Wow64のお約束。

 知り合いが何か悩んでいたらしいネタなので、取り敢えずメモ。

 アプリがVista以降のWindows上で動作する場合、UAC絡みもありファイルアクセスがシステム側によって強制的にリダイレクトされる状況がしばしば発生する。
 そこで気をつけないといけないのが、リダイレクト先やアクセス先が、各種条件によって複数に分かれるということ。これとか。

 ¥User¥ユーザ名¥AppData¥Local¥VirtualStore 以下
 ¥User¥ユーザ名¥AppData¥Local¥Roaming 以下

 まあ、これは32bit版でも64bit版でも共通だから良いとして。
 64bit版OS上で32bit版プログラムを動かす時は、レジストリアクセスがリダイレクトされることもお忘れなく。
 プログラム側で開く→実際のアクセス場所で、こんな風に。

 HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE
 →HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥WoW6432Node

 32bitモノは引っ込んでろとばかり一段下にまとめられてしまいます、えぇ。
 更に、システムフォルダについても64bit版には一部ハードリンクが存在するんですな。
 ハードリンク元 → ハードリンク先、と書くと。

 ¥Windows¥SysWOW64
 → ¥Windows¥System32

 要するに、SysWOW64内のファイルはSystem32 というPathでも見える、見えてしまうということ。

 ◇

 まぁこんなこと、かなりシステム側に近いプログラムを相手にする場面でしか役に立たない知識だし、そういう情報が必要な人なら大抵はとっくに常識だろうが。
 古いソフトでは時々あるんですよ、この辺りのリダイレクトが原因で動かないって話が。

 何しろOS側が2000~2003/XPと殆ど変わらないまま長い間続いてしまったこともあり、この辺りのリダイレクトの存在を全く考慮しないままPath等を決め打ちにしている、ソースの中で直書きしている、そんな「ダメプログラム」が未だに結構存在して、しかもあちこちで動いているようなんですよ、これが。

 折角下逸が「SDK的に正しいアクセスをしていれば自動的にリダイレクトされて、アプリ側はそのことを意識する必要もない」ように、色々と面倒な仕掛けを仕込んでいるのに、ねぇ。
 やれやれと言うか、何と言いますかね。

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HDDの保証期間と秘密保持。

 HDDネタ連投。
 前回は中古で売れないという話だが、今回は交換も出来ない、というお話。

 さて、今回の御題はST31000340AS・・・Moose世代の7200.11、壊れましたよ。ありゃまたか。
 まあ壊れること自体は確率論の世界なのだが、今回はちょっとややこしいことに。

 このHDD、24時間稼働のファイルサーバで使われておりました。
 そんなトコでデスクトップ用SATA HDDなんて使うなや、というツッコミは大いに正しいのだが、それは横に置いといて。

 #安けりゃいいだけの連中には「デスクトップ用」「エンタープライズ用」の区別なんざつきません。

 で、これがぶっ壊れました。
 昨日まで普通に使えてたのに、今日はウンともスンとも言いません。
 症状からしてプラッタではなく、基板側のチップ故障っぽいです。

 #残念ながら例のロシアンルーレットに該当するロットでもファームでもない、ということになっております。

 そして購入したのはSeagateが未だ5年保証だった頃だったので、がっつりRMA期間中です。
 SeagateのRMA確認画面でSerial突っ込んでみても、あと3年以上残っていることが確認出来ます。

 ところ、が。
 このHDD、使われていた場所が場所、しかもボリューム暗号化すらされていなかったため、とてもじゃないが外に出せないネタがナマな状態で一杯詰まっております。
 さあどうする。

 結論は至極真っ当に、RMAには出せません、同等品を購入して交換、ということと相成りました。

 何かスッキリしない気がする人も居るかも知れませんが、セキュリティってこんなもんです。
 メーカ製サーバの保守では「HDD故障時に『故障品を回収せず』代品提供する」メニューが「あって当たり前」の時代だし。

 そういう意味では、ボリューム丸ごと暗号化しておくとHDD故障時にちょっと幸せかもね、と。
 ボリューム全体が十分な強度を持つ暗号化がなされていて(今だと最低AES256かな)、且つキーがそのHDD上に確実に存在しない、この2条件が揃っていれば、プラッタを取り出してHDDデータを磁気解析したところでそう簡単にデータは取り出せない。
 ここまでやっていれば、RMAに出すのは許容される、という考え方も出来るのでは。

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売れないSeagate HDD。

 さて、久しぶりにSeagateなHDDのお話。

 法人等なら兎も角として、個人使いのHDDであれば今時「余ったら売る」「必要なら買う」というのは普通の行為でしょう。

 #勿論データ消去は忘れずに、きちんとね。

 ところ、が。
 このblogでも一時期追っかけたSeagate製HDDのトラブルのせいで、一部の店では現在でもSeagate製HDDの「チェックに引っかかったものは完動でも買取拒否」という事態が発生しているのですな。

 で、何が問題ってこのチェック。
 店によって基準は違うようなのですが、どの店もものすごいざっくりとしたやり方をしているのは共通なのですよ。具体的には特定ファーム、特定機種、特定型番等。

 #そらそうですな。いちいち一つ一つシリアルチェックなんてしてられないし、そもそもラベル通りのファームが入っている保証も無い。

 そうなると、まあ当然の帰結として、問題に引っかからないHDDも買取拒否されてしまうこともある、と。
 こういうのも「誤爆」って言っていいんですかねぇ。

 ◇

 ・・・いやね、何でこんな話書いたかといいますとね。
 自分が持っていったモノがこのチェックに見事に引っかかって「一番高く買ってくれる某店」で売れなかったんですよ、えぇ。
 SeagateのSerial Checkでは「問題なし」になっている個体なんだけど、なぁ。

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ストレート排気電源2題。

 今回は、前回の続きみたいなもの。

 比較的小容量なストレート排気タイプの電源というと、現状市場に出ているのはAntecかOwltech(印のSeasonic)ぐらいしか見当たらない。
 その中で、主要な?2機種については、当方も使ったことがあるので軽くレビュー。

 ◆

Antec EarthWatts EA-430D

 OEM元がSeasonicからDeltaに突然変わったと一部で騒ぎになった、AntecのEathWattsシリーズ。海外では既に効率改善版(EA-430 ECO)が出回っているが、日本では未だみたい。
 ちなみにOEM元が変わった時点で型番が変わっているのだが、そのことに気づかず売り続けていたのはむしろ販社の方の問題だろ、と。あと、Deltaってサーバ用電源も作ってる程のまともな会社だということは知られていないのかね。
 但し、Deltaの電源は「数字上」同容量でも価格にものすごく幅があり、サーバ用のものと激安品では価格に従って品質には天地程にも違いがあるという、ある意味正直な面があることもお忘れ無く。

 #具体的には各部品のグレード、設計上の許容誤差、マージン、カタログには出ない性能(負荷変動追随性能・ノイズレート・ピーク許容量)、等。

 で、この電源の雑感。
 一言で言うと「普通に使うにはこれで十分でない」。
 普通の人は自宅PCを電源Onにしているのはせいぜい一日数時間。そんな使い方でなら、ハズレ引かない限り十分使えるように見える。

 後はまあ、ファンは静かだし(その分システムの冷却性能はゼロ)、コネクタ類も一通り揃っているし。
 目立った欠点はこれといって見当たらない。

 但し、実際に使ってみて気づいたのだが、突入電流にはあまり強くない気がする。
 HDDを多数ぶら下げる、物置のようなシステムで使うには少々キツいかも。

 ・・・まあ、物置のように常時運転前提な環境では、突入電流以前に部品品質からしてあまり長持ちを期待しない方が良いとは思うが。そういう使い方をしようとすると、保証期間3年ってのを合わせて割と微妙かも。

 #突入電流というのは、モータ等が「動き始める時に短時間だが大電流が流れる」現象のこと。PC周りだとHDDのスピンアップ時が正にコレ。

 ◆

Owltech SS-400ES

 Seasonic OEM。元々はEA-430(not D)と設計が同じモノというウワサもあるが、個々の部品品質では明らかにこちらが上。
 但し設計自体が古いのは隠しようもない事実で、極めつけは今時SATA 電源コネクタが2つしか無いという。何ですかソレは。おかげで4P→SATA変換ケーブルが必須。

 で、この電源の雑感。
 一言で言うと「こんなもんかな」。
 部品品質からしてEA-430Dよりは明らかに長時間運用に耐性があるとは思うが、それではそれ以外の面で特別こちらの方が優れているか言われると、特別な違いを見いだすことも出来ず。

 まあ・・・SANYOの2ボールベアリングファンは、音量が大きくないとはいえ確実に「ベアリングの音」がするので、静音化を目的にスリーブファンばかり使っているような環境では「音質的に」少し気になるかも知れない。
 あと、負荷が軽い or 筐体内が冷えている状態では問題ないのだが、フルロードに近い or 筐体内温度が上がってくると、EA-430Dよりファンが確実にうるさくなるのには要注意。

 #あともう一つ、負荷が高いとコイルが鳴くという話も聞いたことあるが、当方気づかず。この辺りはハードウェア構成次第ということもあるので、当方の環境では問題無かった、というだけかも知れない。

 ◆

 ちなみに当方が自分用に今回導入したのは、結局Owltechの方。
 一時期Antecの電源があちこちで格安で放出されていたので、それが手に入れば確実にそちらにしていたとは思うのだが、放出セールは既に終わってしまっていたっぽい。
 そうなると、値段と内容のバランスを考えて。絶対値では予定より足が出たものの(某掲示板ではないが当初「¥1万以下」の予定だった)、Seasonicにしましたとさ。

 #代理店の在庫整理だったのかねぇ>Antec電源の一時期のもの凄い安値。

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メモリの上の熱溜まり。

 本日のネタは、当方のような垂直吹きつけ(トップフロー)タイプのCPUクーラーを使っている人では、割とありがちな問題だったり。

 その問題というのがまぁタイトルの通りなのですが。
 PCケースの中、丁度メモリの辺り、光学ドライブと電源に挟まれた辺りに、熱溜りが出来易いんですわ。

 #その代わりCPU周辺のVRMやチップセット等にも風を当てることが出来るのがトップフロー型の強み。まあその風が抜ける先が無いから熱が溜まるのだけど。

 何故こんなことになってしまっているかというと。
 問題の一端を担っているのが、昨今流行の12cmファン搭載電源。

 ATX電源といえばストレート排気しか無かった時代。
 この場所は大抵の電源で吸気ルートだったので、熱溜りになりようが無く。
 ところがその後、CPUの爆熱化に伴い「CPU廃熱に都合の良い構造」「静音化が容易」な12cmファン電源が登場、あっという間にデファクトスタンダードとなって。
 いつの間にか、この場所が熱溜り、即ちホットスポットになってしまったのですな。

 まあ勿論?ケースの構造も日々進歩しております。
 特に昨今ではVGAも爆熱化、CPUより熱いなんてのも別に珍しい話ではなく。
 結果、Intelの廃熱ガイドラインに沿うとケースが穴だらけになったりしたのだが。

 この場所の冷却方法は、具体的には以下のようで。

 1.電源の底部移動+上面排気

  CoolerMasterのケース等で見られる、熱くなるなら上に逃がせ、という発想。
  ある意味真っ当かも知れないが、マザーボードとドライブベイの配置が伝統的なケースと変わるため、奥行きの長い光学ドライブ類が付けられなくなるという欠点が意外と見落とされてる気もしますよ。

 2.ストレート排気電源

  そろそろ壊滅しかけている「良質のストレート排気電源」。絶滅危機品種ですが未だ製品が残ってはいます。
  こういう製品を使えば古きよき時代のエアフローが復活するので熱溜まりとはおさらば、と。

 3.横吹きつけ(サイドフロー)CPUクーラー

  サイドフロークーラー自体は昔からあったが、当初はあくまで省スペース目的等のキワモノ扱いばかり。
  ところが、P4 Extreme、Phenom BlackEdition、Core i7と爆熱CPUがシリーズ化したことで、トップフロータイプでは熱がケースの中に篭ってしまう事態が頻発。
  そこで、排気を直接ケース外に向けることが出来るサイドフロータイプのメリットが見直され、巨大クーラーが次々登場。
  このタイプのクーラーでは大抵、ファンが熱溜まりのすぐ近くに来るので、空気の流れが生まれて無事に熱溜まりは解消、と。

 ♯ちなみに当方のi7 920もScytheのMUGEN∞2付き。確かによく冷えますが、ひたすらデカい。

 4.サイド全面吹きつけファン

  未だネタの域を出てない気はするが、時々出てくる「巨大ファンで側面からマザー全体を冷却するように風を当てられるケース」。
  これだけ風を当てれば、まあそりゃね・・・。

 5.ドライブベイ吸排気

  ここまで来るとそろそろ自作ヲタの領域に来ますな。
  廃熱が篭る位置、即ち5インチドライブベイの上2段等を使って吸排気を行うアクセサリ類を設置するという方法。
  積極的に熱溜まりを排除するということですが。
  ケースデザインと上手く合うアクセサリを見つけるのが肝要。

 ◇

 さて、何故こんなことを延々と書いてきたかと申しますと。
 この熱溜まり問題、当方が使っている環境でも発覚いたしまして。
 さてどうしたものか・・・と。

 結局、手元の環境はストレート排気タイプの電源に交換しましたとさ。
 CPUクーラー交換も考えたのだが、交換した電源の先が使い道が出来たので、それじゃあ新規にストレート排気電源を買って玉突きすればいいや、ということで。

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