さて、ニッチとはいえ最低限の新製品は出続ける程度の市場はあるらしい、小規模拠点用のVPN。
具体的にはYamahaやOMRONといった会社の「ブロードバンドルータ」に装備されているPPTPなのだが。
最近、コレについて「リモートでのRemote Desktop Procotolが『使い物になるか』を光とADSLで実際に比べる」機会があったので、少しばかりメモ。
ちなみにリモート操作はいわゆる「ビジネス用途」を想定し、WXGAでExcel・Word・IEを使用して「一連の流れ」を試すというもの。
1) ADSL回線の場合。
規格値8Mbps、VPNサーバ→クライアント実効300Kbps、pingでは150msという、今となっては激遅回線をサーバ側に使った場合。
PPTPサーバはRT58i、クライアント側は光回線。
> RDP5.1の場合 =サーバ/クライアント共にXP Pro
・・・重い、というかトロい。非常時には使えなくも無いかな、程度。
マウスカーソルすらワンテンポ遅れてくるし、画面スクロールさせると描画を待たされる。その上キー入力だけは忠実に拾おうとするため、操作感覚が無茶苦茶になってしまう。これは基本的には使えない。
> RDP6.1の場合 =サーバ Vista Enterprise/クライアント 7 Enterprise
激重。非常時にもできれば使いたくない。
画面スクロール以前にマウスカーソルすらまともに付いてこない。これは論外。
2) 光回線対向の場合。
規格値100Mbps、VPNサーバ→クライアント実効50Mbps、pingでは7ms。
PPTPサーバはRTX1100、クライアント側は今回も光回線。
> RDP5.1の場合 =サーバ/クライアント共にXP Pro
スクロール時等、微妙に引っかかることが多いものの、殆ど普通に使える。
XP登場当時の「エントリーPC」程度のレスポンスは確保されているので、よほどせっかちな人でもなければまぁ普通に使えるのでは。
> RDP6.1の場合 =サーバ Vista Enterprise/クライアント 7 Enterprise
WXGA程度の解像度ならほぼローカル感覚で使える。明らかに5.1よりスムース。
実際数時間程度使ってみたが、動画にさえ触れなければリモートであることはほぼ気にならない。
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とまぁ、簡単にまとめるこういうことで。
どうやらRDP6.1は、ある程度以上の帯域さえあればRDP5.1より快適だが、帯域が不足すると5.1より更に悲惨になる模様。
それと、操作のスムースさについては帯域も当然だが、まずはレイテンシが相当効いてくるということが重要。
いくら光回線で数Mbps程度出ていても100msを超えるような海外相手では、操作感は引っかかりまくりのボロボロ、になってしまうので。
・・・にしても今回、RDP7をチェック出来なかったのがちと残念。