通話とキャリアメール専用にdocomo白ROMなガラケーを買おう。

 さて、前回の続きです。2台持ちが決まったら、早速まずはガラケーを買いましょう。
 ところがコレ、まぁ何しろ選択肢が少ないことといったら。
 取り敢えず、選択肢を全部並べてみたところ。

 唯一残った高機能ガラケー◇F-07F ¥35K
 電池持たないサクサクガラケー◇SH-03E ¥10K (SH-07Fの前モデル)
 やっぱり電池持たないサクサクガラケー◇SH-07F ¥18K
 脆弱ヒンジの破損多発◇P-01F ¥10K
 電池持つけど超もっさり◇N-01F ¥12K

 ・・・何この「どれも選べない」ラインナップ。
 以下、個々の機種についてコメントしつつ、選んでいきましょ。

 ◆◆

 ◇唯一残った高機能ガラケー◇F-07F ¥35K

 高いよ。検討対象外。
 ところでこのモデル、値段の割にはビミョーという話も無くもなくらしい。

 ◇電池持たないサクサクガラケー◇SH-03E ¥10K (SH-07Fの前モデル)
 ◇やっぱり電池持たないサクサクガラケー◇SH-07F ¥18K

 高性能CPUを積んで処理はサクサク、但し電池パック容量は大きくないため、結果として電池が持たないというガラケー。使い方次第では毎日充電が必須とか。
 えっと、折角の2台持ちなのでそこまで電池が持たないガラケーは遠慮したい。数日は充電忘れてもどうにかなるのがガラケーの売りだと思っているので。 

 ◇脆弱ヒンジの破損多発◇P-01F ¥10K

 ヒンジ部分以外には大きな問題は無いらしいのだが、そのヒンジ部分が使用頻度高いと3ヶ月から半年で壊れたなんて話がゴロゴロと。いったいいつの時代のガラケーだよ。
 最低でも2年は使いたいのでコレは無いね。

 ♯昔々のPDCケータイ全盛期、大ヒットしたNの後追いで折りたたみガラケーが各社から出始めたのだが、折りたたみ初挑戦の各社端末は横並びでヒンジが強度不足、「折れる」「割れる」事態が多発した結果、結局Nの天下が続く、という時代がありましたとさ。

 ◇電池持つけど超もっさり◇N-01F ¥12K

 ウリである電池の持ちの良さは確かにほぼ間違いないものの、操作のレスポンスはどこを見ても「超もっさり」という評価しか無いので、間違いなく超もっさりなのだろうと。
 あと、各所で「気が利かない」なんて言われているが、Nのケータイにそんなものを期待する方が間違っていると思う。

 とまぁ普通に考えたらコレも候補外になる筈なのだが、他モデルを消していくと、消極的選択としてこれしか残らないという。

 ◆◆

 ということで、超もっさり気が利かないガラケーを買うしかない、ということになりました。
 にしても、懐かしのFOMAコネクタでの接続かぁ・・・。

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いい加減DoCoMoに愛想尽きたので、2台持ちになろうと思った。

 新料金は自分にとっちゃ改悪そのものなので。
 ということで、そろそろ今のスマホのROM容量が辛いので、MVNOとの2台持ちになろうかと。
 自分の場合外での通信量が少ないので、iijmioのSIMで十分なんですよ。しかもいつの間にか一番安いプランでも2GBに増量され(ることになってしまっ)て、これで十分間に合うようになってしまったし。

 とはいえキャリアの庇護を離れるので(その分格安になるけど)、注意点が無いワケではない。
 個人的には一番最初に気になったのが、端末のアップデートの問題。
 結論から言うとかなり問題有りっぽいのだが、今更どうしょうもないので開き直って、それじゃ2台持ちになりますか、と。
 以下、何が問題なのかのメモ。

 ◇

 色々調べたところ、キャリアモデル(要するにDoCoMoモデル)だと、原則としてはDoCoMoのXi契約が有効なSIMが無いとそもそも電波を掴まない(ように嫌がらせしている)のでアップデート出来ない、但し希に抜け穴的に出来てしまう機種がある、というのが正しい模様。

 ということは自分の場合、SPモードは解約せずにiモードを追加契約し、その状態でガラケーにSIMを移行しても、所詮FOMA契約の赤SIM(古いね)なのでXiスマホのアップデートは原則出来ない、ということに。

 ♯にしてもSPモード単独でも、iモード単独でも、SPモードとiモードの二重契約でも、何故か料金は変わらず¥324なのは何故でしょ。

 ちなみにもしアップデートが出来るとしたら、次に気になるのは端末アップデートの際強制的に接続されるDoCoMo網内の専用サーバとの通信パケ代だが、これはについては無料とちゃんとDoCoMoのサイトに記載が。
 但し実際にやった人のblogなんかを見るとアップデート前後の通信で¥100程度(定価ベース)は使ってしまうという話もあるので、余程上手くしないと完全にタダというワケでもないらしい。とはいえそもそもアップデートが出来ればという話なのだけど。

 まぁ、Androidアップデートのように余りにもデカいモノは普通にWi-Fi経由やPC経由でも出来るようになっていて、コレの適用にはXi契約SIMは不要な模様。

 ◇

 さて取り敢えずこうして諦めたとこで、まずはガラケーを選びましょうか。
 スマホの方はというと正直時期がイマイチなので(月末には新製品発表会)、様子見しつつまずは2台持ち化ということで。

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自作PC「以外」且つハードウェア「だけ」の観点から2014年を予想してみる(ARM編)。

 前々回、前回に引き続いて、自作とはやや遠いがハードウェア系で個人的に気になるネタをいくつか。
 最後にARM編。2014年はx86とARMが本気で正面衝突する元年でもあります。

 D◇nVIDIAからTegra4iとTegra5登場、この製品の居場所はあるのか?

 ARM市場、実に混沌としております。2013年の市場シェアを上から並べるとQualcomm(お馴染みSnapDragon)、Apple(まぁ何といいますか)、MediaTek(PCヲタには光学ドライブ制御チップでお馴染み)、Samsung(Exynosは自社製品搭載割合がダントツ)、Spreadtrum(中華な製品)。上位80パーセントをこの5社が占めているとはいえ、それ以下の所にもまぁ有象無象が蠢いているワケで。
 そしてPCユーザにお馴染みのnVIDIAはというと・・・まぁ、圏外です、はい。

 こんな市場で、冗談ではなく生き残りを賭けて、nVIDIAが今年2製品を投入。
 去年Intelと同じ失敗をしたnVIDIA、今年巻き返せないと結構本気で厳しいことになります、はい。
 が、どちらも「出遅れ感」が漂うというか・・・。

 ♯ちなみにIntelと同じ失敗というのは「LTEモデムが完成しなかった」。
  Tegraはポジション的にはSnapDragonと同じトコを狙っているのに、片やLTEモデム内蔵の全部入り、片やモデムは別会社製品でね、じゃ勝負は見えてるワケです。

 まず一つ目の製品はTegra 4i。
 モノ自体は2013年の早いうちに発表されていたが、現物が出るのは今年に入ってから。
 その間にこの製品のポジションもミッドハイからミッドローに落っこちてしまったが、価格さえ間違えなければチップそのものの競争力は十分に残っているかと。

 もう一つの製品はTegra 5。
 こちらがnVIDIAの本命ですな。
 高いGPU性能はRetinaディスプレイの駆動にも威力を発揮するが、何より現在x86で展開しているCUDAをARMの世界に持ち込むという意味が(nVIDIAにとっては)大きい。

 但しこのチップの立ち位置は、x86なBayTrailとモロに競合する。
 仮にWindowsRTが大成功していたりしたらこの製品の立ち位置も安泰だっただろうが、そちら方面はもう絶望的なので、そうなるとこの製品は相当微妙な感じでは。
 何しろボリュームを出さないと元が取れないのだが、現在の市場を見るとそのボリュームを出すのが難しい。

 ♯前回も書いたが当方は「高価格タブレットではWindowsが動くx86か、AppleのiPadしか生き残れない」と思っているので。

 しかもこのチップ、CPUが32bit ARMなんですよ。
 今年はハイエンドからミッドレンジまで一気に64bitに切り替わるので、32bitでハイエンドを名乗り続けるのは苦しいかと。
 nVIDIAの64bit ARM統合は次世代のTegra 6で、コレはGPUがMaxwell世代になるので早くとも2014年内ギリギリと言われていて、それまではこのチップで戦うしかない。

 ちなみにnVIDIAはチップ採用メーカへのサポート体制の悪さには定評があったので(サポート体制の良さもQualcommの一つのウリ)、コレをどうにかしない限りいくらチップが良くとも顧客は付かないのだが、この辺りがその後改善してきたのかは不明。
 また、nVIDIAはSHILDやTegra NOTEといった自社ブランド製品を出してきているが、コレも悪く言えば「誰も買ってくれないから自社でTegra採用製品を作るしかない」ということでもある。同じ自社製品採用でも世界中で怒涛の数を売りまくってるSamsungとは話が違うワケで。

 ・・・さて、Tegra4i&Tegra5採用モデルはどれくらい出てきますかね。
 個人的には相当厳しい戦いだと思いますよ。いや本気で。

 ♯最低でも相当なディスカウントが必要なのではないかと。

 E◇MediaTekから64bitARM&LTEモデム入りチップ登場、国内製品に採用されるか。

 MediaTekというとCD-Rを思い浮かべるのは年寄りで、最近は比較的高性能な中華ケータイの中身は大抵コレが入っています(先程取り上げたSperedtrumはもう少し低価格で、その下にはまた有象無象が続く)。中華ケータイは今まで3Gだけあれば良かったので、LTEが入っていなくとも十分商売になったんですな。

 ところが今年このMediaTekから、いよいよLTEモデム内蔵チップが出ます。
 このLTEモデム、実はDoCoMoとその仲間達=国内メーカ連合が開発した技術がベースになっているんですよ。

 ♯ライセンス供与したのは2010年、当時はDoCoMoも国内メーカもここまで市場が変化するとは思っていなかったんでしょうなぁ。

 しかも、Big-LittleのOctaCore構成ということで、CPU部分の性能も悪くない上に、SnapDragon等と比べて値段も比較的安くなりそう。
 今のところLTEが無いばかりに中華ケータイ以外では殆ど見かけなかったMediaTekの「世界進出戦略」チップなのです。

 で、個人的にはコレ搭載製品が国内デビューする可能性は相当高いと思っていますよ。
 少なくともDoCoMoのLTE回線との相性という意味では折り紙付きだし、最高性能ではないけれども相当コスパの高い製品が作れるし。

 同じセグメントにSnapDragon410という対抗製品を(ハイエンド&ドル箱なSnapDragon800の更新前に)速攻で投入してきた辺り、Qualcommも相当警戒している。
 それだけの完成度と言われている製品なワケです。

 F◇AMDからSeattle登場、64bit ARM Server市場立ち上げという博打に臨むも、2014年中には特に動きなし。

 最後にARMサーバの話を。

 2014年、ARMのサーバ向けチップがいよいよ登場。IntelのATOMとの勝負に挑むワケです。
 対するIntelの先制攻撃はというと、正直相当強い。Silvermontは出来が良いし、この後もAirmont、Goldmontと続いていく。
 しかもこの市場、ARMを敢えて選ぶ理由が見当たらない。
 前回のエントリでは「スマホでx86を選ぶ理由が無い」と散々書いたが、同じことですわ。

 なので、この市場はそう簡単に立ち上がらないと思いますよ、自分は。
 2014年中には、そもそもこの市場が立ち上がるかすら分からないかと。

 一方で、例えば去年「googleがARMペースの独自チップを開発する」という噂が出たように、より高い電力効率を目指して汎用品から専用品に切り替えようという動きが出始めているのも確か。
 そうなってくると、カスタマイズが簡単で既に多種多様な目的に特化したチップの実績もある、ARMの強みが活きてくるかも知れない。

 ♯AMDはx86でもカスタムチップは作れるし、現にPS4にもXBox Oneにも提供した実績があるので、別にARMでなくとも・・・という気もしなくもないけど。

 まぁ何れにしろこういう動きも本格化するのは早くとも2015年以降だと思うので、やっぱり2014年中には何も起こらないのではないか、と。

 ♯googleが本気でARMカスタムチップを作る気になった時、それをAMDが取れるかどうかは(AMDのARMビジネスにとって)相当大きなポイントになるとは思うけど。

 ◇

 さて、以上色々うだうだと書いてきましたが、皆様の予想はどんな感じでしょうか。

 ARM近辺は兎に角動きが激しいので、下手すれば1年で市場を失う可能性もあるし、逆に1年でシェア上位に躍り出てくる可能性すらある。
 そういう意味ではx86より遥かに「熱い」世界なのです。

 それでは、3回続きネタもこの辺りで終わりです、はい。

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自作PC「以外」且つハードウェア「だけ」の観点から2014年を予想してみる(x86編)。

 前回に引き続いて、自作とはやや遠いがハードウェア系で個人的に気になるネタをいくつか。
 主としてIntelの動きが目立つのだが、ARM陣営だって黙っちゃいないですよ。
 これまた長くなってしまったので、x86編とARM編に分けます。

 A◇Intelから14nmプロセスAtom、Airmont登場。

 IntelのAirmontは現在のSilvermontのシュリンク版で、タブレット向けはCherryTrailとなり、Windowsタブレットが更に省電力高性能に。
 また組み込み向けでも更に低消費電力を実現する、Intelにとって期待の星。

 ♯そして極一部(当方含む)のオモチャ好きにも期待の星。つかSupermicroのRangeley搭載マザーが欲しい・・・。

 とはいえx86組込市場でそこまで高性能なCPUが要求される場面というのは実は多くはなく、現行Avoton/Rangeley(Atom C2000)~次世代(Atom C3000?)の使命は64bit ARMが来る前にマイクロサーバ&高性能組込市場(高性能NAS等)を席巻すること。AMDのARM Serverへの先制攻撃でもあったり。

 B◇Intel怒涛のスマホ市場攻略。Merrifield、Moorefieldを立て続けに投入予定、でも成功見込は・・・。

 あのIntelが未だに攻略出来ていない「最後の聖域」、スマホ市場に向けて2014年は怒涛の製品投入が予定されていますよ。

 まぁ何しろ既にARMでガチガチに固まっている市場、何とか潜り込もうとここ数年色々手を打っているが、どれも上手くいっていないんですわ。
 理由は簡単で、業界の常識であるARMを捨ててまでIntelを取るメリットが何もないから。ぶっちゃけ製品も全く競争力無かったし。
 それに、ARM近辺のプレイヤーは一度x86に乗ってしまうとIntelに全て吸い尽くされるというのを横目で見ていたPC市場で既に学習しているので、心理的抵抗も物凄い。

 既にx86なTablet等を出荷しているメーカをよく見れば、全て昔からPC市場でお付き合いのある会社だったり。
 結局PCのチャンネルを活かして怒涛の「補助金」を流し込むしか市場攻略の方法が無かったというのが丸分かりなのだが、そこまでしててでも何としてもスマホにx86を入れない限り、x86の出荷は先細りする未来しか見えていないのでIntelも必死なんですわ。

 ♯x86サーバ市場は利率こそ高いが絶対数量を考えるとね。

 そんなIntelだが、2014年には一つのターニングポイントが。
 というのは、今年漸く製品に欠けていた要素が揃い、製品ラインナップで「スタートライン」に立つことが出来る見込みなので。

 その要素というのは、具体的には「LTEモデム」。要するにケータイとして肝心の電波周り。
 実は現在世界で一番LTEモデムの実績を持っている会社=Qualcomm、そしてこの会社はスマホでお馴染みARMな統合チップSnapDragon販売元。なので、普通に考えたら「んじゃ全部入りのSnapDragonでいいや」となりますわな。

 ♯ちなみに最新のiPhoneはQualcommのLTEモデムが入ってます。Appleは意地でも自社製CPUを使いたいので。

 これに対抗するには自社でLTEモデムを持つ必要があるワケなのだが、LTEモデムの開発ってのはカネも時間もかかります。今まで継続的に時間とカネをかけてきたことがQualcommの強さの理由なので。
 そこでIntelはどうしたか。大方の予想通り、カネにモノを言わせてLTEモデム開発部門を当時業界大手(昔のiPhoneはここのモデムを使っていた)Infineonから買収、湯水のように開発費を流し込んで漸く自社製LTEモデムを完成たワケですわ。コレが2014年いよいよ量産に入ります。

 まぁ要するに、漸く「Intel製品だけでまともなスマホ・タブレットが作れる」ようになるのが今年なワケです。
 でも、それでx86なスマホやタブレットが増えるかと言われると、個人的には「それはないな」と。

 ♯念のため、3Gで良ければモデムは既にIntelは持っていましたよ。
  でもIntelがターゲットとするハイエンドスマホ市場に今更「3Gだけです」なんて製品は出せないよね、という話。

 C◇Intel製Apple印ARM CPU登場と、外部ファウンダリ製Intel印x86統合チップSoFIAの登場。

 そして今年Intelについてはもう一つ、従来から完全に方向転換した新戦略が発動する。
 Intelの競争力の源となっているFabでの製造受託規模を拡大すること、そしてIntel自身が外部Fabを使った製品を作ること。

 この辺りは要するに、最近の半導体プロセスの開発費がトンでもない金額になってきたということですな。
 金額が跳ね上がり過ぎて、金満Intelですら自社だけでは限界が見えてきたということ。
 なので、他社製品の受託生産も受け入れて、少しでも多くの製品を作り、投資を回収する必要に迫られているというワケです。
 勿論、この先万が一自社製x86ハイエンドCPUの生産が減少することがあっても会社として利益を出し続ける為の保険という意味もあります。

 そしてもう一つ、IntelのFab(半導体工場)には泣き所があるんですわ。
 それは何しろコストが高いということ。高性能高価格を地で行ってるワケです。
 世間には「28nm以降はコストが高くなり過ぎて元が取れるかどうか疑問」なんて声もある中、この馬鹿高い生産プロセスに見合うだけの価格で製品を買ってくれる客を捕まえる必要があって、実はそういう顧客は世界中見渡してもあまり多くない。

 ♯GFやTSMCが20nmを安定させるのに四苦八苦している中、Intelが22nmのBayTrailを大量出荷出来ているのも一重にカネの力でっせ。
  プロセスというのはある程度数を作らないと安定しないので、製品にならないゴミを大量生産してでも早期にプロセスを安定させるのがIntelのやり方。
  おカネが大事なGFやTSMCはそんなにゴミを生産出来ません、はい。

 そんな自社工場で製品を作ってしまったら、性能は良いがどう頑張っても値段を下げようがない。
 ところが世間では今やハイエンド市場は極少数、圧倒的に薄利低価格のボリュームゾーンを取らないと市場で生き残っていけない。その市場では性能は二の次、まずは価格が重視される。

 そこでIntelはどうするか。
 自社設計のx86コアに、そこらのメーカが売っている低価格なIP(部品みたいなもの)を組み合わせて低価格なファウンダリで生産するという、ファブレス企業と同じことを始めるってんですよ。

 ♯なりふり構わぬってのは正にこのことだが、こういう決断が出来てしまうことがIntelの強さでもあるんだろうなぁ、と。

 勿論コレにはかなり博打要素があって、IP組み合わせやファウンダリ生産には今までIntelは持っていなかった経験やカンが必要だし、組み合わせに失敗すると本当にゴミみたいなものしか出来なかったりするし、結果的にIntelブランドに傷がつく可能性もある。
 また、今までのIntelの「高利益前提の高額投資で製品価格を維持する」という戦略も通用しない。タイムリーに低価格な製品が投入出来るか、それが全てと言っても過言ではない。
 それでもこの市場を取りに行くというのがIntelの決断なんですな。

 ♯つかIntelは昔から買収や外部購入では失敗が多いのよね。前述したInfenionのモデム部門だって3G時代はQualcommと張り合うレベルだったのにLTEでは完璧に出遅れたし。

 そしてその最初の製品が、早ければ2014年後半に登場予定。それがSoFIAというワケです。
 とはいえ個人的にはコレ・・・ぶっちゃけ売れないと思うんだよなぁ。

 ♯だって巷にごろごろしているARMの統合チップで困らないやん。
  敢えてx86取る理由が無いし。

 ◇

 とまぁ、こんなところで。
 ARM編に続きます。

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ZEN X-Fiにヒビを入れて今更気づいた、PMPという形態の落日。

 あ~やっちまいましたよ。
 画面保護フィルムが貼ってあったので一気に叩き割るということにはならなかったものの、色々入れた鞄の奥底で朝の通勤ラッシュに追い詰められ、ついに割れてしまいました。ZEN X-Fiのフロントカバーの透明アクリルパーツが。
 まぁ内部部品からは明らかに隙間のある筐体側がダメージ喰らって割れただけで、内部は無事そうなので当分は問題なく使えるが、こりゃそのうち後継機買わないといけないかな・・・と思ったところでふと世間を眺めてみたのだが。
 何とまぁこの期に及んで、5年前とはPMPの世界が大きく変わってしまっていることに今更気づいてしまったワケですよ。

 ♯ちなみに5年前というとiPod独り勝ち時代です。WALKMANは市場からほぼ消えてましたな。
  フラッシュメモリを使ったPMPは各社から個性的~ゴミが多種多様出ていて、MicrosoftもWindows Media Playerを使ってiTunesに対抗しようという意思が残っていた時代ですな。

 何が一番驚いたかって、選択肢の少なさ。事実上iPodとWALKMANしか残っていない。
 しかもそのiPodは実質的にはiPhoneの弟分や更にその子供、のような位置づけですか。
 PMPとしての血統はWALKMANだけですな。まぁこっちも一度ほぼ絶えていたのだけど。

 とはいえ、iPod nanoは悪くは無さそうだとは思ったのだが、スペック見てちょっとがっかり。
 録音できないのねコレ。
 ボイスレコーダ替わりに時々ZENを使っていてそれなりに便利だと思っているので、この録音出来ないってのは致命的。
 他の項目は問題ないのに、残念。

 ♯音質は兎も角。

 それでは・・・と数少ない他のPMPを見ても、どうにもピンとこない。
 一方で朝晩周りを見てみると、iPhoneにイヤホン繋いでいる人の多いこと。普通に考えて、こりゃPMP売れなくなるわなぁ。

 こうなったら、いっそAQUOS PHONEをPMPにしてみようか。
 今時iPhoneに出来てAndroidに出来ないことがそう多いとは思えないので、PMPっぽいアプリなんて色々あるに決まっている。

 そう思ってGoogle Playを覗いてみると・・・あるじゃない、ちゃんと。WinAMPが。
 超古参のメディアプレイヤーのAndroid版が。
 コレで十分、というモノが。

 しかもこれ、母艦というかPC上のWinAMPとの同期がWiFi経由で取れるという素敵仕様だし。
 ちょっと払えばEQも使えるようになる。金額もまぁ高くはないし。
 これでいいよ、もう。そりゃ凝ったことは出来ないけど、BGMには十二分な仕様だし。

 というワケで、どうやらZENが死んだら次のPMPを購入するのではなく、AQUOS PHONEがZEN代わりになりそう。
 但し電池の減りが怖いのと、8GBのmicroSDHCでは容量が足りないので、モバイルバッテリと32GB microSDHCをセットで購入することになるのでしょうが。

 ・・・もう暫く経ったら、コンデジことコンパクトデジタルカメラも同じように「スマホで十分」って言われるようになるのかね。
 世間ではそう言われているが、個人的には「光学系」という物理的サイズが絶対的優位になる要素がある以上は、なんだかんだでコンデジだけは当分生き残る気がするのだけど、どうだろう。

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