コスパ追求な大きめケース、Scythe SS-EXTREME ファースト・インプレッション。

 さて、今回はまたしても最近買ったPCケースの話題でも。

 #当方、PC自作派の中でも比較的少数派と言われる「ケースを結構簡単に買い替える」人種です。

 世間ではデカいケースは大抵高いです。
 というか正確には、デカいケースには安いものが無いのです。ATXなんかによくある「取り敢えずケース」的なものが殆ど無い。
 そんな中、Scytheが何故かSofmap限定でE-ATXが入るケースを(このテのケースとしては)お安めの値段で売っているのであり。しかもこれ、前面は5インチベイ7段構成という。

 ということで、取り敢えず買ってみました、はい。

 ◆総合評価

 デカくて安くて通気が良いor5インチベイいっぱいなケースが欲しい人には候補になるかも。
 但し値段なりの内容の部分も多いので、飛びつく前に冷静に検討はした方がいい。

 ◆構造について

 電源部とマザー部の2チェンバー構造。板はペラいが折り曲げ多用で強度を保っている模様。
 E-ATXががっつり収まるサイズなので、通常のATXマザー用ケースより奥行きは1まわり以上デカい。

 工作精度は正直イマイチ。後述するベイ固定レールが妙に緩かったり難かったりとか。
 サイドパネルがなんかイマイチぴったりとハマった感覚が無いのも、恐らくこの工作精度のせい。
 とはいえネジさえしめてしまえば取り敢えず外観からは気づかないレベルなので、レールの件以外では不便はない。

 フロントは7段のメッシュ全段5インチベイなので、標準で14cmの吸気ファンが付いているが
 これがイマイチ中途半端な場所に付いている上に移動も出来ないという。
 ケース構造的に排気は12cmファン1つでしか頑張れないので、爆熱なCPUやGPUを積み込む場合は12cmファンをドライブベイに固定して吸気を頑張るか、サイドパネルの通気口に吸気ファンを付けるか、なんて工夫が必要になるかも。

 ♯ちなみにドライブベイは7段あるので12cmファンをタテに2台並べてもあと1ベイ、パネルか光学ドライブ用の空間は残りまっせ。

 後、結構謎なのがこのケースの大きさに対して3.5インチベイがたった4つしか無いということ。
 空間的にはあと2台分ぐらい付けても余裕なのだが、どうして付けなかったんだろ。合計6ベイぐらいはあって欲しいと思うのだが。

 ◆パーツ構造について

 フロントパネルは蝶番方式でパカッっと開けることが出来る。これは気が利いてるね。
 標準で付いてるベゼルがエアフィルタも兼ねているのは値段なりの構造。例によって割とあっさりホコリで詰まります。

 5インチペイはレール式だが固定ネジも付属。これも気が利いているし、精度のイマイチさもネジ固定でカバー出来る・・・のだが、問題は3.5インチベイ。
 レール式の精度がイマイチなのでどうにもぴったりハマらないという。こっちはネジも無いので結構切実な問題かも。

 あ、最後に。標準で付いてくる14cmファンは風量はあるが騒音も相応、という感じ。
 フロントとリアのファンはまぁこんなモンかというレベル、極端な静音志向でもない限りこのままで問題無さそう。
 
 ◆おまけ

 このケース、有名な話ですが電源ランプもHDDアクセスランプも無い。これホント何でだろう。
 ついでにUSB3.0も無い・・・ということで。
 これは「適当にドライブベイ用のパネルを買ってきてUSB3.0とランプを増設せよ」って意味ですかね。

 ◆

 以上、こんな感じで。
 気が利いているトコと全然駄目なところとが混在する、何というか「デコボコ」な印象でしたとさ。

 取り敢えず当方は今までいろんなケースで設置に苦労していたRATOCのリムーバブルベイがさくっと収まったし、そこそこ安く買えたので文句は無いが、こういうのはまぁ特殊な例だろうね、きっと。
 なんだかんだ言って結構ターゲット層は薄そうな気がします、はい。

Share

HDDの二極分化は進む。

 個人的には「そうきたか」という展開。
 WD Greenの選別品=WD REDに続いて、Barracudaの選別品がConstellation CSとして登場、アキバにもお目見えしたとのこと。
 まぁ元々Barracuda 7200の選別品をBarracuda ESとして売っていたので、原点はこちらというのが正しいのかな。

 にしても、今時の仮にも「エンタープライズ」品でAFRが1%超ってのは正直どうかと思うが、まあ「使い捨てディスク」ってことなのでしょう。
 仕様的にもターゲット的にもそんな感じだし、保証も3年しか無いし。
 Samsungの血統がいよいよ「エンタープライズ」を名乗ってしまいますよ、と。

 ちなみに、同時発表されたConstellation ES.3は写真見るまでもなくスペック的に「Seagateの血統」。
 ということで、これで判明したのは、SeagateもWDもこれからは同一の「2血統戦略」とも言える戦略をとるということ。

 ・WD → 廉価品=従来WD、高価格帯=従来HGST
 ・Seagate → 廉価品=従来Samsung、高価格帯=従来Seagate

 こう並べてみると、割と理に叶っているというか。

 #つか東芝どうするんだ。こうなると価格で対抗しようがないんでないのコレ。

 しかしまぁ・・・このSSD全盛期、IO絶対性能では勝ちようがないHDDには「信頼性」しかウリが作れないと思うのだが(磁気記録の歴史と実績ナメるな)、現在の販売価格ではその「信頼性」も作れない、というのが正直なトコなんだろうな、と。
 「アキバで一番売れている」HDDと高価格なエンタープライズHDDとの、絶対的な信頼性と価格の差を見るというか実感するにつけて、何だかなぁと思ってしまう管理人でしたとさ。

 #なので管理人のPCはノート以外全てRAID-1。これでもエンタープライズHDDの1台よりは安いし。

Share