本日のネタは、当方のような垂直吹きつけ(トップフロー)タイプのCPUクーラーを使っている人では、割とありがちな問題だったり。
その問題というのがまぁタイトルの通りなのですが。
PCケースの中、丁度メモリの辺り、光学ドライブと電源に挟まれた辺りに、熱溜りが出来易いんですわ。
#その代わりCPU周辺のVRMやチップセット等にも風を当てることが出来るのがトップフロー型の強み。まあその風が抜ける先が無いから熱が溜まるのだけど。
何故こんなことになってしまっているかというと。
問題の一端を担っているのが、昨今流行の12cmファン搭載電源。
ATX電源といえばストレート排気しか無かった時代。
この場所は大抵の電源で吸気ルートだったので、熱溜りになりようが無く。
ところがその後、CPUの爆熱化に伴い「CPU廃熱に都合の良い構造」「静音化が容易」な12cmファン電源が登場、あっという間にデファクトスタンダードとなって。
いつの間にか、この場所が熱溜り、即ちホットスポットになってしまったのですな。
まあ勿論?ケースの構造も日々進歩しております。
特に昨今ではVGAも爆熱化、CPUより熱いなんてのも別に珍しい話ではなく。
結果、Intelの廃熱ガイドラインに沿うとケースが穴だらけになったりしたのだが。
この場所の冷却方法は、具体的には以下のようで。
1.電源の底部移動+上面排気
CoolerMasterのケース等で見られる、熱くなるなら上に逃がせ、という発想。
ある意味真っ当かも知れないが、マザーボードとドライブベイの配置が伝統的なケースと変わるため、奥行きの長い光学ドライブ類が付けられなくなるという欠点が意外と見落とされてる気もしますよ。
2.ストレート排気電源
そろそろ壊滅しかけている「良質のストレート排気電源」。絶滅危機品種ですが未だ製品が残ってはいます。
こういう製品を使えば古きよき時代のエアフローが復活するので熱溜まりとはおさらば、と。
3.横吹きつけ(サイドフロー)CPUクーラー
サイドフロークーラー自体は昔からあったが、当初はあくまで省スペース目的等のキワモノ扱いばかり。
ところが、P4 Extreme、Phenom BlackEdition、Core i7と爆熱CPUがシリーズ化したことで、トップフロータイプでは熱がケースの中に篭ってしまう事態が頻発。
そこで、排気を直接ケース外に向けることが出来るサイドフロータイプのメリットが見直され、巨大クーラーが次々登場。
このタイプのクーラーでは大抵、ファンが熱溜まりのすぐ近くに来るので、空気の流れが生まれて無事に熱溜まりは解消、と。
♯ちなみに当方のi7 920もScytheのMUGEN∞2付き。確かによく冷えますが、ひたすらデカい。
4.サイド全面吹きつけファン
未だネタの域を出てない気はするが、時々出てくる「巨大ファンで側面からマザー全体を冷却するように風を当てられるケース」。
これだけ風を当てれば、まあそりゃね・・・。
5.ドライブベイ吸排気
ここまで来るとそろそろ自作ヲタの領域に来ますな。
廃熱が篭る位置、即ち5インチドライブベイの上2段等を使って吸排気を行うアクセサリ類を設置するという方法。
積極的に熱溜まりを排除するということですが。
ケースデザインと上手く合うアクセサリを見つけるのが肝要。
◇
さて、何故こんなことを延々と書いてきたかと申しますと。
この熱溜まり問題、当方が使っている環境でも発覚いたしまして。
さてどうしたものか・・・と。
結局、手元の環境はストレート排気タイプの電源に交換しましたとさ。
CPUクーラー交換も考えたのだが、交換した電源の先が使い道が出来たので、それじゃあ新規にストレート排気電源を買って玉突きすればいいや、ということで。