MD03ACA300買ってみた。

 ・・・やっぱコレMG03ACAの選別落ちかラベル貼替品だろ。

 ということで、何故かBUY MORE 秋葉原の店頭以外では見たことがない(UNITCOM系でも通販に出してないし)東芝印の謎HDD、MD03ACAシリーズの3TB品が先日特価品になっていので、ついうっかり買ってみた。
 ちょっと触ってみたところで、感想を数行でまとめてみる。

 ・恐らく800GBプラッタ5枚の構成の4TBモデルと同一メカ。つまり実質的には600GBプラッタ程度。
 ・最外周で160MB/S程度。7200rpmということで、ちょっと回した感じだと旧日立の7K3000(600GBプラッタ5枚)と性能面であまり違いは無さそう。
 ・発熱多め、騒音大きめ。この辺りはニアライン系の構成そのままっぽい。
 ・512bytes Native。大容量デスクトップ製品では既にレアかと。
 ・2013年12月製。デッドストックという訳では無いですな。

 まぁ要するに、「普通には」敢えて買う必要ないんでない?というところ。
 言ってしまえば1世代前のHDDなワケで、現行世代で安定&高速=鉄板な「東芝」DT01ACA300と比べると「遅い」「うるさい」「熱い」の3拍子が揃ってまっせ。

 ♯DT01ACA300=7K3000.Bだし。そしてコレは前世代の7K3000とタメ性能。

 まぁそれは兎も角、取り敢えず24H回しっぱなしのサーバで物置にでもしてみますか。
 現物置の5K3000に特に不満は無いのだけど、ホントに安定し過ぎていて全く面白くないので。

 #あそういえば、6Gbpsで使うとIFがノイズに弱いってのはあったね>5K3000。

 P.S.
 全然関係無いが、Supermicroが日本事務所を開設するとのこと。
 納品リードタイム短縮と国内取扱品数増加、してくれるかな・・・。

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たかがファン、されどファン。

 最近立て続けにアレな状況に遭ったので、こんなこともあるんだよ的雑談投下。
 一言でまとめると

 「安物ファンと故障ファンは即交換で」

 ・・・いやぁホントに。

 ◇

 事例1:故障ファン、HDDを死の一歩手前まで追い込む。

 犯人 :故障したHDD冷却ファン(40mm)、リムーバブルケージ付属
 被害者:HDD
 被害 :I/O停止、HDD内容不整合に伴うデータ損失

 リムーバブルHDDケージに付いている冷却ファンが逝ってノイズ源と化し、電源ラインを辿って悪さをした例。
 HDDはI/Oがハングした上、大人しく停止しているかと思いきや何故か一定間隔でシーク音がするという謎挙動に陥り、電源OFFまでずっとそれが続くハメに。
 そして問題のファンを取り外し、再度電源投入してみたところ、HDDは復活したものの、SMART値がとんでもないことに。

 ◇

 事例2:経年劣化ファン、システムを落とす。

 犯人 :経年劣化したシステム冷却ファン(120mm)
 被害者:チップセット(Intel X3420)、HDD
 被害 :稼働中のフリーズ、BSOD、HDD内容不整合に伴うデータ損失

 マザー上のファン端子に接続されていたファンが逝ってノイズ源と化し、電源ラインを辿って悪さをした例。
 CPUはVRMの向こう側なのでまだマシなのだが、チップセットとHDDはモロに攻撃を喰らってしまった。
 Windowsサーバとはいえ最近は滅多に青画面なんて出ないからね・・・久々に見たよコレ。

 しかもHDD側のSATA IFがハング状態で、単なるRebootをしたところ肝心のデータ用HDDがBIOSからも見えないという非常に心臓に悪い事態に。
 幸い物理電源OFF→ONで復活というパターンだったが、これホントにビビりましたで。

 ちなみに取り外した劣化ファン、指で軽く弾く程度ではフィンが全く動かないというレベルまで悪化してましたとさ。
 それでも電源繋ぐと一応(規格より大幅に遅いが)回りはした(カクカクだけど)のだから・・・そらねぇ。

 ◇

 事例3:安物ファン、RAIDを瀬戸際に追い込む。

 犯人 :安物ファン(92mm)
 被害者:HDD、RAIDコントローラ
 被害 :精神的苦痛

 HDD冷却の為に「良かれと思って」追加されたファンが悪さした例。
 これも電源ノイズだが、特に劣化した訳ではないというのがタチが悪い。

 実際、アキバ等で普通に売られているファンの中にも、新品購入直後からかなりのノイズ源である商品が存在する。
 言ってしまえば「安物」なのだが、残念ながら普通に名が通っているブランドのあまり安くない製品でも酷いモノが存在するのは事実。
 そして、こういうファンがあまり電源ノイズに配慮されていなかったり、既に色々と厳しい状態にある環境に接続されたりしてしまうと、「一線を越える最後の一押し」になってしまうことがある。

 ちなみに今回は何が起こったかというと、

 1・RAIDで冗長性検査が走る
 2・不整合が発見されリビルド開始
 3・リビルドが妙に遅い、しかも時々止まっているように見える
 4・通常(過去実績)の3倍以上の時間がかかってリビルド完了

 ということで。
 念のためHDDのSMARTをチェックしたところCRC Errorの数字がトンでもないことになっていた上に、RAIDコントローラ側のログにもIO Timeoutが多数出ていたので、コントローラのIOリカバリが踏ん張ってくれなかったらアレイ崩壊もあり得たという状況。

 ◇

 以上3例、何れもたかが(高くとも)¥2,000程度のファンのせいで心臓に悪かったという実話。
 ブラシレスとはいえモータをナメるな、ということで。

 今回最後の「特に劣化していないファンでも障害の原因になる」というのはケースとしては結構レアな話ではあるが、ゼロではないのもまた事実。
 こういう場合、勿論最良なのはSANYO等の「ノイズにも配慮された一流メーカ品」ファンに交換することなのだが、応急処置としてはファン電源を取るコネクタを変えてみるというのも結構アリだったりする。同一電源ラインに接続されてる構成部品がたまたま「ノイズの影響を受け易い」ものだとアウトだが、他のコネクタだとギリギリセーフとか。

 とはいえまぁ新品状態で「結構酷い」ものも、大抵の環境ではあまり問題なく動いているというのが実際なので、神経質になり過ぎる必要も無いとは思いますよ。
 そりゃまぁ最初っからあちこちで問題起こすようだとさすがに商品として厳しいしね。

 ♯電源が弱ってたり激安品だったり、はたまたマザーが激安だったりするとリスクは上がるでしょうな。

 ◇

 一方、最初の例ではちっちゃなファンが強烈ノイズ源になってしまったという話。
 最近ではあまり見ないがチップセット冷却用ファンなんかも劣化すると相当なことになることが多い。

 そして、今回発生したリムーバブルなHDDケージのファンについては、少なくとも40mmについては当方が普段使っているRATOC製を含めてまともな品質のファンが付いている製品を見たことはない上に、HDDの直近に接続されていることもあり、非常に「危険」な部類。
 少しでも動作音が大きくなったり、何か妙な音がするようになったら速攻でメンテか交換が必要です、はい。

 ♯ブラシレスファンで異音の出始めぐらいだと単なる「油ぎれ」のことが多いので、オイルと注入テクを持っているなら注油だけで復活することが多い。

 ◇

 最後に、半田ごてを握れる人向けの話。
 ファンと並列に、出来ればファンの直近に0.1μ程度のセラコンと100~470μ程度の無極性電界コンを接続してやると電源ラインへのノイズ流出をかなり抑えることが出来る。
 当方は別にHTPC指向でもなんでもないが、誤動作する程のノイズを喰らってはたまらないので。

 ♯安物マザー&ヘタレ電源の場合、同じくノイズ絡みの話でUSB電源ラインに同様の小細工をするとUSB接続が安定するなんてことも。

 ちなみに、このテのノイズ対策として希に1000μF超の無極性電界コンを接続するなんて話を見かけるが、これにはちょっと注意が必要。
 大容量がノイズ抑制に効くこともある一方で、あまり大きいとスイッチング電源に対する容量性負荷がどうとかいう話も出てくるので。
 その辺りの話が分からない人は470μFぐらいに抑えておくのが平和ですよ。

 ♯ニチコンMUSE・ESで25V470μFだと単価¥70程度、お手頃価格でも効果はそれなりに期待出来ます。

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HP製サーバのサポートの、ちょっとした変化について。

 これ、ごく限られた人の間でしか話題になっていませんが、特に日本では殆ど誰も気にしていないようですが、個人的にはそれなりにインパクトある話だと思うのですよ。
 ということでちょっとメモ。

 事象:
 2月から、HPのサーバのFirmware(BIOS) Updateは保守契約が無いと入手出来なくなりました。

 影響:
 保守契約を結ぶ気がないならHPの箱は買っちゃダメです。

 ・・・HPは何を狙って引っ込めたんだろ。今までずっと公開してたのに。

 HPのサーバはよく投げ売りをやっているのと、筐体に関しては非常に設計が良い(Dellのように拡張しようすると専用のマウンタやブラケットの類を探す必要が無いとか)ので、小規模事業所でも導入しているトコ多いんですよね。

 ♯あと個人(ぇー)。

 一方でBIOSやハードウェア周りにはクセがあることが多く、伴い不具合もそれなりに起こっていて、初期BIOSでは使い物にならないって箱も結構量産しています、あの会社。

 ♯酷い時にはOSのインストールすら出来ないってレベルの不具合抱えてたりするし。
  しかも出荷時のBIOSは結構古いことが多い。

 で、そんな箱にも関わらずBIOS Updateが事実上出来ないって話だと・・・おっかなくて買えませんがな。
 まぁ個人なんてのはどうでもいいんですが、小規模事業所には結構厳しくないですかコレ。

 あと、一番エラい迷惑なのは中古屋さんでしょう。中古筐体の取引価格は下げざるを得ないのでは。
 もしかしてコレ(中古流通に対する嫌がらせ)が狙いとか?

 ・・・まぁ最後のはネタというレベルの話だと思いますが。
 以上、こんなこともありました、というお話でした。
 個人的には特にどうってことはないのですけどね。

 ♯以前blogのネタにしたMicroServerは既に手放し済みだし、時折NTTXStoreで投げ売りされる低価格サーバにも手を出してないし。
  まぁこの状態では未来永劫個人でHPサーバを買うこともないだろうし、周りにもお薦めすることも無いでしょうな。

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Windows Server 2012「記憶域」のGUIが全く使い物にならない件について。

 さて、当方も最近関わることも多くなってきたWindows Server 2012。
 Windows Core(Kernelとその周辺)の出来は悪くない、Hyper-Vも使い物になるようになってきた、けどまぁ兎に角UIについてはいつまで経っても慣れない、ホント最低ですわ。

 そんなWindows 2012だが、目玉機能の一つとして「記憶域」というヤツがあったのを覚えている方はどれくらい居ますかね。
 正確にはWindows 8にもあります、機能制限されていますが。

 で、この「記憶域」、確かMicrosoftはそれなりに推していた記憶があるし、お題目だけ見ると結構魅力的なんで、ストレージ絡みの話が出てくると思い出したかのように、或いはホントにふと思い出して、「どうなの」的な話が出ることがあるのですが。

 「オモチャですが」

 現時点ではこれが答えです、本当に。
 アイデアは他のブロックストレージと同じなのに、何でここまで駄目な実装なんだろうかと。

 とはいえ、腐ってますが一応ブロックストレージな訳でして。
 コア部分の出来もイマイチながら、それに輪をかけて酷いのがGUI。
 おかげで、実際にディスクが故障した際にGUIからは修復もままらないという、トンでもない事態になっています。

 #前ネタでも書いたが、Windows8/Windows Server 2012シリーズの共通コンセプトは「クソGUI」だと本気で信じてます。

 とはいえ、実はPowerShellを使えば多少は何とかなることはあんまり知られていない模様。
 他にも、「故障したディスクを交換するには同一容量以上のディスクでなければならない」という言い方がよくされますが、これも正確な表現じゃないですよ。
 正確には

 「故障したディスクに格納されていた論理領域+α以上の容量が物理冗長性が損なわれない複数ディスクの合計であれば良い」

 ということです。

 ということで、以下に「運用上最低限必要なのに何故かPowerShellが必須な操作」について、少しメモっておきます。
 どうしても「記憶域」を使わないといけないという事態に陥った場合にでも参照して下さい。

 1◆論理ディスクの修復

 GUIからだと何故か全く動かずエラーが消えないことが往々にしてある。あと、自動修復が発動しないことも。
 そういう時は、PowerShellから

 Repair-VirtualDisk -FriendlyName “論理ディスク名”

 で既存の論理ディスクを直ちに修復開始します。
 ちなみに、これでも駄目な時は基本的にその論理ディスクは壊れてます。

 2◆故障ディスクの削除

 何とびっくり、故障したディスクの取り外しすらGUIからだとまともに出来ないのがMicrosoft Quality。
 延々とエラー表示が残ってしまい、GUIからは復旧出来なくなることも。

 以下、その時の対処法。

 a) 既に見えなくなっている幻のディスクに対して、Set-PhysicalDiskで取外フラグを立てる。

 Set-Physicaldisk -FriendlyName “物理ディスク名” -Usage Retired

 b) Repair-VirtualDisk で既存の論理ディスクを修復する。(1と一緒)
 c) 幻のディスクを記憶域から削除する。

 もっと詳細に手順を見たい方は「もっと読む」以下に画像付で貼っておきます。
 あと、c)は基本的にGUIで出来ます。駄目な時はPowerShellのRemove-Physicaldiskで。

 3◆縮小再構成

 論理ディスク容量が当初予定より小さくなってしまった等で、物理ディスクを減らしたい時に。
 世間ではこれが出来ないと思われているフシがあるが、GUIからは出来ないだけでPowerShell使えば出来まっせ。

 a) 取り外したいディスクに対して、Set-PhysicalDiskで取外フラグを立てる。
 b) Repair-VirtualDisk で既存の論理ディスクを修復する。
 c) GUIを使用し、物理ディスクを記憶域から削除する。

 手順は故障時と同一で、違いは実在するディスク相手に操作することだけです。

 ちなみに物理ディスク容量が不足しているとa)かb)で失敗するので諦めて増やしましょう。
 記憶域の容量の割り当て方には意外と無駄が多いようで、そんなにガリガリには削れないです。

 ◇

 とまぁ、今回はこんな感じで。

Continue reading “Windows Server 2012「記憶域」のGUIが全く使い物にならない件について。”

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Windows 8.1でのネットワークの場所(「プライベートネットワーク」等)の切替方

 さてさて。
 Windows 8/2012シリーズのコンセプトテーマは「クソGUI」だと信じて疑わない今日この頃ですが、今回はこのblogで極希に出てくる、訊かれたので答えるネタ。

 Q:Windows 8.1だと「プライベート ネットワーク」「パブリック ネットワーク」の切り替えはどうやるの?
 A:PowerShellで、但し要管理者権限。若しくはレジストリ書き換え。

 GUIにはそもそもこれをサクっと切り替えられる場所が無い気がする。これ酷くね?
 まぁ合わせ技というかあちこち設定を変えると連動して切り替わるようだが、この項目だけ設定変更したい場合には手が無いってことだよねコレ。

 ということで、管理者権限のPowerShellで切り替えるコマンドは以下の通り。

 Set-NetConnectionProfile -InterfaceAlias “名前” -NetworkCategory Private
 Set-NetConnectionProfile -InterfaceAlias “名前” -NetworkCategory Public

 名前ってのはコレね。面倒なので画面ショットで。
 Windows8.1 Control Panel Network Property

 なのでこの環境で「プライベート ネットワーク」に切り替える場合はこうする。

 Set-NetConnectionProfile -InterfaceAlias “vEthernet (Realtek VNIC)” -NetworkCategory Private

 そして現在の設定を確認するにはこんなコマンドもありますよ。

 Get-NetConnectionProfile

 実際に打つとこんな風に出てきます。「NetworkCategory」項目に注目。
 ———————-

 Name : ネットワーク 2
 InterfaceAlias : vEthernet (Realtek VNIC)
 InterfaceIndex : 14
 NetworkCategory : Private
 IPv4Connectivity : Internet
 IPv6Connectivity : LocalNetwork

 ———————-
 コレは「プライベート ネットワーク」ですな。

 ちなみに、もし管理者権限のPowerShellの起動方法が分からない場合は、画面左下のスタートボタンを右クリック→「コマンドプロンプト(管理者)」を起動し、プロンプトで「Powershell」と打ち込むと起動出来ます、はい。

 #タイトルバーに「管理者:PowerShell」と表示されれば起動しています。

 以上、今回はこんな感じで。

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