Windows 7が今売れてる理由は・・・

 宣伝が上手くいったからではなく。
 OSとして出来が良かったからではなく。

 ・無印Vistaで大コケした分、PCヲタの需要が持ち越されていた
 ・その間にインストールベースとなるそれなり性能のPC数が激増していた
 ・所詮Vista SecondEditionなので最低限の完成度はクリアしていた

 要するに、需要の先喰いならぬ需要の先延ばしの結果だと思うんです。

 なので、何とか年内はヲタ需要で突っ走るにしても、その後は正直どうなるか微妙だと思うのですよ、個人的には。

 何故って、非PCヲタにとってOSのバージョンなんて既にどうでもいい時代ですから。
 単純に、買ってきたハコに付いてきたものを使っているだけ。そんな人たちがOSだけ入れ替えなんて普通しないですよ。
 そもそも、わざわざ高いカネ払ってよく分からないモノ買って、それで何かいいことあるの、ぐらいの認識でしょう。

 しかも、うかうかしている間にネットブックブームなんてモノが来てしまったおかげもあり、XPはやったら広まってしまっている。
 この大量のネットブックの購入者の大多数は、道具としてのパソコンが安かったから買った、という人々。
 道具としての「価格」と「価値」のバランスに厳しい目を持つ彼らには、Windows 7のアップグレードに伴う費用と手間など殆ど無駄にしか見えないのでは。

 #まあ、一般人がメーカPCのOSをうっかり入れ替えようなんて思い立ってしまった日には、PCに詳しい知人に親戚やPCメーカのサポートダイヤルを巻き込んで散々大騒ぎするハメになるのがお約束なので、当方個人としては正直それは勘弁して戴きたい(笑。

 ・・・とまあ、そういうことで。
 何か一部では「Windows 7はPC業界の救世主」みたいな言い方されているみたいだけど、個人的にははしゃぎ過ぎているようにしか見えないな、というお話でしたとさ。

 #PCパーツ類も多少動きが良くなってるらしいが、それも今までの買い控えの反動だと思うのよね。
  一巡したらまた動かなくなってしまうのでは?

 それに、さ。
 少なくとも日本では相変わらず不景気ド真ん中ですよ。
 皆さん財布の紐固いですよ?
 実際、XPのままでもあと4年ちょっとは特別困らないとも言えるワケであり。
 そんな状況でOSの購入費用なんて言っても、不要不急の費用という理由で、各家の大蔵大臣直命にて先送りされるのがオチでは。

Share

Windows7導入するなら、x64 (64bit版) 一択で。

 本日のネタは、またしても「聞こえてきたので」ということで。
 Windows 7、何か種類があるらしいけど、どれがいいの、という話です。

 #実は昨日のネタは今日への前振りでもありました。

 まず、個人的暴論。
 「どれかいいの」なんて他人に訊いてくるようなヤツは、OS入れ替えなんてしなくていいです、えぇ。
 
 はい、暴論時間終わり。
 以下は、真面目です。

 ◆それなりの性能のハードウェアを持っている場合

 取り敢えず迷うってなら、64bit Home Premiumでしょう。

 Remote Desktop Serverがど~しても必要な人は、Professionalしか選択肢が無いのですが。
 使うかどうか分からない、って人は取り敢えずHomeで良いかと。
 必要になったらその時にAnytime Upgradeでお布施払って有効にすれば良いのです。

 あ、あと32bitなんて時代遅れだからやめましょう。
 上書きインストールも避けた方が無難です。

 割とお勧めなのは、OSと、内蔵HDDと、内蔵HDDを外付にするケースの3点セット。

 1. 現在使っているOSの入っているPC内HDDを取り外す。
 2. 新しいHDDを設置してからWindows 7をインストール。
   仮に失敗しても以前のHDDは取り外してあるので、気にすることなく何度でも。
 3. 無事インストールが完了したら、旧HDDを買ってきた外付ケースに入れる。
   PCに繋げば中のデータが取り出せるので、新しいOSにデータを移行。
 4. 無事データ移行が完了したら、外付HDDはデータのバックアップ用にでも。

 内蔵HDDと外付ケースをセットで買っても¥1万円でおつりが来る時代。
 無駄になるワケでもなので、多少出費してもこの方が幸せだと思いますよ。

 ◆ハードウェアがショボい場合

 ・・・えっと、OSより前にハードウェア換えません?
 というか、激安前時代パーツでXPを使っているような環境では、正直Windows 7導入はお勧め出来ません。
 折角馴染んだXP環境、サポートが切れる2014年まで使い倒しては。

 それでもWindows 7を使いたいなら、時代の流れと諦めて、もう少しパーツ代をかけた新PCに移行しましょうよ。
 その際は当然、64bit版で。Home Premiumで取り敢えずは問題ないでしょう。

 真面目な話、Windows 7は所詮Vista SEです。
 ある程度潤沢にリソース喰わせてやればVistaより確実に良い動きをしますが、潤沢なリソースが無ければダメダメです。

 例えば、OS起動直後のメモリ占有量。
 XPでは不要サービス類を止めれば100MB切はそう難しくないです。
 対して、7では32bit版で不要サービス類止めても400MB切りは結構しんどい。
 64bit版に至っては1GB切りは不可能だと思います。

 ・・・そういうことです。

 ハードウェアのショボさのボーダーですが、個人的な見解は以前にも書いたとおりです。
 ちなみにその要件を満たすPCですが、OS抜のハードウェア代なら¥4万程度で行けます。
 超激安とは言わないけれど、そんなに高くもないと思うのですが、いかがでしょう。

#785G、Athlon II X2、DDR3-1333 2GB×2枚挿、1TB HDD、DVDスーパーマルチ、400W電源。
 具体的には、これぐらいの構成。

 ◇

 とまあ、こんなところで。

 実際、発売されてすぐに飛びつくEarly Adapt層には64bit版の方が圧倒的に売れているということなので、我が意を得たりと言いますか、ほっと一安心しております。
 このまま64bitが売れ続けて、一気に64bitクライアント時代に移行してくれませんか、ねぇ。

Share

無知から来る、64bit OSへの酷い誤解。

 やや攻撃的なタイトルかも知れませんが、最近本気でこれは酷いと思っているので。

 以下に通じる文面・文脈等を言ったり書いたりしている人or各種媒体を、間違っても信用してはいけません。

 「アプリが32bitだからOSを64bitにしても意味は無い」

 正解は以下の通り。

 「アプリが32bitでも、ハードウェアが対応出来るならOSを64bitにする意味はある」

 さて、理由は何故かといいますと。
 簡単に言うと、昨今のハードウェアとアプリを御するには32bit OSでは力不足だから。
 わざわざ力不足のOSを導入して、ハードウェアとソフトウェアのポテンシャルを余らせておく理由が何処に?

 ◇

 一番分かり易いのがメモリ周りですかね。
 32bitアプリは2GB(気をつけて作れば3GB)迄のメモリ空間しか使えません。

 ところが、32bit版のDesktop用Windowsでは、OS自体が4GBまでのメモリ空間しか扱えない。
 このうち、物理RAM以外に使用されるメモリ空間が大体1GB程度あるので、実際に認識されるメモリは3GB程度が上限。
 ここからOS自体が使用する領域を差し引くと、実際にアプリに回せるメモリは全部で2.5GB程度。
 ここから複数のアプリにメモリを分配していくことを考えると・・・。

 これが64bit版なら、最低でも16GBまではOSが扱うことが出来ます。
 しかも、メモリ空間が広いため、4GBのメモリを搭載すれば4GB分、きちんと認識されます。
 ここからOS自体が使用する領域を差し引くと、実際にアプリに回せるメモリは全部で3GB程度。

 更にメモリを増設すれば、そのままストレートにアプリに回せるメモリが増えるワケです。
 メモリ足りないな・・・と思ったら即増設。4GB追加すれば、増えた4GBをまるまるアプリ用に回すことが出来ます。
 動画編集でも3D CGでもドンと来い、ってなもんで。

 ◇

 ・・・まあ、こういうことです。

 実際問題として、32bit版は「必要に迫られてやむを得ず選択する」ものでしょう。
 具体的には、古いソフトを使い続けないといけない状況においてどうしても互換性が保てないとか、ハードウェアが対応出来ないとか。
 エンタープライズではもうちょっと込み入った理由のこともありますが。

 そうでなければ、必要がないならば、特に理由がないならば、64bit版を入手すべきです、はい。

 #ちなみに、ビジネス用ソフトウェアならVirtualMachine上の旧OSで稼働させるのはもう常套手段で、珍しくも何ともないです。

Share

結局Google Apps側にメール統合ですか。

 さて、以前「メール環境どうしよう」とウダウダと書いていたネタですが。
 結局ローカルでの統合は諦め、Gmail側に旧メールをまとめてインポートすることにしましたよ。
 ローカルでのIMAPやPOPはあくまでバックアップという感覚で、オンラインをメインに使おうといういうことですな。

 #にしても、不便極まりなかった「Webメール」の時代を知っている人間にとっちゃ、Gmailなんてまぁ(以下略。

 ということで、以下作業記録。
 理屈は簡単だが、実際の作業は割と手間がかかるんだ、コレが。

 ちなみに以下の方法はWeMailに限らず、MH形式orそれに近い形式でメールを保持している全てのMUAで使えるテです、はい。

 ◇その1、正しいMH形式に整形する。

 まず、WeMailのメール保存形式。
 .wemという拡張子が付いていますが、これ要するにMH形式というヤツです。1メール1ファイル形式。
 何故か未だにあちこちで使われてるmbox形式と比べて、圧倒的に分かり易く汎用性も高いフォーマット。

 このため、拡張子の.wemを全て引っぺがして数字だけのファイルにすれば、Sylpheedをはじめ、大抵のMAUでざくっと取り込めます、はい。
 まあ、一部ヘッダの文字コード絡みで問題が発生することも時々あるけど。

 但し問題なのが、フォルダ構成。
 大抵の人は階層管理していると思うのだが、インポート用にはこれをフラットにしないといけない。これ当然、ファイル名が衝突しますわな。
 仕方ないので検索等を駆使して一カ所にまとめ、その後はお好きな連番改名ツールを使って通し番号に変更しますよ。タイムスタンプを見てくれるヤツだとちょっと嬉しい。

 #お気に入りの心当たりが無ければFlexible Renamerなんていかが。

 ◇その2、mbox形式に変換する。

 次に、これらのメールをmboxに変換。面倒なのでIMAP用に日常使っているSylpheedにお任せ。

 何故こんなことをするのかというと、SylpheedのIMAPで直接Gmailにアップロードすると、タイムスタンプがアップロードしたタイミングに書き換わってしまって、とても悲しいことになるんですな。
 ところがThunderbirdのIMAP経由ではこの問題が発生しないため、わざわざThunderbirdが読み込める形式に変更してやる。と。

 ◇その3、mboxの中身をアップロードする。

 出来上がったものをThunderbirdに読み込ませましょ。
 インポートしてもいいが、簡単なのはユーザープロファイルの所にあるメールボックスの場所にmboxファイルを置いてからThunderbirdを起動する方法。
 こうすると、勝手にmboxを読み込んでメール一覧に表示されます、はい。

 後はIMAPのお約束。ローカルでメールの束をどかっと移動すると、するするするっとGmail側にアップロードされて、はい出来上がり。

 ちなみに文字コードがS-JISなメールはThunderbirdにImportすると激しく文字化けすることが多いが、ほぼ確実にアップロード自体に問題は起こらないし、GMail上からもきちっと正しく読めるので、特に気にする必要はありません、えぇ。

 但し、ThunderbirdのIMAPは正直Sylpheedと比べて圧倒的に遅い。
 Sylpheedの軽快さに慣れてる人はウズウズしながら待つハメになりますな。

 ・・・以上。
 結局5000通、100MBばかりアップロードしましたとさ。

 取り敢えずアップロード直後にSylpheedでローカルキャッシュと同期しておいたし、まあこれで大丈夫だと思う、うん。

Share

Windows 7のリリースは・・・?

 IT MediaというかeWEEKというか、Windows 7絡みのネタが。

 >Windows 7のリリースを台無しにする(?)10の問題
 >http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0910/15/news013.html

 ということで、実際にWindows 7に移行済みの人間からコメントしてみましょ。

—————–
>1. 起動が遅い

 ソフトウェア構成に依る、としか。
 VistaやXPと大差ないです。
 要するに、劇的に進化もしてないが退化もしていないということ。
 あと、常駐系、特にアンチウィルス・アンチマルウェア系のソフトをを突っ込むと途端に遅くなるのも変化無し。

 ちなみに、起動時間を気にするなら、OSなんかよりハードウェアどうにかする方がよっぽど合理的。
 高速起動に対応出来るハードウェアだけで構成すると、そうでないハードウェアで構成したシステムと比べて起動時間はかなり短縮されます、えぇ。

 #とはいえ最近のAdaptec RAIDの起動の遅さは本気で勘弁して欲しい。
  RAID Kernel起動待ちだけで3分なんて当たり前、ヘタすりゃ5分以上待たされるし。

>2.セキュリティ

 UACが効いてる分、ユーザが迂回するような使い方しなければXPよりは素ではマシ、但しVistaとは大差なし。
 Vistaで時折見かけた、セキュリティ回避のようなヘンな設定Tipsを使ったりしなければ良いかと。

 但しまぁ、OS自体のセキュリティがどうかと言われると、後は下逸頑張れば、としか。

>3.ドライバの問題

 Media系やSystemに深く絡むもの以外、Vista用が殆ど使えます。
 曲がりなりにもVistaが暫く出回ってくれたお陰で、ドライバの問題はかなり改善されているのでは。
 あと、OS標準で付いてくるドライバの量はVistaから圧倒的に増えているという事実。

 逆に、Vista用ドライバも無いハードにWin7を突っ込むのは無茶だと思います、えぇ。

>4.Appleが新製品発表をぶつけてきたら……

 そりゃまあ、Macの方が信者は多いでしょう。ユーザ数は兎も角。

>5.企業の懸念

 大抵の企業は正直XPで満足していると思います、えぇ。
 というか、Vistaがアレだったので、色々な会社がXPで済ませられるよう工夫してしまったというのが現実であり。
 そういう意味では、満足と言ってしまうと間違いですか。

 なので、OS入れ替えは普通にお荷物だと思いますよ、いやマジで。

>6.ベンダーの反乱

 それベンダーちゃう、ユーザの反発や。
 実際、ビジネス向けには今回もダウングレード権は出さざるを得ないでしょう。

>7.マーケティングの失敗

 あの、そもそもXP以降、何も成功していないと思う。

>8.Vistaとの比較

 いや、誰がどう見ても、Vista SecondEditionですから。

>9. ユーザーアカウントコントロール(UAC)の煩わしさ

 個人的にはこれは評価不能。
 XP時代から常駐系のシステムセキュリティツールを入れていたので、システム関連の操作をしようとすると「ぴろっ」と警告が出るのに体が慣れちゃってるんですな。

>10.企業が懐疑的になったら

 というか、XPぐらい迄は単純に他に選択肢が無かったからで、別に信頼していたとか信用していたとかそういうのではなく。
 今は別の選択肢がある時代になりましたからな。そりゃMS以外を選択する会社も色々あるでしょう。 

—————–

 以上、と。

 実際、クライアントOS入替で騒ぐ時代はもう終わっていると思いますね。
 クライアントOSの入替は、単なるメンテナンス。
 それ以上でもそれ以下でもない、そういう時代でしょう。

 当方の行為も、世間的にはXPからWin7に乗り換えた、ということになるだろうが、自分の中では「漸くクライアントOSが64bitに移行出来た」というだけなので。

 それよりも、様々な技術が繋がりあった結果、今革命どころか第二の創生期と言っても良い程の変化を遂げている「システム」の方が、よっぽど重大で大変で面白い、ですよ。

Share