無知から来る、64bit OSへの酷い誤解。

 やや攻撃的なタイトルかも知れませんが、最近本気でこれは酷いと思っているので。

 以下に通じる文面・文脈等を言ったり書いたりしている人or各種媒体を、間違っても信用してはいけません。

 「アプリが32bitだからOSを64bitにしても意味は無い」

 正解は以下の通り。

 「アプリが32bitでも、ハードウェアが対応出来るならOSを64bitにする意味はある」

 さて、理由は何故かといいますと。
 簡単に言うと、昨今のハードウェアとアプリを御するには32bit OSでは力不足だから。
 わざわざ力不足のOSを導入して、ハードウェアとソフトウェアのポテンシャルを余らせておく理由が何処に?

 ◇

 一番分かり易いのがメモリ周りですかね。
 32bitアプリは2GB(気をつけて作れば3GB)迄のメモリ空間しか使えません。

 ところが、32bit版のDesktop用Windowsでは、OS自体が4GBまでのメモリ空間しか扱えない。
 このうち、物理RAM以外に使用されるメモリ空間が大体1GB程度あるので、実際に認識されるメモリは3GB程度が上限。
 ここからOS自体が使用する領域を差し引くと、実際にアプリに回せるメモリは全部で2.5GB程度。
 ここから複数のアプリにメモリを分配していくことを考えると・・・。

 これが64bit版なら、最低でも16GBまではOSが扱うことが出来ます。
 しかも、メモリ空間が広いため、4GBのメモリを搭載すれば4GB分、きちんと認識されます。
 ここからOS自体が使用する領域を差し引くと、実際にアプリに回せるメモリは全部で3GB程度。

 更にメモリを増設すれば、そのままストレートにアプリに回せるメモリが増えるワケです。
 メモリ足りないな・・・と思ったら即増設。4GB追加すれば、増えた4GBをまるまるアプリ用に回すことが出来ます。
 動画編集でも3D CGでもドンと来い、ってなもんで。

 ◇

 ・・・まあ、こういうことです。

 実際問題として、32bit版は「必要に迫られてやむを得ず選択する」ものでしょう。
 具体的には、古いソフトを使い続けないといけない状況においてどうしても互換性が保てないとか、ハードウェアが対応出来ないとか。
 エンタープライズではもうちょっと込み入った理由のこともありますが。

 そうでなければ、必要がないならば、特に理由がないならば、64bit版を入手すべきです、はい。

 #ちなみに、ビジネス用ソフトウェアならVirtualMachine上の旧OSで稼働させるのはもう常套手段で、珍しくも何ともないです。

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結局Google Apps側にメール統合ですか。

 さて、以前「メール環境どうしよう」とウダウダと書いていたネタですが。
 結局ローカルでの統合は諦め、Gmail側に旧メールをまとめてインポートすることにしましたよ。
 ローカルでのIMAPやPOPはあくまでバックアップという感覚で、オンラインをメインに使おうといういうことですな。

 #にしても、不便極まりなかった「Webメール」の時代を知っている人間にとっちゃ、Gmailなんてまぁ(以下略。

 ということで、以下作業記録。
 理屈は簡単だが、実際の作業は割と手間がかかるんだ、コレが。

 ちなみに以下の方法はWeMailに限らず、MH形式orそれに近い形式でメールを保持している全てのMUAで使えるテです、はい。

 ◇その1、正しいMH形式に整形する。

 まず、WeMailのメール保存形式。
 .wemという拡張子が付いていますが、これ要するにMH形式というヤツです。1メール1ファイル形式。
 何故か未だにあちこちで使われてるmbox形式と比べて、圧倒的に分かり易く汎用性も高いフォーマット。

 このため、拡張子の.wemを全て引っぺがして数字だけのファイルにすれば、Sylpheedをはじめ、大抵のMAUでざくっと取り込めます、はい。
 まあ、一部ヘッダの文字コード絡みで問題が発生することも時々あるけど。

 但し問題なのが、フォルダ構成。
 大抵の人は階層管理していると思うのだが、インポート用にはこれをフラットにしないといけない。これ当然、ファイル名が衝突しますわな。
 仕方ないので検索等を駆使して一カ所にまとめ、その後はお好きな連番改名ツールを使って通し番号に変更しますよ。タイムスタンプを見てくれるヤツだとちょっと嬉しい。

 #お気に入りの心当たりが無ければFlexible Renamerなんていかが。

 ◇その2、mbox形式に変換する。

 次に、これらのメールをmboxに変換。面倒なのでIMAP用に日常使っているSylpheedにお任せ。

 何故こんなことをするのかというと、SylpheedのIMAPで直接Gmailにアップロードすると、タイムスタンプがアップロードしたタイミングに書き換わってしまって、とても悲しいことになるんですな。
 ところがThunderbirdのIMAP経由ではこの問題が発生しないため、わざわざThunderbirdが読み込める形式に変更してやる。と。

 ◇その3、mboxの中身をアップロードする。

 出来上がったものをThunderbirdに読み込ませましょ。
 インポートしてもいいが、簡単なのはユーザープロファイルの所にあるメールボックスの場所にmboxファイルを置いてからThunderbirdを起動する方法。
 こうすると、勝手にmboxを読み込んでメール一覧に表示されます、はい。

 後はIMAPのお約束。ローカルでメールの束をどかっと移動すると、するするするっとGmail側にアップロードされて、はい出来上がり。

 ちなみに文字コードがS-JISなメールはThunderbirdにImportすると激しく文字化けすることが多いが、ほぼ確実にアップロード自体に問題は起こらないし、GMail上からもきちっと正しく読めるので、特に気にする必要はありません、えぇ。

 但し、ThunderbirdのIMAPは正直Sylpheedと比べて圧倒的に遅い。
 Sylpheedの軽快さに慣れてる人はウズウズしながら待つハメになりますな。

 ・・・以上。
 結局5000通、100MBばかりアップロードしましたとさ。

 取り敢えずアップロード直後にSylpheedでローカルキャッシュと同期しておいたし、まあこれで大丈夫だと思う、うん。

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CDプラケース狂想曲。

 さて、当方、新品CDはあまり買わないが、中古CDはそれなりに買っている人間ではあります。
 理由は簡単、ちょっと古い音源は中古CD以外で手に入れようがないから。とっくの昔に廃盤になってて中古にしかない、当然ロスレス配信なんて見込めない、ってモノは世間では少なくないので。

 #そういうのに限って中古でも高かったりするので、カネはかかります(泣。

 ところが、中古CDではお約束なのが、プラケースのキズや割れ。まあこれはある意味仕方がないので、ケースだけでも交換しよう・・・というのは良くやるのだが。
 困ってしまうのが、このCDケースのバリエーションの豊かさ。特殊ケースはまだ仕方ないにしても、当方が知っているだけでも、以下のような「標準」ケースがあるんですな。

 ☆1枚用・5mm厚

 ブランクメディア付属ケースや交換用CDケースとして最近流行の薄型のもの。
 ブックレットが入る余裕が無いのがポイントで、音楽CDではまず見ない。
 PC系ショップでは入手容易だが、正直意味はない。

 ☆1枚用・7mm厚

 いわゆるMaxi Single等で使用されているもの。トレイが後側ケースと一体となっており、薄いブックレットも入る。
 これ、バラ売りでの入手が意外と難しい。秋葉原近辺ではヨドバシアキバ4F(3枚¥240)、エフ商会本店(1枚¥60)等で入手可能。

 ☆1枚用・10mm厚

 全国どこでも売ってる、フツーのCDケース。入手超容易。
 ちなみに、100円ショップで売ってるものは値段も安いが、それ以上にモノがヤワなので激しくお薦めしませんよ。昔買ってエラい目に遭ったので。

 ★1枚用・12mm厚

 ブックレットの厚いゲームや初回特典モノ音楽CDでちらほら見られるもの。2mm分ブックレットが厚く出来るワケですな。
 これが入手困難なんですよ。残念ながらバラ売りは見たことない。
 100個とかそういう単位でなら買えます、はい。

 ★1枚用・17mm厚
 ★2枚用・17mm厚

 ブックレットが爆厚だったり複数冊だったりするゲームで時々あるものなのだが、希に音楽CDでもあったりするんですな、コレが。
 2枚収納の場合はケースの中でCD:ブックレット:CDという構造になっている。ある意味正しいサンドイッチ構造ですな。

 これも単品では入手困難、バラ売りなんて見たことない。

 ☆2枚用・10mm厚

 現在のスタンダード。これは入手容易。
 12mm厚より薄いが、構造を微妙に調整してブックレットの厚さについてはそれ程影響が行っていないのがポイント。

 ★★2枚用・12mm厚(2種類有)

 10mm厚が流行る少し前にあったもの。
 構造的に10mm厚と近いが、内部構造にあちこち空間に無駄があるため意外と薄いブックレットしか挟めないタイプ(初期モノ?)と、無駄が少なくその分厚いブックレットを収納出来るタイプ(改良版?)のものが存在する。
 ところが、この後更に10mm厚タイプのケースが出て、あっという間に消えてしまったという。最近の新譜では見たことがない。

 コレが超の付く入手困難、というかケース新品を購入するのは絶望っぽい。
 卸単位も含めて、ケース新品販売を見たことがない。
 だというのに、一時期のベストアルバム2枚組なんかでは良く使われてるんだコレが・・・。

 ★2枚用・24mm厚
 ★3枚用・24mm厚
 ☆4枚用・24mm厚

 4枚収納ケースのスタンダード「だった」もの。
 2枚収納タイプではCD2枚分、3枚収納タイプではCD1枚分のホルダを削ってブックレットを詰めており、そういう小細工をしてないのが4枚きちっと収納する構造になっているもの。
 この場合ブックレットを収納する空間が狭くなっているが、通常の厚さのものなら4枚用でもCDとCDの間に収まる。2枚とか3枚は爆厚ブックレット用。

 場所を取ることが敬遠されてか、最近では意外や入手困難。
 4枚用ならばエフ商会本店(1コ¥280)で入手可能だが、2枚用・3枚用の新品は見たことがない。
 但しこのケース、構造上傷が目立つ/割れ易い透明プラ部分については1枚用10mm厚ケースと共通のため、簡単に交換可能。
 なので、あまり困らない・・・というか、当方は困ったことがない。

 ☆4枚用・10mm厚

 ブックレットが挟まる場所は無いのだが、場所を取らないということで、自分で記録したCDやDVDの整理保存用として使われることが多いが、音楽CDとは縁遠い。
 PC系ショップでは入手容易。

 ・・・まあ、こんな感じでしょうかね。
 3枚ケースについては標準と言われるほどメジャーな形を見たこと無いので省略。一昔前は24mmぐらいしか無かったのに、今はもう色々と・・・。

 ちなみに、以上に挙げたうち、2枚12mm以外は、卸単位数で良ければ製造直販で入手可能ですよ。
 たとえば、田口化成とか:http://www.taguchikasei.com/cd.php

 まあ取り敢えず。
 中古CD漁りをしている皆さんの場合、ケースとかってどうしているんでしょうかねぇ。

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Windows 7のリリースは・・・?

 IT MediaというかeWEEKというか、Windows 7絡みのネタが。

 >Windows 7のリリースを台無しにする(?)10の問題
 >http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0910/15/news013.html

 ということで、実際にWindows 7に移行済みの人間からコメントしてみましょ。

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>1. 起動が遅い

 ソフトウェア構成に依る、としか。
 VistaやXPと大差ないです。
 要するに、劇的に進化もしてないが退化もしていないということ。
 あと、常駐系、特にアンチウィルス・アンチマルウェア系のソフトをを突っ込むと途端に遅くなるのも変化無し。

 ちなみに、起動時間を気にするなら、OSなんかよりハードウェアどうにかする方がよっぽど合理的。
 高速起動に対応出来るハードウェアだけで構成すると、そうでないハードウェアで構成したシステムと比べて起動時間はかなり短縮されます、えぇ。

 #とはいえ最近のAdaptec RAIDの起動の遅さは本気で勘弁して欲しい。
  RAID Kernel起動待ちだけで3分なんて当たり前、ヘタすりゃ5分以上待たされるし。

>2.セキュリティ

 UACが効いてる分、ユーザが迂回するような使い方しなければXPよりは素ではマシ、但しVistaとは大差なし。
 Vistaで時折見かけた、セキュリティ回避のようなヘンな設定Tipsを使ったりしなければ良いかと。

 但しまぁ、OS自体のセキュリティがどうかと言われると、後は下逸頑張れば、としか。

>3.ドライバの問題

 Media系やSystemに深く絡むもの以外、Vista用が殆ど使えます。
 曲がりなりにもVistaが暫く出回ってくれたお陰で、ドライバの問題はかなり改善されているのでは。
 あと、OS標準で付いてくるドライバの量はVistaから圧倒的に増えているという事実。

 逆に、Vista用ドライバも無いハードにWin7を突っ込むのは無茶だと思います、えぇ。

>4.Appleが新製品発表をぶつけてきたら……

 そりゃまあ、Macの方が信者は多いでしょう。ユーザ数は兎も角。

>5.企業の懸念

 大抵の企業は正直XPで満足していると思います、えぇ。
 というか、Vistaがアレだったので、色々な会社がXPで済ませられるよう工夫してしまったというのが現実であり。
 そういう意味では、満足と言ってしまうと間違いですか。

 なので、OS入れ替えは普通にお荷物だと思いますよ、いやマジで。

>6.ベンダーの反乱

 それベンダーちゃう、ユーザの反発や。
 実際、ビジネス向けには今回もダウングレード権は出さざるを得ないでしょう。

>7.マーケティングの失敗

 あの、そもそもXP以降、何も成功していないと思う。

>8.Vistaとの比較

 いや、誰がどう見ても、Vista SecondEditionですから。

>9. ユーザーアカウントコントロール(UAC)の煩わしさ

 個人的にはこれは評価不能。
 XP時代から常駐系のシステムセキュリティツールを入れていたので、システム関連の操作をしようとすると「ぴろっ」と警告が出るのに体が慣れちゃってるんですな。

>10.企業が懐疑的になったら

 というか、XPぐらい迄は単純に他に選択肢が無かったからで、別に信頼していたとか信用していたとかそういうのではなく。
 今は別の選択肢がある時代になりましたからな。そりゃMS以外を選択する会社も色々あるでしょう。 

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 以上、と。

 実際、クライアントOS入替で騒ぐ時代はもう終わっていると思いますね。
 クライアントOSの入替は、単なるメンテナンス。
 それ以上でもそれ以下でもない、そういう時代でしょう。

 当方の行為も、世間的にはXPからWin7に乗り換えた、ということになるだろうが、自分の中では「漸くクライアントOSが64bitに移行出来た」というだけなので。

 それよりも、様々な技術が繋がりあった結果、今革命どころか第二の創生期と言っても良い程の変化を遂げている「システム」の方が、よっぽど重大で大変で面白い、ですよ。

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Google Sites Liberation を試してみる。

 さて、googleネタが続きますが。
 本日のターゲットは、Google SitesのImport/Export Tool。

 >http://code.google.com/p/google-sites-liberation/

 これ何かというと、Google Sitesのバックアップ(Export)とリストア(Import)が出来るというシロモノ。
 Google SitesのAPIを使うサンプルプログラムという位置づけでもあり。
 jarなので、Java Runtimeが導入されている環境で試してみてね、と。
 現状、1.01になっております。

 まず、ダウンロード(Export)は、小規模サイトであれば特別問題は無いですな。
 1,0の頃に問題があったらしい、日本語文字コードの問題も解消されている模様。
 そもそもgoogle sitesで使っているcssが無いとレイアウトがガタガタになるという問題はあるものの、一応全てのサイト内容、添付ファイル等はダウンロード可能。

 但し、ある程度の大きさのあるサイトではまともにDL出来ないという話が英語圏ではあちこちに出てきているので、現状ではホントに全部DL出来ているかの確認が必須の模様。

 一方で、アップロード(Import)は・・・ダメですな。どう頑張っても全くImport出来ない。

 こちらでは、ディレクトリ構造は再現されるが、ファイルは一つもアップロードされないという状態。

 ・・・ん~、まだまだですか。
 取り敢えず、全くアップロードが出来ないというのはさすがにどうかと。

#全く関係無いが・・・
 ブラウザのキャッシュやCookieが壊れたり不整合起こしたりすると、Google Sitesって結構意外な、というか割ととんでもない挙動することがあるのね。
 何か挙動がヘンだな~と思ったら、取り敢えずCookieとCacheを全消去は基本、ということで。

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