マルチブートでドライブレターがズレて困ったら。

 さて、今回はパーティションコピーとかマルチブートとかそういう話。
 なのだが、ネタがネタなのでまずはコレを。

 注意:
 手法としては便利なパーティションコピーやマルチブートだが、ソフトウェアのライセンスに留意。
 製品によっては1台のPCでの使用でも複数ライセンスが必要なものがある。

 上記しっかり御理解いただいた上で、それでは続けましょうか。

 ◇

 さて、既存のシステムパーティションをコピーしてマルチブート化したりする時、Windowsでありがちなのが

 コピー先のパーティションから起動するとブートドライブがC:にならない

 というドツボ。
 当たり前といえば当たり前で、既存パーティションがC:であるという情報を持っているので新規パーティションはC:以外になるんですな。

 で、一般的な「HDD引っ越しソフト」では、この問題を避ける為に「旧HDDから新HDDにコピーした後、旧HDDを取り外して新HDDから起動して下さい」ということになっている。
 新HDDだけから起動すれば、既存パーティションが存在しないのでWindowsがドライブレターを再設定することもなく問題無い、と。

 ところが、単一HDDのパーティションを切り直してマルチブート化するという時は、この手法は使えない。何故って旧パーティションを取り外すことが出来ないから。
 で、昔からこのテのパーティション操作ソフトでよくやられていたのが、一時的にパーティションテーブル上のフラグを書き換えて旧パーティションをWindowsから見えない形に偽装してしまうこと。
 理屈からいえば正しいが、Windows自体にもブートマネージャが付いているご時世、このテのソフトにおカネを払うのも何だかなぁと(←発想がケチ臭い)。

 ◇

 それではこういう時どうすればいいかというと。
 Windowsはレジストリにドライブレターとボリュームシリアルとの対比表を持っているので、これを書き換えれば良いんですな。
 この対比表は起動時にWindowsに読み込まれるので、システムドライブのドライブレターもこの設定で決まるのです。

 その対比表だが、具体的にはレジストリのこんなところにあるんですよ。

 HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥MountedDevices

 ここの「¥DosDevices¥C:」とかいうキーがそれ。
 つまりここの名前を変えると、ドライブレターが付け替えられるワケですよ。

 具体的には、こんな感じ。

 1. C:のコピーパーティションを作成する。この時ドライブレターは振らない。

 2. BCDeditでコピー先パーティションから起動出来るように設定する。

 3. コピー先パーティションから起動する。
  環境によってはぼちぼちエラーが出るが取り敢えず管理者権限でRegEditが起動出来ればセーフ。

 4. RegEditで自分が起動しているパーティションを(例えばD:から)C:へ交換する。
  この時旧パーティションがC:となっているので、現在起動しているドライブレターをC:にする。
  逆に旧パーティションは現在起動しているドライブレターが付くようにする。

 5. 再起動してコピー先パーティションから起動する。ドライブレターがC:になっていればOK。

 6. 念のため旧パーティションはドライブレターを外しておくのが吉。

 とまぁこの流れで、「マルチブートだがどれで起動してもC:」という環境が作れる。

 ◇

 ちなみにこの手法、Windows10を試してみたいが既存Windows環境が吹っ飛ぶのも困る、という時にも「技術的には」利用可能。
 パーティション自体をリサイズしたりコピーしたりするツールは個人利用に関してはタダ、といったものが色々あるので(どれもPartitionナントカとかいう名前)、そういうモノを使ってシステムパーティションのコピーを取り、BCDEditで起動設定をした後に前述の方法でドライブレターを修正すればOK。

 但し繰り返すが、ソフトウェアのライセンスには注意すること。
 まぁ正直マルチブート程度で複数ライセンスが必要になるってのはさすがにどうなんだという気がするが、そんなコトは作った方が決めることで、それが気に入らないならそのソフトは使わなければいいだけの話。

 では、今回はこんなところで。

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当方がガラケーを持った理由、そしてそれが続いている理由。

 少し前の話だが、MM総研が国内携帯電話の出荷台数レポートを公表しており、このご時世にガラケーの出荷量が前年比で増加という話が。
 一方、新ガラケーというか偽ガラケーというか、Androidベースのガラケーをauに続いてDoCoMoも夏モデルでいよいよ発表し、従来型のLinuxやSymbianガラケーが消滅に向けていよいよカウントダウン開始のようで。

 ♯Softbankはガラケー完全否定した舌の根も乾かぬうちに新機種発表とか相変わらず意味不明なので放っとく。
  というかあの会社に絡むと基本的に不幸になるので。

 とまぁこの辺りをネタにして、今回は2台持ちになった当方が「ガラケー」を持っている感想とかをつらつらと書いてみますよ。

 ◇

 まず、当方が実際に「ガラケー」を持ち始めた結果、スマホとの「2台持ち」は正直全く苦になっていないどころか、逆に「最初っから一緒にしなくて良かったんでない」というぐらい実にしっくり馴染んでいる、いうことは大前提でして。

 じゃあそこまでしっくり馴染んでいるのは何故かと言われると、感覚の話だがこんなところかと。

 ・なんだかんだで2つ折は電話としては使い易い

  物理ボタンは押し易いし。
  耳元にスピーカーは欲しいし、口元にマイクは欲しいし。
  顔がデカくて指が太い自分としてはこれは切実なんですよ。

 ・小さくて軽くてしかも防水

  スマホと比べて持った感覚が圧倒的に軽い。
  つまり、長時間話になっても手が疲れにくい。

 ・電池長持ちで充電タイミングが気にならない

  スマホの電池は1日持たないが(モバイルバッテリ大活躍)、
  ガラケーの方は5日程度は全く問題ない。
  つまり平日は鞄に入れっぱなしでも困らない、これは楽。

 ・通話しながらのスケジュール確認やメモ入力が楽

  スマホにbluetoothのヘッドセットを付けても同じではあるが。
  ガラケーで話しながらスマホを操作する、そんな風景。

 ・ぶっちゃけ端末代も維持費も安い

  当方の新古品の白ROMガラケー端末はたった¥12K。
  長い話は原則着信、自発信は基本短い。
  更にデータ通信は稀に使うキャリアメールOnly。
  つまり完全従量制の音声データパック料金(の安いの)で十分。

  一方スマホは格安SIMを挿したのでこちらは完全定額。
  2台の通信費を合算しても、端末費用は数か月で回収完了済。
  あとは毎月差額が出るだけ。

 以上、当方が持ち続けている理由はこんなところか。

 ◇

 ということで、上の理由を再整理すると、当方の場合「ガラケー」に求めるのは

 ・折り畳み+物理ボタンで使い易い
 ・軽くて小さくて防水
 ・電池が持つ
 ・端末安い
 ・維持費も安い

 って、身も蓋もないですがな。
 逆に言うと、以上の条件さえ満たしてくれれば、別にOSなんかどうでもいい、と。

 とはいえ、今のところDoCoMoもauも「ガラホ」では上記条件を全て全て満たしてはいないという風に見えるので。
 自分は結局、当分は「ガラケー」のまま使い続けることになるのでしょう、と。

 ♯個人的には「ガラホ」で一番懐疑的なのは電池の持ち、次が端末代ですな。
  結局最終的には大きな電池積むしかないんだろうなぁと・・・そして端末代に跳ね返るとか。

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Microsoftの「One Windows」とは要するに、全てを「パソコン」にしてしまうということ。

 さて、日本ではGWで交通機関が大混雑していたりする間、海の向こうではMSのイベントであるbuildが開かれていましたよ。で、今回はまぁネタ的に色々出てきたワケなのだが、今更ながら自分が思った事をつらつらと書いてみようかと。

 ♯某PC情報サイトには相変わらずMicrosoft信者の著者によるMSの発表に心酔盲従な記事が出ていたりするが、そういうのは置いといて。

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 取り敢えず、自分の感想を一言でまとめてみる。

 「One Windows」とは「ALL DEVICES are PC」という意味である

 タイトルの繰り返しではあるが、要するにMicrosoftが目指す所はコレなんだな、ということをしみじみと感じてしまった。
 そしてこれは、「Tablet」や「Smartphone」という定義を掲げるAppleやGoogleに対抗する戦略であると。

 結局、Microsoftは「スマホ」とか「タブレット」というフォームファクタにて現在分断されている(そしてMSが全くシェアを取れていない)世界を、フォームファクタに関係なく全て「パソコン」で統一したいんですな。そしてソレはWindowsが動くモノである、と。
 そして全てが同じ「パソコン」である以上、同じアプリが動いてくれないと困るので、その為にUWPという仕組みを用意したと。

 一方で、今まで「スマホ」とか「タブレット」とかいうフォームファクタに慣れ親しんで来たユーザーを「パソコン」に移行させる為に、Androidアプリを動かすレイヤを載せたりまぁ何でもやります、というのが今回の発表のキモなんでしょう。少なくとも自分はそう理解したんですよ。

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 で、ここまでの話を聞くと、確かにMicrosoftの戦略としてこれは正しいと思われる。Appleもこの方向を目指しているという噂もあるし、GoogleがChromeBookやChromeBoxで目指しているのも方向性としては一緒ではないかと。

 とはいえ、個人的にはこの戦略がどこまで成功するかは非常に微妙ではないかと思うワケです。
 その根本的な理由は、デバイスの処理能力に幅があり過ぎることなんですよ。

 まず、「従来スタイル」の「パソコン」のスタイルでは、システムリソースをひたすら喰うことで何でも力技でブン回してしまうんですな。現在のWindowsがやっていることそのもの。
 仮にここで「ソフトが重い」となったら「ハードウェアを買い替えろ」となり、悪いのは処理能力の低い「パソコン」を使ってるユーザーとされるのです。
 更にOS側からも処理能力の低い「パソコン」を定期的に捨てさせることで全体の処理能力を引き上げていく。実際コレでMSとIntelは蜜月の関係になって「うぃんてる」と言われていました、と。

 ところがこの世界に、現在のPCでは信じられない程リソースプアなデバイスが大量に乗り込んでくるとなると、今までの「パソコン」の常識が通用しなくなるのではないか、と思うワケです。そしてそれはWindowsに対して良い影響は及ぼさない可能性も低くないだろうと。

 例えば、現在のPC用の大半が当てはまる(と自分は思っている)、プアなデバイスではまともに動かないヘビーなソフトウェアがどう評価されるのか。
 或はそういうヘビーなソフトウェアをうっかりプアなデバイスで触ってしまうというユーザー体験(←これホント気持ち悪い表現なのだが他に同等の言葉を知らないのですよ)をしてしまったユーザーが、以降Windowsに対してどういう印象を持つか。

 かといってそういうプアなデバイスで使える軽量なソフトウェアが広がればそれで良いかというと、それはまた違うでしょう、と。

 まず、軽量なアプリではどうしても出来ることは限られるし、既にiOSでもAndroidでもそんなアプリは星の数ほど存在する。
 その環境に満足している人達に、わざわざOSを乗り換えるというコスト高の作業をさせるだけのメリットをMSが提示したり訴求出来るとは思えない。
 そもそも、所詮Windowsが機能豊富な分AndroidやiOSより軽量に出来るワケが無い以上、どうしても同等の体感速度を出そうとするとハードウェア価格が割高になってしまうので、同じことしか出来ないアプリを使うならOSを乗り換えるメリットは全く無いワケで。

 更に、今までのWindowsのエコシステムというのは、ヘビーなソフトウェアを快適に使いたいという欲求が「パソコン」のリソース増強を招き、それに伴って更にヘビーな機能が追加されていくという、ユーザーの財布以外は全員幸せなサイクルで推進されてきたワケですよ。
 ここにきてもし万が一軽量ソフトウェアの台頭ということが起こってしまった場合、このエコシステムが破壊される=Windowsエコシステムそのものが破壊される=Microsoftが完全に市場での立ち位置を失う、ということになる気がするのですよ、自分はね。

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 更にこのデバイスによる能力差は、もう一つの問題を産み出すのではないかと。

 それは、開発者への負担の増大。

 そんなこと現在でも一緒だろ、とか言われそうだが、そこは違うと当方は主張したい。
 例えば現在、エンタープライズで活用されるTabletやSmartphoneはiPadやiPhoneが殆どで、より廉価でデバイス選択肢が多いAndroidが何故選ばれないのか。
 理由は簡単、開発する方からしてみればデバイス選択肢なんて狭ければ狭いほどラクなので。

 同じことは今回のユニバーサルアプリ(UWPA)でも言えるのではないかと。

 まず、UI一つ取っても、いくらUI作成APIの補助があるとはいえ、「スマホ」から「パソコン」までをカバーする複数パターンのUIをデザインし、アプリに作りこむのにどれだけの手間がかかるか。
 更に、デバイスのケイパビリティ(=対応能力。例えば画面の解像度とか、Wi-Fiやプリンタが繋がっているかとか)に応じてUIもアプリの挙動も変えるなどと言い出した日には・・・。

 関連して更に、MSが期待をかけているAndroidやiOSからのアプリの移植についても、果たしてそこまで活発に行われるのか疑問も残っているんですよ。

 Android環境を考えると現在でも環境バラバラで環境依存のトラブルは少なくない以上、更に輪をかけてトラブル多発しそう、しかもエミュレータだかトランスコーダだか挟む以上オーバーヘッドは少なくないと思われる環境に打って出る業者がどれだけ居るのか。

 iOS環境からの移植なんてのは更に敬遠されるだろうし・・・そもそも多機種展開したいベンダは現時点でAndroidとiOSは最低おさえているだろうから、Androidからの変換で十分だし、そもそもiOS用しか展開していないベンダは多機種展開に興味無いのではないかと。

 まぁ勿論、カネの論理でインストールベースである端末が世間に溢れればどんどん移植されるだろうが、現状では、ねぇ。

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 ・・・やや取り留めもなくなってしまったが、要するに。

 多数デバイスを環境統一しようとした時に必ず問題になる部分への配慮が全く足りない

 ように見えるんですよ、自分にはね。

 まぁ実際にはどうなるかは多分あと5年とか経たないと分からないが、取り敢えず現在のMSトップのナデラ氏はいい仕事をしているな、とは思う。

 ♯つかMSが全力を発揮すればこれだけの短期間でこれだけのダイナミックな動きが出来るってことが現在進行形で証明されているのだが、振り返って前職のバルマーってのは(以下略。

 以上、つらつらと書きたいことを書いてみましたとさ。

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「HGST ストレージ製品説明会 The First」に行ってきた。

 さて、今回は先日twitterではぽろっと出したHGSTのイベントに出てきた話でも。
 既に出ているITmediaとかImpress Watchの「当たり障りのない」記事とはなるべく被らない方向性で、つらつらと箇条書きっぽくに書いてみる。

 なお、当たり前だが、以下の記載内容については、当方のバイアスのかかった推測や補正込みの「印象」ということなのでお間違いなく。

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 全体としての印象は、HGSTの製品開発に対する姿勢というかポリシーは兎に角「カタい」ということを再認識。

 良い意味では「手堅い」ということであり、製品の品質といった部分ではHGST自身が絶対的な自信を持っているし、繰り返し出てきた「顧客のニーズ」「デマンド」「要望」といったキーワードをを取っても、本当に必要とされる製品を作ろうという姿勢はひしひしと伝わってくる。

 一方悪い意味では「固い」ということ。前述のひっくり返しではあるが、更に平たく言えば「面白みのない」ということでもある。これは更にひっくり返すと「面白みのある」製品がエンタープライズ市場で果たしてウケるのかという話でもあるのだが。

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 Heドライブについては、ユーザー側では当方も含めてヘリウム漏れの心配をしている声はやはり多いようだか、製造側としてはその要素についてはかなりの自信を持っている様子。ヘリウムシールの設計寿命は想定稼働時間5年に対して倍は見ているとか。

 ♯そしてヘリウム内圧は企業秘密。

 一方で2.5インチフォームファクタへのHe導入は今のところ考えていないそうで、理由としては2.5インチでは大容量のデマンドが非常に少ないから、だそうな。

 そして大容量といえば一般販売ではSeagateが先行しているSMRドライブだが、HGSTの現時点での姿勢は「特殊な用途向きで、直近で広く使われるものではないだろう」とのこと。
 HGSTとしては「大容量品でも今までと同じように使える」ことが重要だと考えていて、それ実際にHDDが使われる現場からのデマンドであり、正にそこにHeドライブの価値がある、ということらしい。

 HGSTはドライブメーカとして現在の旺盛な容量に対するデマンドは重々認識しているが、現状の技術ではどう頑張っても応えられていないのが現実、とのこと。

 次世代技術としてもHAMRやBPMRも勿論研究しているが、現状では研究室から出して製品化出来るレベルには達していないとのことで、特にストレージとして重要な信頼性という意味では・・・ということらしい。
 そういう意味で、現在の1.2TBプラッタ(密度)製品の販売期間は長くなるのでは、とも。

 一方で、現状以上にデマンドと製品の乖離が激しくなるようでは「プラッタを更に増やすという方向性も検討の余地あり」という風に解釈出来てしまう言い回しも。
 まぁ確かにプラッタ増やすってのは一番手っ取り早いテではあるし、HGSTが伝統的にプラッタ枚数マシマシ大好きなことを考えるとやりかねない気もする。が、現状7枚に更に追加って8枚ってことか?

 ちなみにヘリウム採用の決め手も結局「プラッタ増やすにはこれしかない」だったそうなので。
 ホントHGSTって多プラッタ好きだよね。

 ◇

 HGSTの現行ラインナップを見てみると、安売り競争となり利幅の薄いデスクトップ向けラインから手を引いたのは周知の事実だが、5K1500等の特色ある製品も整理されてしまったのは結局「ボリュームが出せないから」ということらしい。
 特に2.5インチについては大容量品へのデマンドは(コンシューマでも)殆んど無いそうで、逆に言うと、現在残っているTravelstarのラインナップ=デマンドがあるということらしい(具体的には500GB~1TBのライン)。

 5K1500については製品プロデュースを行ったHGSTの中の人としても思い入れはある製品で、購入者からも好評だったとのことだが、ビジネスとしての判断がなされたとのこと。
 また同じ理由で、個人的には大変期待していた5K2000も出ることは無い(現時点で製品企画自体が無い)とのこと。技術的には作ろうと思えばすぐ作れるんだけどね、らしいのだが。残念。

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 最後に、Ultrastar SNについてはNVMeやSCSI Expressの立ち上げ時期にフラッグシップとなる製品で特に(SSDの「見せ場」である)Queが深いトコでのIO密度が高いのがウリ、という位置づけのようだが、個人的に非常に気にしているハードウェア暗号化、具体的にはFIPS140-2やTCG Opal2、IEEE1667といったモノは実装していないそうな。その辺りは「これからの課題」らしい・・・う~ん。

 ♯SSD相手の高密度IOだとソフトウェア暗号化なんて全く歯が立たないので、個人的にはハードウェア暗号化は必須だと思っているので。

 また、この製品のEnduranceが3DWDなのは、HGSTとしてこのレベルを一つのスイートスポットとして見ているからとのこと。
 確かにIntelだとP3600がこの辺りの数字だったり、他社でも割とよく見る数字であり、やっぱ売れ筋なのかしらん・・・個人的にはエンタープライズで寿命を気にせず使い倒すには10DWDぐらい欲しい(Intelの3700とかがこの辺り)のだけど、やっぱり値段にも跳ね返ってくるし、ってことなんでしょうなぁ。

 ちなみに価格は「未定、検討中」とのこと。3.2TBのEnterprise SSDなんて、1台で100万は超えそうだが・・・。

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 以上、取り留めもない書き方ですが、当方の感想はこんな感じですかね。
 正直「マニアック」で、AMDがやってるAPUやnvidiaのGPUのイベントのようにライト層まで裾野広くファンが集うという性質のものではないとは思うが、それでも自分のような人間は「また新ネタが出来たらやってくれないかな」とは思いましたよ、はい。

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SugarSyncからCopyに乗り換えてみた(後編:結局Copyに乗り換えた)

 さて、前回はCopyを本命かなと言いつつCarouselを入れてみた、というところで話を切ってしまった、が。
 結局Copyに乗り換えてしまったのですよ。以下顛末記。

 ◇

 まず、Carouselのアプリについて。
 ちょっと触った感じでは「まぁUIは悪くはないかな」といったところで、タイムラインスケールをスクロールさせるとサムネイルもどんどんスクロールするというのは面白いかと。レスポンスも悪くないし。
 また、レビュー記事なんかを見てみると細かい所はまだまだ荒削りらしいのだが、アップロードも特に遅くもなく、ツボはおさえている感じ。

 ここまで書くと「んじゃソレでいいやん」となりそうなのだが、そうは問屋が卸さなかったのですよ。
 個人的に「これは無いな~」と思ってしまったのが、システム的なコレ。

 「Dropboxに写真をアップロードされる際、ファイル名は日付時刻に変更されていて、元の(SDカード上の)ファイル名とは全く違うものになる」

 要するに、ファイル名ベースで動く他のアプリ等との連携やバックアップということは全く考えられていないのですよ。
 まぁ確かに全てをDropboxの中で閉じていればこれもアリかも知れないが、こちらはPCローカルとも同期を取りたい以上、そりゃ無いでしょうよ、と。

 更に、いくらCarouselを使い始めるとボーナス容量が付くといっても、Dropboxの初期容量と合わせて5GBというのは最近の写真の容量を考えるといかにもキツいんですわ。
 いわゆる写真だけならまだ兎も角、ちょっとした動画ならSmartphoneでもさっくり撮れる時代なのよねぇ。
 なので、Carouselを使い続けるには実質的には有料契約が必須というか。

 ♯ある意味正しいアプリの作りではある。

 ・・・ということで、結局Carouselはアンインストールとなりましたとさ。

 ◇

 ということで、次にはCopyの使い心地でも。

 まず、Androidアプリについては、デザインセンスもUIの整理も悪くないが、多機能でもないごく普通のモノ。今回の目的のように「写真を撮ったらその場で自動でCloud Storageにアップロードする」という使い方では今のところ問題は出ていない。

 但し、大量のファイルを一気にアップロードしようとすると、途端に挙動が怪しくなるのもまた事実。
 これはアプリの問題かCloud Storageの問題か切り分け出来ていないのだが、実際に初期同期で大量のファイル(約500)を一気に同期しようとしたところ、以下のような問題が発生。

 ・サムネイル画像が一部ファイルで生成されない
 ・ファイル同期中に何故か同期が終了してしまう
 ・PhotoCopy(写真の自動同期)をOn/Offしても再同期が始まらず、Smartphone自体を再起動しないと再同期が始まらなくなる

 最終的には手動でアップロードをする(上書きではNG、エラーが発生したファイルを一旦削除し再度アップロード)ことで一度全てを正しく同期させたところ、それ以降は特に問題なく自動同期が使えているのだが。
 この辺りは早いところ改善して欲しいですな。

 次に、Web UIについて。
 UIについては全てJava Scriptベースで作られていることもあってか、レスポンシブルのシンプルなデザインに反し正直かなり重い。特に単一フォルダ内に大量のファイル(3桁に乗ると辛い)が存在する場合、操作によってはブラウザが固まって「特定のスクリプトが原因でブラウザが重くなっています」な警告か出てきてしまう程。

 更に、現時点では「複数ファイルをまとめてダウンロード」機能が存在しない等、取り敢えず使う為の最低限という印象は否めない。
 勿論、こちらも現在進行形で機能追加というか改修中なのだが、既にUIが一通り完成している他社と見比べると・・・控えめに言っても「物足りない」。

 ◇

 とまぁここまでCopyの悪口を書いておいてそれでも自分が使うというのは、結局

 ・自分の普段使いには現在のAndroid appでもWeb UIでも正直困らない
 ・タダで使える容量が大きい
 ・MSのような妙ちくりんな規約が無い

 というメリットがあるから。まぁ要するに、適材適所ですな。

 ♯そういう言い方が適切かどうは兎も角。

 そしてこれにて当方のSugarSyncからの移行は完了しました、とさ。

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