HDDの保証期間と秘密保持。

 HDDネタ連投。
 前回は中古で売れないという話だが、今回は交換も出来ない、というお話。

 さて、今回の御題はST31000340AS・・・Moose世代の7200.11、壊れましたよ。ありゃまたか。
 まあ壊れること自体は確率論の世界なのだが、今回はちょっとややこしいことに。

 このHDD、24時間稼働のファイルサーバで使われておりました。
 そんなトコでデスクトップ用SATA HDDなんて使うなや、というツッコミは大いに正しいのだが、それは横に置いといて。

 #安けりゃいいだけの連中には「デスクトップ用」「エンタープライズ用」の区別なんざつきません。

 で、これがぶっ壊れました。
 昨日まで普通に使えてたのに、今日はウンともスンとも言いません。
 症状からしてプラッタではなく、基板側のチップ故障っぽいです。

 #残念ながら例のロシアンルーレットに該当するロットでもファームでもない、ということになっております。

 そして購入したのはSeagateが未だ5年保証だった頃だったので、がっつりRMA期間中です。
 SeagateのRMA確認画面でSerial突っ込んでみても、あと3年以上残っていることが確認出来ます。

 ところ、が。
 このHDD、使われていた場所が場所、しかもボリューム暗号化すらされていなかったため、とてもじゃないが外に出せないネタがナマな状態で一杯詰まっております。
 さあどうする。

 結論は至極真っ当に、RMAには出せません、同等品を購入して交換、ということと相成りました。

 何かスッキリしない気がする人も居るかも知れませんが、セキュリティってこんなもんです。
 メーカ製サーバの保守では「HDD故障時に『故障品を回収せず』代品提供する」メニューが「あって当たり前」の時代だし。

 そういう意味では、ボリューム丸ごと暗号化しておくとHDD故障時にちょっと幸せかもね、と。
 ボリューム全体が十分な強度を持つ暗号化がなされていて(今だと最低AES256かな)、且つキーがそのHDD上に確実に存在しない、この2条件が揃っていれば、プラッタを取り出してHDDデータを磁気解析したところでそう簡単にデータは取り出せない。
 ここまでやっていれば、RMAに出すのは許容される、という考え方も出来るのでは。

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売れないSeagate HDD。

 さて、久しぶりにSeagateなHDDのお話。

 法人等なら兎も角として、個人使いのHDDであれば今時「余ったら売る」「必要なら買う」というのは普通の行為でしょう。

 #勿論データ消去は忘れずに、きちんとね。

 ところ、が。
 このblogでも一時期追っかけたSeagate製HDDのトラブルのせいで、一部の店では現在でもSeagate製HDDの「チェックに引っかかったものは完動でも買取拒否」という事態が発生しているのですな。

 で、何が問題ってこのチェック。
 店によって基準は違うようなのですが、どの店もものすごいざっくりとしたやり方をしているのは共通なのですよ。具体的には特定ファーム、特定機種、特定型番等。

 #そらそうですな。いちいち一つ一つシリアルチェックなんてしてられないし、そもそもラベル通りのファームが入っている保証も無い。

 そうなると、まあ当然の帰結として、問題に引っかからないHDDも買取拒否されてしまうこともある、と。
 こういうのも「誤爆」って言っていいんですかねぇ。

 ◇

 ・・・いやね、何でこんな話書いたかといいますとね。
 自分が持っていったモノがこのチェックに見事に引っかかって「一番高く買ってくれる某店」で売れなかったんですよ、えぇ。
 SeagateのSerial Checkでは「問題なし」になっている個体なんだけど、なぁ。

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HDD壊れまくりの秋。

 さて、皆様。
 日本ではHDDが壊れやすい時期というのが年2回ありまして。
 1回目は高湿度が続く梅雨、2回目は急激な気候変化の続く今頃でございます。

 #バックアップは大事ですよー。

 ということで、当方の管理下でも故障が・・・

  • ST3500630AS ・・・エラーセクタ
  • ST31000640AS ・・・エラーセクタ
  • ST31500341AS ・・・コントローラエラー
  • ST31500341AS ・・・コントローラエラー

 ・・・いくら何でも壊れ過ぎだぁ、Seagate。

 このうち630ASは7200.10なので一世代前のものだし、且つそれなりに酷使してきたということもあるので仕方ないかな、と。この頃はメーカ5年保証でしたな。
 次、640ASはハズレ、と。ちなみにブツはCFD扱い青箱。

 まあこの2つに関しては確率論的に納得出来るんですわ。
 数並べている中で、まぁこれぐらいは仕方ないのよね、と納得出来る確率。

 で、おいおいおいなのが341AS。
 まだ買って1年も経ってない、というか領収書見たら半年も経ってないというのに、2台続けて「Writeは問題ないのにReadでタイムアウトエラーとコントローラエラー吐きまくり、ランダムなデータ化け付き」という症状が発生。
 しかも、↑のように数並べていないのに(1.5TBから原則WDに切替たが、やむを得ずというモノもあって・・・)、続けて2台となると確率論では凄まじいことに。

 まあさすがに2台続けてとなるとHDD以外の故障じゃないかと疑うのが常道なので、電源交換・・・は症状変化なし。そんじゃI/Fはっと・・・ありゃ。SiI3124ではエラー吐くが、SiI3132とSB750では問題ないっぽい?何だそりゃ。

 #この過程で、データ化けはWrite時には発生しておらず、Readの時にのみ発生していることを確認。

 ではこの3124が壊れたのかと、別のHDD持ってきて繋いでみるとコレ全く正常動作。
 更に、別の3124を持ってきてそっちに繋いでも、同じ不具合発生。もちろんこの3124も別のHDDでは完全正常動作。

 ・・・えっと、同型同ロット別個体は同じI/Fで正常動作するし、少なくとも以前はこのI/Fで正常に動作していたのだから、これはHDD側の故障と見なしていいんだよな?

 間違いなく不具合ではあるんだが・・・
 どう説明すれば上手く伝わるかしらん。

 ◇

 以下、憶測の固まりなので真面目に読まないこと。

 つーか、リード時のタイムアウトにコントローラエラーって、このHDDの初期ロットでも散々問題になったような。
 俗に言う「プチフリ」。30秒ぐらい固まる、というヤツで、今回発生した症状が何故かソレそっくり。

 で、これはI/Fの互換性の問題、ファームウェア上げれば直るって言っていたような。
 手元のブツはCC1H、突然死も含めて対策済ファームの筈なのだが。
 購入直後は3124でも普通に動いていたのもまた明白な事実だし。
 3132とかSB750とかに繋いだ時の快調っぷりを見ていると、プラッタが物理的に逝ったのでないのは明白だし。

 ここで例えば、SATAのバストランシーバ辺りがぶっ壊れかけて、HDD→I/F方向のデータ転送が非常に不安定になっているなんていうのはどうだろう。
 そのせいで妙にI/Fを選ぶようになってしまい、相性が悪いと初期ファームの頃のようなトンデモ動作を引き起こす、可能性はゼロではないと思うが。
 実際、初期ファームでもハードウェア環境によっては問題が発生しなかったこともあったようだし。

 或いは、他に考えられる理由となると・・・
 もし現在のファームが、内部的に動作モードを複数持たせておいて、それらを切り替えることで多数のI/Fとの互換性を取るような構造になっている、としたら。
 SiI3124に対応した動作モードになっていたHDDが、何かの拍子でSiI3132に対応した動作モードに切り替わってしまい、結果としてSiI3124とはI/Fレベルでエラー発生、なんてことになるのかも。
 ・・・さすがにコレは無いかね。

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1.5TB、WDとあと一つ選ぶなら…

 えっと、今1.5TBのHDDを「2種類」選ぼうとしているのだが。
 まず1つは「1.5TBの鉄板」ことWD15EADSで良いとして、あと1種類は・・・どうしたものか。

 取り敢えず、微妙過ぎる選択肢は以下の通り。
 どれも微妙過ぎて・・・Barracuda LPに一途の望みをかけるしか無いか?それともSamsung?

#あの、日立さん、2TBはいいから1.5TB品さっさとリリースしません?
 現在以下のような惨状だから、RMA無でも十分売れると思うよ?

◆Seagate ST31500341AS

 「ボロボロプラッタ」「書込フリーズ」「ロシアンルーレット」と壮絶な経歴を持つBarracuda 7200.11の375GBプラッタ品で、世界初の1.5TBドライブ。現状唯一の7200rpm品で、直線速度では他HDDを圧倒する。

 現在でも品質にばらつきが大きい上に基本的にヤワ、ハズレを引くと短命昇天を筆頭に複数の不具合を発生する。

◆Seagate ST31500541AS

 回転数を5900rpmに落としたBarracuda LPシリーズの1.5TBモデル。こちらも375GBプラッタ。
 発売されてそれ程時間が経っていないこと、7200.11の時のこともあり「うるさ方」がSeagate製品を敬遠するようになってしまったため、あまり情報が出ていない。

 但しハズレを引いたときの不具合状況はロシアンルーレットを除いて7200.11と似たものの模様。Seagateのクセですな。

◆Samsung HD154UI

 Seagate一連の騒動で一番トクしたと思われる、500GBプラッタ5400rpm品。
 同社の以前の製品はI/F周りに難があり相性問題を頻発させていたが、最近のものはだいぶ改善されてきている。とはいえトラブル多発の頃のイメージは未だに影が濃い。

 このHDDについては致命的悪評を聞いたことが無いのだが、SeagateやWDと違って「期待値」が高くないため悪評が出ない、という可能性も捨てきれないのが辛いところ。
 但し不具合発生時の「明らかにエラーが出ているのに診断ツール等はPassしてしまう」という症状は結構有名。さすがにこれってどうなんだ。

 ついでに、RMAが無くショップor代理店保証に頼るしかないというのも心許ない。

 ◇

 ・・・ごめんなさい、当方には選べません。誰か代わって(泣

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これは障害報告ブログではありません・・・。

 の筈なんだけど、そんなネタ随分多いような。

 手元に複数あるHDD、SeagateのBarracuda ES.2。色々あって現在は主として物置用として使っているのだが、本日一ヶ月ぶりぐらいに電源を入れたところ、複数台収まってるBOXで1台だけスピンアップしないという事態が発生。・・・え゛ー。

 #ちなみにコレは例の騒ぎには引っ掛かっていないことになっている個体です、はい。

 こりゃHDD死んだか、と慌ててBOXから引っこ抜いて別の電源に繋いでみると、無事スピンアップ。・・・あれれ、これってもしかして。

 ◇

 実はこのES.2、それなりに電気喰い&熱いHDDということでも有名なんですな。ところがこのBOXの電源、最近だいぶヘタレて来ていているっぽいのであり。
 そして、タダのSATA外付けBOXにはスタッガードスピンアップなんて機能は付いてない。

 つまり、給電能力という意味で実は結構ギリギリっぽい。
 この状態で、一ヶ月ぶりの通電。1台だけスピンアップしなかったのは、もしかしたら個体差で一番「重い」ものが電力不足で起動出来なかっただけ、かも知れない。

 一方、別の電源というのはいわゆる「ハードディスク給電アダプタ」。こちらはまだ新品同様で、1台頭で割ってみるとカタログ値でもこちらの方が給電能力が高い。

 つまりこちらでは問題なく起動したのは、単純にこちらでは電力がスピンアップに十分だったから、かも知れない。

 ◇

 但し、他のイヤな考え方もある。
 というのは、このハードディスク給電アダプタは元々HDD2台でも行ける高出力タイプで、つまりHDDに過剰な電力も突っ込めるということ。

 なのでこのHDDは既に「カタログ値以上の電力を突っ込んであげないとスピンアップ出来ない」状態になっている可能性も否定できない。

 更に、BOXからHDDを取り出して給電アダプタを取り付けて・・・という作業ではHDDをガタゴト動かしているのもポイント。
 つまり、HDDが正常にスピンアップしたのは電力云々でなく、衝撃を与えたからという可能性も否定できない。

 具体的には、軸受が既にダメージを受けていて、当初はモータのトルクではスピンアップ出来なかったが、振動で軸が動いてモータのトルクでもスピンアップ出来るようになった、みたいなこと。

 ◇

 まあ兎に角、一度動き出た後は問題なく使えていたとしても、スピンアップ失敗というのはかなりおっかない症状なんですな。

 幸い?手元に他のHDDがあったので大慌てで中身を移動しているのだけど・・・このHDDどうしよ。
 まだ不良セクタは無いし、実際動いているワケだし、そうなるとRMAで交換ともいかないし。

 ・・・というか「いつ止まるか分かったもんじゃないHDD」って、どう考えても普通に使いようがないよ、ねぇ・・・。

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