Windows 7インストール済環境を後からVHD Bootに切り替えてみる。(前編)

 さて、ここからは先日のHDDネタにも実は繋がっているお話。

 タイトルにも書いたが、以下は「普通にWindows7がインストールされている」端末を「VHDブートでWindows7が起動する」端末に変更する作業のメモ。

 具体的なメリットはというと「Windows7のいろんな環境を切り替えて使えるようになる」「(Hyper-V Serverを導入すれば)Hyper-V環境として使うことも出来る」。
 まあHyper-Vをガシガシ使うのはドライバ周りのこともあって特に廉価版端末ではキビシイことも多いが、複数のWindows7環境を切り替えて使えるというのは意外とメリットが多い。

 例えば、DTM・DTVといったメディア系の作業、コアなゲームのプレイ、或いはカーネルデバッガを使うようなプログラミングを行う場合、出来るだけ最適化された環境を使った方が幸せになれることが多い。
 ところが、従来は1台の端末で「普段のもの」「最適化されたもの」といった複数の環境を用意するのはかなりハードルが高い作業で、その上環境の特殊性故に発生する制限も多かったのであり。
 それ故、最終的には「カネで解決する」という究極手段、「もう一台端末を買う」(メディア作業・ゲーマー)とか「いっそシステム全体を仮想化してしまう」(開発系)ということに辿り着くことも多い。

 一方、Windows7でVHDブートを使うと、従来では考えられない程簡単に、且つ殆ど制限らしい制限も受けずに環境を切り替えることが出来る。
 そのため、1台の端末をいろんな状況に最適化して使い回すことが可能なのですよ。
 余計なカネもかからないし、追加の設置場所も必要無いし、とってもスマート。

 とまぁ、能書きはこんなところで。

 #え、何故「今ある環境に追加でVHDブートするWindows 7をインストールする」でなく、「今ある環境をVHDに変更する」のか、って?
  いやだってさ、どうせやるならVHDのメリットを享受しましょうよ。

 ◇

 ここからは実際の作業編ですよ・・・と思ったのだが、書いたら長くなってしまったので分割。
 取り敢えず、用意するモノだけ。

 ◆Step:0

 用意するモノ:新しい大容量HDD。作業対象の端末内蔵HDDより100GB以上大きいモノ。

 とはいえ、出来るだけ容量が大きい方が便利ですよ。
 今では2TBのHDDも特価品ならば¥1万を割ることすらあるので、いっそデカいのを用意してしまいましょうよ。

 どうせイロイロ環境を切り替えて使うならば、デカい容量が無駄になることも無いので。

 以降、実作業は次回へ。

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VMware Workstation 7で直った、かも知れない。

 ・・・でも、これだけのBug Fixにしては随分と高い・・・本気で。

 さて、そろそろVMware Playerとの差額を払うだけの理由が無くなってきてしまったVMware Workstationなのだが、VMware 6.5には「複数VMを走らせて、同時にネットワークに負荷をかけると妙にホスト負荷が高くなってネットワーク接続が不安定になり、しまいには(ゲスト側のネットワークスタックが)落ちる」という問題があったのであり。

 これ、ネットワーク分散処理の確認やテストのためにVMを複数動かすような場面では正直結構致命的なのだが、どうやら症状の出方がホスト側の環境に依存するようで。
 そんな話聞いたことない、なんて言われたりもしたのだ、が。

 #要するに「貧弱な環境」ではコケ易かったらしい・・・。

 今回イロイロとあってWorkstationを7.0.1にしたところ、どうやらこの症状は治まった模様。このblog記事を書いている裏でも複数VMが元気に動いているが、妙な重さも不安定さもなく、普通にデータが流れていますよ。

 ・・・とはいえ、これだけのことをしていると普通に重いんですがね。

 #いくら出来るって言われたってVMwareでAeroを動かす気にはなれないなぁ・・・。

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光vsADSL、RDP6.1 vs RDP5.1。

 さて、ニッチとはいえ最低限の新製品は出続ける程度の市場はあるらしい、小規模拠点用のVPN。
 具体的にはYamahaやOMRONといった会社の「ブロードバンドルータ」に装備されているPPTPなのだが。
 最近、コレについて「リモートでのRemote Desktop Procotolが『使い物になるか』を光とADSLで実際に比べる」機会があったので、少しばかりメモ。

 ちなみにリモート操作はいわゆる「ビジネス用途」を想定し、WXGAでExcel・Word・IEを使用して「一連の流れ」を試すというもの。

 1) ADSL回線の場合。

 規格値8Mbps、VPNサーバ→クライアント実効300Kbps、pingでは150msという、今となっては激遅回線をサーバ側に使った場合。
 PPTPサーバはRT58i、クライアント側は光回線。

 > RDP5.1の場合 =サーバ/クライアント共にXP Pro

 ・・・重い、というかトロい。非常時には使えなくも無いかな、程度。
 マウスカーソルすらワンテンポ遅れてくるし、画面スクロールさせると描画を待たされる。その上キー入力だけは忠実に拾おうとするため、操作感覚が無茶苦茶になってしまう。これは基本的には使えない。

 > RDP6.1の場合 =サーバ Vista Enterprise/クライアント 7 Enterprise

 激重。非常時にもできれば使いたくない。
 画面スクロール以前にマウスカーソルすらまともに付いてこない。これは論外。

 2) 光回線対向の場合。

 規格値100Mbps、VPNサーバ→クライアント実効50Mbps、pingでは7ms。
 PPTPサーバはRTX1100、クライアント側は今回も光回線。

 > RDP5.1の場合 =サーバ/クライアント共にXP Pro

 スクロール時等、微妙に引っかかることが多いものの、殆ど普通に使える。
 XP登場当時の「エントリーPC」程度のレスポンスは確保されているので、よほどせっかちな人でもなければまぁ普通に使えるのでは。

 > RDP6.1の場合 =サーバ Vista Enterprise/クライアント 7 Enterprise

 WXGA程度の解像度ならほぼローカル感覚で使える。明らかに5.1よりスムース。
 実際数時間程度使ってみたが、動画にさえ触れなければリモートであることはほぼ気にならない。

 ◇

 とまぁ、簡単にまとめるこういうことで。
 どうやらRDP6.1は、ある程度以上の帯域さえあればRDP5.1より快適だが、帯域が不足すると5.1より更に悲惨になる模様。

 それと、操作のスムースさについては帯域も当然だが、まずはレイテンシが相当効いてくるということが重要。
 いくら光回線で数Mbps程度出ていても100msを超えるような海外相手では、操作感は引っかかりまくりのボロボロ、になってしまうので。

 ・・・にしても今回、RDP7をチェック出来なかったのがちと残念。

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今となってはそんなに新しくもないけれど。

 一昔前はそんなに珍しい話でも無かった気がするが、最近はさっぱり聞かなくなった気がする、そんな話の一つ。

 「特定のハードウェア構成だとOSのインストールがコケる」

 ところが、久しぶりにこのテの話がボロボロ出るハードウェアが現在絶賛発売中らしい。

 そのハードウェアとは、以前もネタにしたHPのML115 G5。
 以前は「BIOSの挙動がヘン」ということで書いたので、今回の話もそれの続きという解釈も出来るかも。

 具体的には、以下の組み合わせではインストール途中でコケるという現象が多発する模様。

 ・NVRAIDを構成しておく or リソースを多く占有するカードを突っ込んでおく
 ・WindowServer 2003

 この構成では、テキストベースのインストール画面が終了して再起動がかかり、グラフィカル画面のインストール続行画面が出た辺りで、電源が落っこちてしまうことがある。
 この時再度電源投入すると、余程運が良ければ継続出来るが、大抵の場合は永遠に同じ場所でコケ続けるか、エラーダイアログが出て固まる。

 そしてこのコケる原因なのだが、どうもWindowsのインストーラがハードウェア構成情報を正しく構築出来ないというのが根本らしい。
 ML115 G5の場合、ハードウェア構成情報が正常に出来ていないと、電源が落っこちてしまう前にクーリングファンが全力で回り続ける(=もの凄く五月蠅い)という症状が出るそうなので、実際に落っこちる前に分かるそうな。

 ◇

 で、コケた時の対応策。

 ・拡張カードなら外す。
 ・NVRAIDなら諦めてインストール媒体を変える。

 ・・・って、結局これっきゃ無いらしい。
 なんだそりゃ、という感じだが、インストーラが問題を抱えているので、問題が出ない環境にするか、そもそもインストール自体を変えるか、二つに一つ、という話であり。

 ちなみに当方が知ってる範囲では、NVRAIDで問題無いのは初版(nonSP)日本語版とSP2日本語版。
 逆に、SP1英語版ではNVRAIDでコケる模様。

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最悪のウィルスと、最悪の対応 (続続・Gumbler大流行中)。

 問題のサイト、本日見たら「何事も無かったかのように」復旧していました。
 そう、「何事も無かったかのように」。

 さて問題です、この行為は正しいでしょうか。もしそうでない場合、どのような問題があるでしょうか。
 答えは・・・皆さん正解ですよね。

 「正しくない。何故なら、サイトがGumblerに感染していたことを告知していない」

 いやはや、とても残念な結果となってしまいました。

 ・・・え、サイトの汚染を取り除けばそれでお終いだろ、って。
 ちょっと待った、そりゃないですよ。もう少し考えてみて下さい。

 このサイトは期間的にはあまり長くなかったとはいえ、明確に「キャリア」だった訳です。
 「キャリア」に接触してしまった以上、無防備であれば「感染」してしまっているかも知れないワケです。
 だとしたら、せめて過去に自分が「キャリア」であった、ということを明確にしておくべきでしょう。

 まぁこういうトコで、サイト管理人のセキュリティ意識のレベルも分かるよね、ってなことです。

 ◇

 突然話は飛びますが、今回のGumblerの大流行、個人的にはAIDSの流行と似ているな、と思っています。

 「無防備のままムチャな接触をすれば感染する」
 「感染しても気づかないままキャリアである期間が比較的長い」

 ・・・似てません?片や電脳世界、片や人間社会での話ですが。

 そしてもう一つ、ややイヤな話を。
 今、AIDSが蔓延している地域/年代での感染者の行動パターンを分析していると、感染者が無知・デマ・ヤケから自らの行動で感染拡大を助長している、という話があるそうです。

 ここで突然Gumblerの方を見てみると、あれ、何か既視感が。

 ◇

 とまぁそういうワケで、とあるサイトは「復活」したワケです、はい。

 ・・・念の為、無防備に接触して感染する方もダメダメなんですよ。
 そこの責任転嫁はしないように。

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