを接続し、インストーラを回して暫く放置。

 これだけで、取り敢えず起動するとこまで行ってしまう。
 但し、この状態では以下の3点が「その他のデバイス」の下に入ってしまうので、ドライバを入れる。

 「イーサネットコントローラ」→BCM5723 (Nextreme I Server)
 >http://www.broadcom.com/support/ethernet_nic/netxtreme_server.php

 「SMバス コントローラ」→ ATI SMBus
 「ビデオ コントローラ(VGA 互換)」→ Mobilty Radoen 4200
 >http://support.amd.com/us/gpudownload/embedded/Pages/embedded_windows_all.aspx

 ※↑が駄目な時は
 >http://support.amd.com/us/gpudownload/Pages/index.aspx
  「Embedded Graphics」「Radeon Embedded」「AMD 785E | SB8X0 Chipset」「Windows XP – 32 bit」

 で、拾って入れたら・・・全く問題無くタダのXP機になってしまいましたよ。
 Audio Deviceが全く付いていないのと、RGB出力だけというのは「今時のクライアント」としては厳しいけど。
 まあどうしてもクライアント機にしたければVGA挿してUSB Audioでもぶら下げて下さいな。

 ◇

 ということで、結論。
 全く問題無い。トラブルもない。不安定さも微塵もない。

 ・・・つまんね。

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