注意:12月月例アップデートに含まれるKB3004394 on Win7 x64 には重大バグあり、デバイスドライバがインストール不能に

やってくれるぜナデラのおっさん、ということで。

 症状:
 12月の定例アップデートを当てたWin7 x64環境でドライバのアップデートを行うと、インストールは完了するのに正常にドライバがロード出来ない。

 #管理人はCatalyst Omegaの導入で撃沈。

 問題:
 12月の月例アップデートに含まれるKB3004394に重大なバグがあり、新規に追加されるドライバの電子署名が正常に確認出来ない。
 その為、Windowsの保護機構が働きドライバがロードされず、問題が発生する。

 対策:
 KB3004394をアンインストールしてからドライバのアップデートを行う。

 どうしてもKB30004394の導入に拘りたい場合は、ドライバのアップデート後に再度導入すること。
 但しコレを導入すると、ドライバの問題の他にもUACに使われる証明書チェーンを破壊したと思われる症状が出たりするので、余程の物好きでもない限り

 KB3004394はスルー、無視しとくが吉

 です、はい。

 ♯ちくしょー睡眠時間返せ-(泣

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まさかのCatalystMaker登場にぶったまげて、更に名前でぶったまげた、というお話。(続続・AMDのブロガー勉強会に出て、ぬるぬるしたり懐かしんだりしてきた件。)

 さて、NDA期間も満了(って言うのかね)したので、前回・前々回で後回しにした、今回の勉強会の一番のネタについて書いておきましょうか。

 ◇

 ところで、OMEGA DRIVERって覚えている人どれだけ居ますかね?
 ATIがまだRageシリーズで頑張っていた頃、Windows未だ98SEとかだった頃、有志が配布していた改造(パッチ当て)ドライバ。
 互換性向上・解像度追加・画質向上等の効能があり、ATIだけでなくnVIDIA、3dfxやS3用のモノもあったんですな。

 #設定ファイルで行けるものについてはそちらの書き換え、ドライバが持っている隠しパラメータについてはバイナリパッチで変更していた筈。

 まぁこの頃はドライバの出来が現在とは雲泥の差で、環境によるトラブルも多かったし、地雷バージョンも普通にリリースされたりしていたんですな。
 そのため、公式ドライバで問題が発生した際の回避手段として、或いは最初っから公式ドライバの代替として、濃い人の間では結構有名だったと思われ。

 #今でもggればWebページとかが引っかかる筈。

 さて、あの頃から10年経って。
 あの頃はAMDがATIを買収するなんて思いもしなかった。そして、まさか公式ドライバが・・・名乗るなんて。

 ◇

 というワケで、セッションその2。
 登壇したのはTerry Makedon氏。

 ・・・えっと、こんな大物が出てくるなら事前にアナウンスしてよ>AMD。。
 通称「CatalystMaker」ことATI時代からの生え抜き、RadeonのSoftware(ドライバとユーティリティ)を作り続けている大御所ですよ。びっくり。

 #そしてノリのいい人でした。英語も聞き易い発音で助かったし。

 更に、説明の箇所によってはAdam Kozak氏に交代しつつ、セッションは進められる形に。

 ・・・この人もさらっと出てきて特に何も説明も無かったのだが、AMD globalのSenior Product Marketing Managerということで、簡単に言ってしまえばAMD営業職の世界トップグループに居る人。この名前もggれば英語の記事やら動画がわんさと出てきますよ。

 さてこんな大物が出てきて何を話すのかいなと思いきや。

 「AMDはグラフィックプロダクトではなくソリューションを提供する。ソリューションが提供されるからこそユーザーは製品に満足してくれる」
 「そしてのソリューションにはソフトウェアが非常に重要であり、Catalystは2002年からソリューションを提供し続けてきた」
 「今年、新しいバージョンとしてCatalyst OMEGAを発表する」

 ということで、本日の目玉はこの新バージョンの発表でした。

 にしても、「OMEGA」の名前を公式ドライバが使う時代が来るとはね。
 それと、簡単に言ってしまえば「ドライバのバージョンアップ」で終わってしまうことをこれだけ宣伝するということは、AMDはこれを「反転のきっかけ」にしたいということなんでしょうな。何しろ一時期NVIDIAを押しまくっていたのに、直近ではまたNVIDIAにかなり押し返されてシェアを落としたという調査も出ているし。

 さて、ではその「OMEGA」の進化点は何かというと、要するに以下の3つだそうな。

 ・多数の新機能
 ・パフォーマンス改善
 ・多数のバグ修正

 まぁ、総花的な話はそこらに転がっていると思うので、以下では自分的に気になった点について、この流れで少し書いてみましょうか。

 ◇

 1.多数の新機能

 全体の傾向としてのキーワードは「高画質化」かな、と。

 そして3D描画ではなく映像再生支援絡みの内容が多いのも、伝統的にメディア系に強いRadeonの立ち位置を示しているってことでしょうな。

 ♯ブラウン管にアナログ接続が常識だった頃にはATIの発色の良さは定評があって、メディアクリエイション系ではATIが指名買いされていたし、AppleもずっとATIを使っていたのよね・・・って年寄ネタ多いなこのエントリ。

 ということで、例のFluid Motion Videoの他にも、ハードウェア再生支援機能の拡張、ブレ補正、画像圧縮ノイズの軽減機能、そしてここからは高性能単品GPU限定ながら4K対応の画像補完、その逆にsoftwareには実画面以上の解像度情報を渡しつつ画面では縮小して高画質化やマップ全体表示を行う「Virtual Super Resolution」等々の説明が。

 ・・・えっと、つまりますますAPUがHTPCに最適になっていきますと。

 そんな中で個人的に一番大きいトピックだったと思うのは、「FreeSync」正式対応の件かと。

 発表されてからぼちぼち1年、初登場時には「いろんなデバイスですぐに使えるようになる」的な話が各種Webに出ていた気がするも、続報無し。
 その後、VESA AdaptiveSyncとして規格化されたのが確か5月。その時も「もうすぐ対応デバイスが出ます」てきな話があった気がするが、またその後も音沙汰なし。
 黙殺というか総スルーされたんかコレは・・・なんて思ったことも無かったといえば嘘になる状況で。

 それが漸く、やっと、正式に実装されたんですな。
 対応ディスプレイ第一弾はSAMSUNGの4Kで、この後のSAMSUMGの4Kは全てFreeSync対応になるし、その後も別メーカが続いていくとのこと。
 ということで、発表から1年、漸く店頭に実物が来るようです、はい。

 ♯この他ディスプレイ関係だと5Kモニタ対応とか、Eyefinityの拡張とかも。
  つか24画面まで管理出来ます、といったところで、純粋なデモ以外で24画面なんてどっかで使っているのかね。

 ◇

 2.パフォーマンス改善

 よく「ドライバの熟成」とか言われているアレのことですな。
 ハードウェアに一切手を入れず、ドライバ側の最適化だけでパフォーマンスが改善するというのだから、誰も損しないし純粋に良いことでしょう。

 今回、汎用ベンチマークの一発ではなく複数のゲームの実タイトルベースで具体的なfps数字を出してきているのは、AMDがゲームの本気ですというアピールも兼ねているんでしょうな。

 にしても、タイトルによっては20%以上もfpsが改善されているとは、頑張って改善しましたというのが正しいのか、今までがちょっと酷過ぎましたというべきなのか迷うところではある。

 #にしても「メモリの使い方を工夫して」って台詞が入っていたのは、GPUにとってメモリ帯域がそんなにボトルネックになっているって解釈で正しいのかしらん・・・折角CatalystMakerが来ていたのにこれ訊きそびれたよ。

 ◇

 3.多数のバグ修正

 こう言ってはナンだが「品質」という言葉がAMD側から出てくることに安堵したというか。
 自動テストのケース数を増やしたり、有名サイトで「トラブル事例大募集」して上位から潰していったり(Top10は全てFIX出来たそうな)して、兎に角品質向上に向けて頑張っていますよ、というお話。

 いやね、昔のCatalystの酷さを知っている人間としては「だいぶ良くなったよねぇ」とかいう感覚も無くもないのだが、やはりまだまだ「並」であって「品質高い」というレベルには達していないと思うので、改善を頑張って貰うしか。

 ♯前述したTop10も結構致命的というか当たったらキツいものばっかりに見えるのよね。

 あと、AMDとしてエンドユーザが直接使えるバグ報告フォームを準備したとのことだが、現時点では英語版のみとのこと。日本人は兎に角英語がアレなので、鋭意準備中の日本語版が早急にローンチされることを期待しておきます、はい。

 ◇

 この後はQAコーナー。この時間がある意味一番このイベントのハイライトといいますか。
 そしてまた例によって遠慮ない発言が飛び出すワケで・・・まぁ会場内で一二を争う無遠慮なのが当方ではあるのは間違いないのだが(ぉぃ。

 Q・G-SYNCに対するFreeSyncのメリットは?
 A・追加ハードウェアが不要で低価格、VESA標準規格、DisplayPort以外でも技術的には対応可、広いリフレッシュレート可変幅

  まぁこの辺りは実物が出てこないと、消費者としては何とも言えないよね。
  でもNVIDIA製の追加ハードが不要でVESA標準規格である以上、FreeSync対応にしたところで製造コストという面では従来とほぼ差が無い筈なので、あとはディプレイメーカーのご機嫌をAMDが取れるかでしょう。

  ♯何ともアレだが、IntelがVESA標準リフレッシュレート可変技術を採用したらその時点でFreeSyncの勝利確定でしょうな。
   いくらIntelでも後追い採用ならG-SYNCよりVESA標準を使うだろうし、今更独自の作ったりはしないだろうし、どんな名前が付こうが要するに実体はFreeSyncと同じものになるんでないかね。

 Q・FreeSyncのNote PC対応はどうなったの?
 A・現在のところデスクトップで対応を拡大することが優先になっている

 Q・FreeSync対応製品がちっとも出てこないんだけど?
 A・これから多数出てくる筈なので期待してくれ、SAMSUNGの後もある

 Q・Catalyst UninstallerがWebから消えちゃって不便なんだけど?
 A・OMEGAではUninstallerも改善している。Webサイト再構築中で不便なところがあるのは順次直していて、必要なツールは提供する

 Q・直近でNVIDIAに結構負けてるんだけどコレの他にも何か方策無いの?
 A・自分はソフトウェアでRadeonの商品力を高めるのが仕事、販売戦略はセールスに訊いてくれ(by CatalystMaker)
   (方策は)いっぱいあるよ~(by 森本氏)

  最後の失礼極まりない質問したのは当方です。
  でその言葉、ホントにホントよね?>森本氏 (益々もって失礼)

 ◇

 以上、勉強会のレポートはここまで。個人的には十分楽しめましたよ。
 次のエントリでは「豪華なお土産」を組み立てます。

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仲間増えてますとか、ぬるぬるするのも大変だったとか、そんな話。(続・AMDのブロガー勉強会に出て、ぬるぬるしたり懐かしんだりしてきた件。)

 さて、前回の続き。
 NDAに触れない範囲で書けることは今のうちに出しておきましょう、ということで。

 さて、今回のイベントで取り上げられたネタは、要するに「AMDのGPUに対する取り組みの紹介」。
 APU=CPU+GPUなので当然GPU要素もある、というかGPUがむしろウリではあるのだが、今回については完全にCPU要素は無し、そして実際にGPUを使うエンドユーザーが使う際のメリットアピールが中心。
 そういう意味では、ある意味アキバのイベントに近いような、分かり易い内容ではありました。

 ♯個人的には技術話も大好物なので、CarizzoのExcavatorコアのこともHSA1.0「完全準拠」のことも色々訊きたいのだが、今回は完全にOut of Range・・・というかCarizzo自体「まぁだだよ」状態。

 ◇

 その1。Min Hyuk IMM氏によるAMD GAMING EVOLVEDについてのアピール。

 そいえば少し前(9月)のアキバのイベントでもこの人が似たようなこと説明してたような。というか、その時のアップデート版って感じですかね、内容は。
 ちなみにこの人、肩書きはAPAC&JapanのGaming Alliance Managerということで、正にGAMING EVOLVEDプログラムのAPAC(Asia PACific)のキーパーソン。そういう人が頻繁に出てくる=AMDとしては日本のマーケットに力を入れている、ということでしょうな。

 ということで、スライドが次々と出てきたのだが、大雑把に言うと

 「AMDは今ゲーム市場に注力している、自社でも色々やってるし、ゲームメーカーとの協業も拡大している」
 「その成果として、Never Settle Buldleのタイトルもどんどん充実している」
 「MANTLEも対応タイトルが続々と出てきているし、新タイトルも続々と現在20以上が開発中」
 「MANTLE使うと画面が綺麗になったりfps稼げたりいいことがいっぱい」
 「日本でもスクエニとの協業でドラクエのバンドルキャンペーンをやっているし、CAPCOMもMANTLEに興味を持ってレビュー中」

 こんな流れ。大雑把だが流れは間違ってていない筈。
 まぁ中身としては「おさらい」かと。とはいえ、先日シンガポールでやっていた発表会から日本関連のネタはしっかり引っ張ってきてありましたな。

 #あと結構説明自体が早足だったので。

 にしても、MANTLEのクローズドベータって100社以上が参加してるんでっか。
 まぁ下請け開発屋も含めれば会社数なんていっぱいあるし、今ではPCゲーム開発最大のガンは古くて効率の悪いDirectXだなんて言われているし、次世代DirectXであるDX12はMANTLEと命令構造の親和性が非常に高いという公然の秘密な話もあるし、興味を持っている会社はいっぱいあるってことでしょうな。

 ◇

 その2・・・はNDAにガチ触れなので後回し。

 ◇

 その3。CyberLink 相蘇(あいぞ)和貴氏によるFluid Motionの話。

 さて、ここで突然CyberLinkの広報担当者が・・・え、何で?
 あぁそっか、今のところCyberLinkのPowerDVDしかFluid Motion対応のPlayerが出ていないから、仲良くしてくれているベンダ製品のアピール枠ということで参加したのか・・・と思ったんですよ、最初はね。

 ところがこの直後、実態は全然違うという衝撃の発言が。
 何とこのFluid Motionの開発にはCyberLinkが全面的に関わっていたんだとか。

 このブツ、所謂API叩けば完了の「ハードウェア再生支援」の類(GPUによるMP4デコードは既に常識だし)という程簡単なモノではないそうで、実際にいろんなBDタイトルを見まくって開発・調整した代物で、しかも開発に1年以上かかっているとか。
 ・・・へぇ~っ。

 #しかもAMDから最初この話がCyberLinkに来た時、CyberLink開発陣は正直「信用していなかった」そうで、実際ブツもフレームがひっくり返ったり映像が破綻したりとかいうレベルだったそうな。

 でもまぁそれだけ頑張って開発したにも関わらずCyberLinkの名前が普段表に出てこないというのは、要するにそういう契約だからなのだろうが。
 CyberLink広報氏も「是非知って欲しい」と言っていたし、AMDもゲーム屋だけでなくこういうアプリ屋ももう少し「立てて」もいいんでないのかね。
 
 とまぁこんな話をしつつ、某アニメやデモ用映像を使った実働デモを使って、確かにFluid Motionが効いていると動きが違うね、ということを見せたりしつつ。

 最後に、「CyberLink製品にはこんなのもありますよという紹介」ということで、PhotoDirectorで「写真に入ってしまった別の家族を消す」というデモを実演して見せ、会場が「ぉぉぉー」となったりしたところで、相蘇氏のセッションは完了となりましたとさ。

 #いやぁ技術としてあるのは知っていたが、¥4桁のソフトでちょいちょいするだけであんなに精度高く写真を捏造出来る時代なのね。普通に見ただけじゃ絶対分からないよアレ。

 ところがこの後AMDの森本氏等も入ってきたQAコーナーでは、何だか微妙な話がぽろぽろと。
 まぁいちいち書いたりはしないが、またしてもAMDの悪い癖「詰めの甘さ」が炸裂してしまっているようで。

 それと、Fluid Motionの店頭デモは現在「店員が私物で」やっているアキバの2店舗ぐらいだが、やっとというか漸くというか「公式」店頭デモを代理店と組んで現在準備中で、年明け後に50箇所程度は展開しようとしているとのこと。
 やっと・・・ではあるが、正に「百聞は一見にしかず」、多くの人に目に触れさせるのは大事です、はい。

 ♯こういう店頭デモの類は予めさくっと準備しておいて、発表直後に大々的に展開するのが常套手段だし宣伝効果も高いと思うのだが、それが出来てないってのも一種の詰めの甘さだよね。

 ◇

 取り敢えず、NDAに全く触れずに紹介出来るのはこれぐらいですかね。

 それでは次のエントリはNDA部分の解禁日後ということで。

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AMDのブロガー勉強会に出て、ぬるぬるしたり懐かしんだりしてきた件。

 さて、今回もまたAMDの「ブロガー向け勉強会」に行ってきましたよ、ということでそのレポでも。

 会場はいつものAMD日本オフィスの会議室。
 ところが入った途端、演説者側の席に何とまぁ明らかに外国人。何だか不穏な雰囲気を感じつつも、司会進行はいつもの森本氏・・・でない?!

 #つか思いっきり海外企業なんだから外国人が出てくることはある意味当たり前なワケなんだけど、さ。

 ということで、何とまぁ今回の司会進行は只今絶賛売り出し中(らしい)芸人の宮川大好。宮川大輔のそっくりさん。
 いやはや、まさかこの規模のプライベートイベントで芸人を呼ぶとは思いませんでした、はい。そして当人はPCに強いとかそういうのでも何でもないという・・・どうしてそういうチョイスになってしまったのか。しかしそんなアウェーな会場でも最後まで勢いで盛り上げ続けたのはさすがプロ、37歳にしてものまね芸人になってしまう人は気合いが違うようで。

 #自分は芸人詳しくないんでこれぐらいしか書けません。

 まぁそんなこんなで、個人的には過去2回参加したものとはかなり違う・・・かと思いきや、始まってしまえばまぁいつもの感じといいますか。英語の説明も(自分的には)聞き取り易い、綺麗な発音で助かりました、はい。逐次訳も付いていたので、英語聞き取り切れなくとも十分だったしね。

 ◇

 さてここまで来ると、次にはイベントの中身の紹介、ということになるのだが、今回はイベントのメイン部分が思いっきりNDAに引っかかってしまうので、ちょっと書き方考えながらまとめ中。解禁日の後のエントリでは細かいこと全部書きますが、NDAに引っかからない所は先出し出来るかな・・・と。
 取り敢えず、個人的には色々と思うところがあったなぁ、ということで。

 全体的な雰囲気としては、運営というか進め方については「こなれてきた」感が出てきたな、と。自分は参加3回目だが、ブロガー向けイベントという意味ではもう5~6回やっている筈だし。
 そして、今回もまた色々とぶっちゃけ話が飛び出したり、オープンな場所だとさすがに訊きにくい話を遠慮無く訊けてしまったりするので(無遠慮でスミマセン>セールス森本氏)、個人的には濃い2時間でしたな。

 一方、製品の魅力の「伝え方」については未だにTrial&Errorというか手探りというか、要するに「こなれてない」感が強い。
 AMD製品の持っているウリは「ピンポイントで刺さる」ものが多い(個人的偏見)ので、マス(大衆)に宣伝するのは難しいのかも知れないが、にしてもAMDブランドにとってはコレが目下最大の問題なのではないかね。

 #自分なんかにはこういうイベントは結構刺さるんだけど、んじゃこれと同じことアキバでやったところで会場ガラガラになる気しかしないし。

 まぁ最近のAMDは一般向けイベントも頑張って色々やっているし、一時期明らかに絞っていた頃に比べるとアピールする機会を積極的に増やしているので、後はへこたれずに頑張ってもらうしか。

 ◇

 さて、そして今回の豪華のお土産は。

 APU:A10-7800(Kaveri)
 マザー:A68HM-P33(MSI)
 ソフトウェア:Cyberlink PowerDVD14 Ultra
 ダウンロードクーポン:CIVILIZATION BEYOND EARTH(2015年2月末まで有効)

 以上を、AMD(ATi)のGPU30周年記念ロゴ入りエコバッグに入れて、ということで。
 実は他にも条件付きで「選べるおみやげ」もあったのだが、今回はそちらは見送り。まぁ他の人がレビュー書いてくれる筈なので、そちらを見て下さいなということで。
 あと、MSIマザーも自分的には何気に初、の筈。

 #取り敢えず覚えているのは>AOpen(7-MVP4・370-PLE133・370-CLE266)・ASUS(7-430TX・AM2+-780G-785G-790FX・1366-X58・AM3-880G-890GX-890FX・AM3+-990FX)・ABIT(Slot1-440BX・370-440BX・939-AMD760)・BIOSTAR(A/462-nForce2)・ECS(A/462-KT133A)・GIGABYTE(A/462-AMD750・939-AMD760・AM2-nForce550・FM2-A85X)・SOYO(7-MVP3・Slot1-440FX・370-i810)・Supermicro(1155/H2-C204)。多分結構抜けてる・・・忘れてたらゴメンナサイ。

 ちなみにこの中で悩ましいのがソフトウェアクーポン、例のAMD GAMING EVOLVEDロゴの入った厚紙の「Radeon買うとゲームクーポンが付いてくる」アレ(290買うと貰えるのと恐らく同じモノ)。何しろ自分、普段はスマホやWebモノも含めてゲームを全くやらないんですな。
 とはいえ世界的に評判の悪くないタイトルだし、折角貰ってしまったので期限が切れる前に少し起動してみましょうかね。まぁMANTLEがあったところでAPUだけで起動するというのは厳しい(重い)タイトルだと思うのだが、このゲームはベンチモードがあって既にいろんな環境の数字が出ているというのもあるし、もし続けたいと思うぐらいゲーム自体が面白ければその時はその時、メインPCのHD6450どうにかすることでも考えましょか。

 #といってもファンレスだとR7-250が限界なんだよなぁ。しかもそのSapphireのUltimateはOland(=無印250=8570)じゃなくてCape Verde Pro(=7750)だし。
 誰か260でファンレスか、285辺りで全力駆動時でも25db以下ぐらいの静かなVGA作ってくれませんかね(無茶。

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クラウドストレージを安心して使う為のローカル暗号化、という選択。

 オンラインストレージネタが最近多いが、今回もそのネタで。

 さて、当方の個人的な発想として、信用に足るクラウドストレージなんて代物は存在しない。
 いくら法律があろうが契約で縛ろうが、物理的にデータがそこに保存されている限り必ず自分以外の誰かにもアクセスが出来るし、そのことに自分が気づく手段は無い。

 ということで、当方はクラウドストレージには他人に覗かれてもあんまり困らないファイル以外、原則置いていない。

 ♯スマホの写真には時々個人情報が入っちゃっているのが何だかなぁだが、なるべく早く削除してます、はい。

 とはいえ、自動で複数端末で同期するという便利さは捨ておくには勿体ない。
 ということで、当方はCloudFoggerというソフトウェアを使っております。簡単に言うと、ローカルで暗号化してしまうことでクラウドストレージ上でのセキュリティを確保するという代物。
 登場当時は結構あちこちで取り上げられていたので、セキュリティとか気にする人種の間ではそこまでマイナーでは無いとは思うのだけど。

 ところがこのソフト、ベンチャーの製品ということもあるが、公式サイトのblogが2012年で更新が止まっていたり、そもそもベンチャーでは大事なマネタイズの手段が見えない等、継続使用にはかな~り不安感があるのも事実。

 とはいっても、正直このコンセプトは捨て難い。ということで、Alternativeは・・・というと、PKZIPのPKWareが出しているViivoというソフトがあるんですな。
 正直言って着想はCloudFoggerとそっくり、というかほぼパクリ(にしか思えない、こちらの方がだいぶ新しいし)。但しこちらはPKWareという現在進行形で商売しているソフトウェアベンダの製品だし、更にビジネス用途を最初から想定して有料版やFIPS準拠等のオプションがある辺り、CloudFoggerより長持ちしそうに見える。

 ということで、実際に試してみたが・・・結論は。

 「世間的にはOK、でも自分的にはビミョー」

 ・・・ということで、もっと具体的な不便や不具合が出る迄はCloudFoggerの使用継続ということで。
 以下、つらつらとどの辺りが「自分的にはビミョー」なのか書いていこうかと。

 ◇

 まず、当方はこのテの話をする時は「ゼロナレッジセキュリティ」という考え方をしている。

 SpiderOakやMozy(の高セキュリティオプション)等ではこれがベースになっている、というと偉そうだが、実際には別に難しいことは何もない、当たり前のことをカッコつけて言ってみただけ。

 1. データは脆弱性の無い手法によって暗号化されている
 2. 復号化鍵は手元以外には存在しない(=他人が知りようがない)
 3. よってデータは安全(=自分以外には復号不能)である

 たったこれだけ。ある意味暗号化の本質とも言う。

 これをWindows上で簡単に実現するのがCloudFoggerで、選択制でローカルアカウントを作成した時に暗号化鍵は手元にしか無く、正にこの状態になる。ローカルアカウント作成時は必要なのはパスワードのみ。

 さてそうなると次はこのCloudFoggerというソフト自体がどこまで信用出来るかという話になるが、以下が当方の解釈。やや面倒なので読み飛ばし可。

 1. 起動していると1時間に1回程度KeyServerに接続している。従ってKeyServerにローカルアカウントの情報をアップロードすることはいつでも可能。
 2. KeyServerでユーザ特定に使えるのはメアドのみ。他の情報はアカウント作成時に入力してないため。
 3. メアド情報が入っていない鍵情報が仮にアップロードされても、ユーザの特定は出来ない。
 4. 仮に鍵が流出し悪意ある第三者に渡ったところで、この鍵で復号出来る暗号化ファイルを特定不能(或いは特定の暗号化ファイルを復号出来る鍵が判別不能)の為役に立たない。
 5. 以上より、CloudFoggerというソフト自体がSpywareであるというオチでもない限り、セキュリティモデルは崩壊しない。

 まぁ要するに、自分的にはOKということで、当方はCloudFoggerを使い続けていたワケですわ。

 ◇

 さてここに来てViivoをビミョーと思った理由。結論から言うと、

 暗号化鍵・復号化鍵・ファイル履歴がしっかりとPKWARE社のサーバに保存されている

 ので。
 対するCloudFoggerは、鍵も情報も一切外に出さない(ことになっている)ので、どちらが安全かと言われると圧倒的後者。

 #というか、セキュリティ的な発想で言うと一切サーバに接続しない使い方「も」サポートするのが当然だと思うのだが、何故にそうなってないのさコレは。

 復号化キーは別名「秘密鍵」なので、コレがサーバ上にアップロードされてるってのはさすがにどうかと。
 勿論何らかの方法で、というか恐らくメアドとパスワードをキーにして暗号化されているのだろうが、それでもアップロードされていること自体どうなのさ、と。

 勿論、この方法にもメリットはある。
 複数のクライアント間で同一アカウントを使う場合(モバイルとデスクトップ等)、CloudFoggerではローカルの復号化鍵を何らかの手段でコピーする必要があるが、Viivoではアカウントさえ間違えなければシームレスに運用は可能。
 恐らく昨今ではセキュリティ的な完璧を求めた故の不便さより、ある程度脆弱になるのを覚悟してでも利便性を取った方がウケるだろうから、こういう仕様にしたのでしょうな、というのが当方の解釈。

 まぁ、登録するメアド・パスワード・ユーザIDは他では一切使用していない、連想も出来ないものにしておけば、仮にPKWARE社のサーバからアカウントや鍵情報が流出してもその鍵で復号化する暗号化ファイルを特定出来ない(逆方向も可)ので事実上役に立たず、セキュリティは保てる。

 そういう意味で、ユーザが正しく使えばViivoもかなり強い防壁となり得るのだが、それでも「ゼロナレッジセキュリティ」信奉者としては「何だかなぁ」という感覚が捨てきれない。

 ちなみに上記の鍵情報がアップロードされていることは、以下の作業で確認済。

 1. 検証用仮想マシンAの上でインストール、アカウント作成、暗号化ファイルα作成。
 2. 検証用仮想マシンBの上でインストール、アカウントログイン。
 3. この時点でBのViivoマネージャ画面には(Aで作業した)暗号化ファイルα作成履歴が表示される。
 3. AからBへ暗号化済ファイルαをコピー。
 4. Bマシン上で暗号化済ファイルαを復号、正常完了。
 5. Bマシン上で別のファイルβを暗号化。
 6. BからAへ暗号化済ファイルβをコピー。
 7. Aマシン上で暗号化済ファイルβを復号、正常完了。

 Step3で履歴情報がアップロードされていること、Step4で秘密鍵である筈の復号化鍵がアップロードされていることが確認出来る。

 ◇

 まぁここまでつらつら書いてきておいて、カッコ悪いオチを一つ。

 当方、個人メールはApps for Domains(旧称)に集約しているし、Google Calenderはフル活用しているし、ということで、今更ファイルだけ暗号化したところで既に個人情報ダダ漏れ状態ではあるんですよ、実はね。

 とはいえ、過去にはデータ流出に近いポカを実際やらかしたクラウドストレージも存在するし、個人情報というのは密度が大事なので、その密度を増強する強力な要素たり得るファイルを暗号化をしない理由にならない、というのが当方の考え方。

 何より、初期セットアップさえ済んでしまえばその後はそんなに面倒なモノでもないし。
 そりゃまぁこれが毎日イライラする程不便だったら、また別の結論になったかも知れないけど。

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