個人で仮想マシンを並べる日、運用編。

 これまた昨日の続きですよ。

 まあそんなこんなで無事3台が1台にまとめられ、運用が開始。
 消費電力も1台分で、きちんと4台分のサービスを提供してくれております。

 ・・・何かいつの間にか1台仮想マシンが増えてるような気がするが、そらまぁ気のせい(ぉぃ。
 Windows同士ということあってか、心配していたI/O回りのオーバーヘッドも気にならない程度。
 ついでにCPUが世代交代したおかげで、全部合わせてもCPU使用率は2割とかそういう世界。

 というワケで、世間でよく言われる「仮想化統合で効率Up」というヤツを地でやってしまいましたとさ。
 場所も取らず、電気も喰わず、発熱も少なく、おまけに静か。良いことづくめですな、初期コスト以外は。

 ちなみに運用といっても特別なことはしてなくて、単に動いているというだけなのだが。
 普通に物理マシン上で動かしていると何等変わらない。
 サーバ側にGUIが必要なモノではないので、キーボードもマウスも接続せず、管理はIPMI経由のみだし。

 唯一気にすることがあるのは、セキュリティパッチ等で再起動が必要になる時。ゲストもそうだがホストも再起動が必要になることが多いので、バラバラにやると却って面倒。全部まとめて一回の再起動で済むようにタイミングを確認すること、ぐらいですかね。

 ・・・やっぱサーバ品質ってのは良いもんだ。

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個人で仮想マシンを並べる日、構築編。

 さて、昨日の続き。

 こうして部屋に来たSupermicro with Xeonだが、3台のうち一番まともなケースを徴用してセットアップ。
 早速バラック状態になってしまった1台からは、速攻で仮想マシンに移行する。
 更に、フットプリントの一番軽いヤツについても即移行。

 システム丸ごと仮想化のやり方はまああちこちに情報があるので細かいことは割愛。
 取り敢えず、最近のWindowsのハードウェア変更追随能力はなかなかのものですな。

 というワケで、常時2台化に難なく成功。
 ・・・でも180W超えてるし。

 ♯つかフットプリント一番軽いヤツって、HP MicroServerなのよね。そりゃ減らないよ。

 さてここで問題が。
 残り1台もさっさと統合してしまいたいのだが、こいつには「3TB HDD」ってのがぶら下がってるんですな、コレが。
 そしてこのXeonシステム、RAIDは例によってRocketRaid 2720。3TB HDDの複数挿しでコケるソフトウェアRAID。

 ・・・どうするよ。
 これはAdaptec RAID 6805Eに逝けという天命か?
 それとも3TB UEFI Bootの危険を背負ってIntel Matrix RAIDで頑張るか?
 それしももしかしてもしかして、RocketRaidの最新ドライバで3TB問題が解決されたとか?

 とまぁこういうワケで、RocketRaidの最新ドライバの検証をやる羽目になり。
 取り敢えず大丈夫そうだという結論を以て、3台目の移行となったワケです。

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個人で仮想マシンを並べる日、導入編。

 さて、今更ですが。
 話は「そもそも何でSupermicroに手を出したか」というネタでも。
 それはちょっとした目論見が外れた結果、これしか選択肢が残ってなかったということですよ。

 まず、そもそものきっかけが一番の大ポカ。
 自室のPCが常時3台も電源Onという状態に陥ってしまったこと。

 それぞれが別々の役割を果たすために構成されているものを寄せ集めた結果、こうなったのだが。
 物は試しと3台分の常時消費電力測ってみたら、これが恐怖の3桁、合計220W。

 しかもこれだけの電気を喰っていると排熱も凄いということで、部屋の温度が上がる上がる。
 多少省電力仕様なCPUだろうが、多少低回転なHDDだろうが、数ありゃダメだよねそりゃ。
 更に、当然ながら騒音までもれなく付いてくる。
 世間標準よりは多少静かめなマシンとはいえ、数ありゃ(以下略。

 ・・・さっさと状況を整理しないと電気代が怖ろしいことに・・・。

 ところが悪いことにこの3台、内容物(って言うのかね)の都合で、1台に全部まとめて突っ込むということがほぼ不可能。
 とはいえこの3台のどれもがCPUパワーを持て余している状態で、これはヒジョーに勿体ない。
 メモリとHDDはあんまり持て余してはいないが、それは単純に個々があまり積んでないからで、3台分まとめたところでこれまた大問題ではない。

 ということで、こうなったらもうコレしかないですよ。仮想マシンですよ。
 1台のハコにHypervisor経由で3台分を載せてしまいますよ。

 さてこうなると検討すべきはこのHypervisorの種類なのだが。
 今回はゲストが揃いも揃ってWindowsなので、Hyper-Vで行きますかね。

 #動いているモノ的にはLinuxの方が本流のような気もするのだが、いかんせんうっかり最初にWindowsで始めてしまったのでそのままなのですよ。

 とはいえそのHyper-Vのホストになるのに適当なマザーも石も無いなあ・・・買ってくるか。
 今ある3台分のパーツを売り払えば多少の費用も捻出出来るでしょ、多分。

 ・・・ということで、気がついたらSupermicroとXeonを買ってしまっていましたとさ。

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HGSTの6Gbpsドライブって割とワガママ?

 気づいたら11月はエントリ無で終わるとこでしたな。
 個人的にちょっとドタバタしてて、正直blogのネタもあんまり無かったのであり。

 但し、その間にもトラブルには遭遇していたりして、今回はそんなネタでも。
 お題は、WDに喰われて間もなく消滅予定のHGST製HDD。

 以前、7K3000と特定のチップの間で相性問題が発動するというネタを書いた、が。
 今度はCool Spinな5K3000シリーズにもSATA I/Fとの相性問題が発生することが判明したんですわ。
 ・・・というか、HGSTの6Gbps対応HDDはどっちもダメってことか。

 しかも5K3000の方が7K3000より相性が激しい模様。
 6Gbps SATA I/FとしてはメジャーなSB850ですら、BIOS等で3Gbpsに固定すると発動する(ことがある)ことが判明。
 「相性問題が出たら低速側に固定」というのが一番普通の対応策なのだが、このHDDに関しては6Gbps側にしないと安定しないというオチが。

 ちなみに相性が出ると、さくっとI/Fが固まります・・・。
 ドライバはだいぶ枯れて安定しているせいか、Windowsの青画面にこそならないものの、普通にI/F自体を見失うので。

 ついでにこのHGSTのCoolSpinドライブについて、実際触っていじって分かったこと。
 一言で言うと「WD Greenの追っかけ」を地で行くようなドライブ。
 I/Oの挙動も正直言ってHGSTらしくないというか「プラッタ容量が切り替わった直後の未だこなれていないWD Green」に近い感じで。

 コレではおっかなくて、とてもじゃないけどRAIDには使えないですよ。
 パッケージに書いてある通りでした、はい。

 #まあシリーズが続いていればWD Greenみたいに大人しくなっていってた、のかもね。
  新シリーズの第一世代モデルなのだから「こなれていない」ってのはある意味当然でもあるワケだし。

 ちなみに、非公開とされている回転数は一説によると5700rpmらしい。
 未確認情報なので、あくまで一説ということで。

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新生アーキテクチャの・・・嵐の中の出航。

 ついに出てきましたよBulldozer。
 巷ではすっかり葬式気分のようで。

 巷のベンチを見ると・・・という感じだが、イロイロ見る限りではまあ想像される範囲というか、むしろ頑張ったというか、そんな感じでないかね。正直なところ。
 あとはま、AMDだからね。まあこの一言ですわ。

 それにしても、整数演算だけが8スレッド全力で回るベンチがあれば、多分もう少しカッコイイ数字が出たと思うけど。
 マルチスレッドぶん回すベンチで有名なのはCHINEBENCHだけ、ってのがちょいと厳しいかな。

 ◇

 にしても・・・なんつ~か。
 AMD版の「Pentium Pro」ですな、初代Bulldozerは。

 Pentium Proを知らないヤング(笑)のためにちょいと説明すると、Intelがx86で初めて本気で作った「32bit」 CPU。
 386以来Pentiumまで、Intelの32bit対応ってのは16bitの上に建て増ししました、的な構造になっていたのだが、PentiumProで初めて32bit命令に最適化されたCPUが作られたんですな。
 ところがこいつ、32bitに本気になった分?16bit命令の実装がヘボくて遅いという、当時のx86を取り巻く状況では致命的とも言える問題を抱えていたため、まあこれが売れなかったこと。
 で、このヘボい16bit命令の実装を中心に手直ししたのがPentium IIとなり、更にその改良版がPentium IIIとなって・・・結局NetBurstなP4が出るまで、このPentium Proの血統がIntel帝国を支えてたワケですよ。

 個人的な意見としては、Bulldozerのアーキテクチャ自体の筋は悪くないと思うんですよ。「働き者の小人」の数を並べて、トータルの仕事量で勝負しようという発想。NetBurstのような「壮大な空回り」とは対照的。
 仮想マシンを大量に並べるようなサーバファームでなら即戦力になると思われる。

 ◇

 但し・・・取り敢えず直近の大問題だけでも五つも。

 まずは何といっても、思想に実装が伴っていないこと。初物とはいえこの効率は・・・う~ん。「働き者の小人」作ろうとしたら「並の仕事しか出来ない小人」が出来てしまった、というところか。それじゃあ数集めても、ねぇ。

 次に、対するIntelがどんどんIPCを上げてきているということ。頭数(コア数)は少なくとも、ひとつのコアの仕事量が圧倒的に違うとなるとコレまた総量でも勝負にならないワケで・・・。

 三つ目、デスクトップPC分野でのPCの使われ方に「小物を数並べる」という思想がマッチするかということ。Windows 7ですら効率よくタスクを回せるのは4コア程度までと言われているし、このあたりはOSカーネルの構造が絡んでくるので何ともといった感じ。Windows 8ではマルチコア最適化を推進するって言っているけど、さてどうなることやら。

 四つ目、これからどんどん改良していく必要があるのだが、それだけの開発費の負担に耐えられるかということ。要するに金目の問題で、GFを切り離す、みたいなウルトラCはもうAMDには残っていない。地道に稼ぐしかないのだが・・・稼げるか?

 そして最後、供給数。不人気でそもそも数が出そうにないような状況でも、それにすら供給が追いつかないという超絶技巧を見せてくれるのがAMD。まあ初期ロットは仕方ないにしても、遅くとも年明けには店頭に在庫が積み上がるぐらいに供給しないと、人気勝負以前の問題でしかない。

 ◇

 ・・・いかん、自分まで何か葬式気分になってきた・・・。
 まあ兎に角、RADEONで稼いだ金が底をつく前に、何とか「市場で一定のシェア」を取れる状態にまで回復することを期待するしかないですな、えぇ。

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