OneDrive無制限大解放で、どうする他のクラウドストレージ屋。

 いや、ほぼタイトルが全て。

 Microsoftが何トチ狂ったのか月¥1,300弱でコンシューマ向けにOneDriveを無制限大解放するとか言い出しましたよ。え、Office?OneDriveのオマケでしょこれ。

 ・・・なんてこと言うとさすがにアレだが、実際問題使い方次第では爆安プライス。
 動画をやっているような人なら、バックアップ先として最適だと思われ。

 #最近じゃスマホの動画撮りでも高画質狙うとあっという間にGB乗るし、最近のコンシューマ向け大容量HDDには信頼性なんて言葉は無いし。

 まぁ、2次元エロ絵のアップロードでアカウントを吹き飛ばされる他、検閲という意味ではかなりガチガチ(そして疑わしきは即アウト)なのがOneDriveの特色でもあるので、その辺りの考慮は・・・一部の人達には必要なのかも。

 #ガチガチに暗号化して、絶対に中身がバレないようにしてアップロードする手も無くはないか。とはいえそこまでやるなら、もう1台HDD買ってきてまるっとバックアップした方がラクなような。

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 さて、それではもう少し真面目に、この大解放の影響を考えてみましょうか。
 まずはビジネス向けから。

 幸い?現状ではOneDrive for Businessも含めてエンタープライズで本気で使うには余りにも色々足りないので、その辺りに特色を持つエンタープライズ向けサービス、例えばBOX辺りはもう暫くは心配無いだろうし、既にインフラの立ち位置を確保しているGoogleも当分は問題無さそう。
 しかも、Boxは数年前から3人以上のビジネス向け契約(月¥1,800@人)では容量無制限になっているし、Googleも6月から始めたDrive for Workで5人以上の契約(月¥1,200@人)で容量無制限。

 そういう意味では、ビジネス向けでは漸くMicrosoftがスタートラインに立っただけ、とも言える。
 とはいえMicrosoftは最近IBMと協業したりしてこの辺りを攻める気満々なので、長期的にはガチ勝負になるようにしか思えないが。

 #個人的には、Apps使うなら月¥500@人の30GBストレージプランよりも月¥1,200@人の容量無制限プランの方がだんぜんお買い得だとは思う。

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 一方で、コンシューマ向けにはこれ、ものすごくインパクト大ではないかと。
 冗談抜きにDropBoxとかSugarSync辺りもヤバいと思いまっせ。

 #DropBoxは最近になってビジネス指向を出し始めたが、完全に出遅れ手遅れですわな。何より値段で勝ち目がない。

 まぁOneDriveの知名度は兎も角、Microsoftの知名度は低くないし、何しろ値段が圧倒的に安い。

 例えば、少し前まではプライスリーダーの立ち位置だったDropBoxだと¥1,200/月で1TB(ストレージだけ)なのが、OneDriveだと¥1,300/月で無制限容量でOfficeも付いてくる。普通に考えたら取るのは後者でしょ。

 更に、SugarSyncに至っては¥2,500/月も払って250GBのストレージだけ。最大ユーザー数のUSでは無料プランを終了させたりして財務体質の改善に努めてきていたようだが、このところのストレージ値崩れには完全に置いてけぼり状態。個人的には冗談抜きにいつ倒れてもおかしくないと思っている。

 この他にも、後発だが無料容量の大きさでアカウント数を急激に伸ばしたCopyも、有料プランとなると¥1,000/月で250GBと正直冴えないし、国内外の有象無象なんて正直箸にもかからん。

 同時に、直接個人向けではないとはいえ、BitCasaも少なくない影響を受けるのでは。CloudFSとかAPIとかいっても、結局個人向け(と超絶ニッチなフルスクラッチ企業開発向け)クラウドサービスを開発する土台でしかないので、いくらCloudFS APIを組み込んだアプリがクラウド関連で付加価値を付けられるといったところで「それOneDrive APIを組み込むのはダメなの?あっちはタダだし」という素朴な疑問に答えようが無いと思うのだが。

 そんな中で、個人向けで生き残る条件となると、ニッチ市場を狙うか、用途と機能を絞って低価格を打ち出すか、の2通りしか思いつかず。

 まず前者では、利便性よりプライバシー&セキュリティ重視のサービスの老舗「SpiderOak」、そのパクりだがSeagateがバックに付いている「Wuala」辺りかね。国内だと妙に強いYahooブランドの「Yahooボックス」(Pogoplug CloudのOEM)もこの類か。
 
 後者は・・・$50/年で容量無制限の「Pogoplug Cloud」とか、HDD吹っ飛びレポートが有名な$5/月で容量無制限の「Back Blaze」辺りかね。まぁどちらもバックアップ専用だし速度はイマイチ(特に前者は)だが、あまり文句を言われていないのは結局価格見合いの模様。他には・・・ん~有名どころではこれぐらいか?

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 まぁこんな感じで、これからクラウドストレージ業界に大変動が起こるようにしか思えないS.Kazでした、とさ。

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カタログスペックは時に結構事実だったりする。

 訊かれたので答えるネタ。
 9月末にBackBlazeが恒例のHDDぶっ壊れ数レポートを出していたのだが、どうよという話。

 まぁいろんな人がいろんなコトを言っているので、総論的なことは置いといて。以下、個人的感想だけ。

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 ・HGSTは相変わらずの鉄板ぶり。電源にさえ気をつければ長持ちするのは間違いない。
  HGSTといえば東芝印DT01ACA300=Deskstar 7K3000.Bもかなりいい感じ。

 ・ST3000DM001、SAMSUNG血統品は壊れ過ぎ。当方の印象ではデスクトップ用途ではここまで壊れてない。
  とはいえこのドライブについては「メカがヤワ」「設計寿命4800時間は伊達じゃない」と感じることが最近ぽつぽつあるので、単純に(設計寿命に対する)長時間駆動と振動でメカがヘタって壊れているのではと推測。プラッタの方に問題があるとは思えない。

 ・ST33000651AS、製品の位置づけ的にはもう少し踏ん張って欲しかったが、こんなものか。

 ・駄目な方で伝説のST31500341AS、伝説持ちの割には意外と踏ん張ってる。

 ・WD RED 3TB壊れ過ぎ。つか所詮はGreenの選別品、やっぱりその程度だったということかね。

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 ま、ざっくりこんな感じですかね。
 ネタ的に古いし出涸らしだし、なのであっさり風味で。

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