今回はかなりどうでもいい話。
何か最近、デスクトップ用の爆安HDDをRAIDで数並べて結果的に撃沈、なんて話をよく聞く気がする。
HDDメーカが「ニアライン」「エンタープライズ」なんて肩書きを付けた$の高い製品をわざわざラインナップしている理由を考えれば、自ずと答えは出るだろうに・・・。
いやね、世間一般では「エンタープライズ」「ニアライン」用のSATA HDDなんて「高いだけ」って思われている節があるけど。
ある程度の数のHDDをブン回してみれば、目に見えて分かりまっせ、肩書きの意味が。故障率がホントに違うから。
但しまぁ、この故障率の差が値段差に見合うか、という点については個々人毎の判断でしょうな。
少なくとも当方は「業務で使うならアリ」「個人使用ではちょいキビシイ」と思ってる。
#個人使用だとRAID-1を自前で組んだ方が安いことも多いし。
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ちなみにどうしてもデスクトップ用HDDを使ってOS以下のレイヤでRAID-1以上を組まざるを得ない場合、具体的にはRAIDカードを使ったり、チップセットのRAID BIOSを使うような場合、何とかなる可能性が一番高いのはHGST。
それでもエンタープライズHDDを並べるのと比べて故障多発を覚悟する必要はあるが、取り敢えずアレイを作る程度なら何とかなる。
逆に絶対やってはいけないのはWD。特にWD Greenはヤバい。
というのは、WDのデスクトップ用HDDは部品の耐久性という以前にファームが非RAIDを前提に構成されているので、これが原因で(物理的にプラッタが逝ってなくとも)トラブルになるコトが結構多い。
一方、OSのIO Kernelより上のレイヤで動作するSoftware RAIDでなら、IO Kernelがこの辺りを吸収してくれるのが普通なので、部品としての耐久性を別とすればWD Greenでも普通にRAIDは組める。
具体的にはLinuxのSoftware RAIDとか、Windowsなら「ディスクの管理」で作るSoftware RAID ボリュームとか。
そしてこの辺りになってくると、パフォーマンスさえ問題にしなければ全く違うメーカや型番のHDDを組み合わせてRAIDを組むということも出来るし、殆どの場合でOSさえ一緒ならハードウェアを変更してもアレイを使い続けることが出来る。
なのでこれ、「特定のハードウェア」「特定の型番のHDD」に縛られる高価なHardware RAIDよりも可用性に優れている、という言い方も出来るワケで。
♯確かLinuxがSoftware RAIDを推奨している理由にも挙げられてた気がする、この辺りの話。