さて、以前から出る出ると言われていたPixel3がいよいよ発表になりまして。
自分の第一印象は、多分日本での大方の印象と一緒だと思うのですよ。
「モノはそう悪くなさそう、けど内容に対して値段が高過ぎる」
コレ。
これが例えばPixel3無印64GBモデルがナナヨンパ(=現在の値札の約2割引)ぐらいで出てきていれば「Googleの最先端サービスが楽しめる純正モデル」として多少の割高感があったとしても「だってGoogleの最新サービスが先行で使えるんだよ」という面で十分カバー出来ると思うが、ちょっとこの値段になってしまうと、ねぇ。
そして色んな媒体から出てくるレビュー記事を見てみても、この印象は変わらず。さすがにGoogle純正だけあってソフトウェアの出来は悪くないようだし、純正品ならではの「アップデート保証」も心強いし(つーかAndroidはアップデートが放置されてる端末多過ぎ)、ハードウェアの出来も手堅く、なるほど「値段以外は」悪くない出来の模様。さすが、きっちりしたものを作ってきた(でも華が無い&プロモが下手で商売的にはコケまくってきた)HTCの開発部隊買収しただけのことはある。
で、ここまでだったら「Googleが自社純正の『のれん代』を大変高く見積もった端末」ということにしかならない筈なのだが。個人的にはこの端末の扱いにどうにも引っかかるものがあるんですな。
それが%TITLE%なのですよ。
もっと具体的に言ってしまうと、Pixel3を見る限り「GoogleもPixel教を立ち上げたいのか」という印象をどうにも拭えないのです。
あ、当方は未だにAppleは宗教と発言して憚らない人種ですよ、念のため。元々の個人崇拝から教祖が死去して組織宗教にやや衣替えした(旧CEOが創始者で教祖ならば今のCEOは言うなれば事務局長)ものの、本質は変わっていない、という認識で。ついこの間立派な新宮殿も出来たことだし。
では、Pixelに何故宗教を感じたか。
勿論「高過ぎる端末=お布施」感もあるが、それに加えて妙にフワフワした中身のない、けどカネは取るマーケティング(宗教の「教義」なんて大体そんなもん)と、それを是とさせたい思惑(そりゃ「真理」にあっさり辿り着かれたらお布施が集まらないから)の組み合わせ、ということが大事。
まぁこれは宗教だけでなく詐欺でも活用されるメソッドだし、会社ではなく業界そのものがそういう世界でしかないハイファイオーディオなんて分野もあったりするのだけど。
ただ、Googleの場合上記に加え、単純にGoogle自体のブランドイメージが劣化してきたのでPixelという看板を宗教にしたのか、と個人的には感じてしまったのですよ。
何故って、Googleのブランドイメージといえば、昨今の中国内検索(=検閲容認)に関する一連の話題、Google+やめるんだってよに纏わる個人情報の漏えい等、ChromeのGoogleログイン必須化(これだれがどう考えたって一担当者の「やらかし」ではないわな)と、「Don’t Be Evil」を捨ててからは悪化する一方でしょうよ、というのが個人的な印象なので。
そんな昨今の状況を鑑みて「Google離れ」した方が心穏やかに居られるのかな・・・と思っていた矢先に出てきた端末がコレだったワケですよ。
というワケで、実はスマホ機種変の候補にPixel3を入れてきただけに、当方、たいへんモヤモヤしているのだが、取り敢えず今回はこんなところで。
P.S.
ところで、今までNexusからPixelに名前が変わっても実質的に引き継がれ来た「開発標準機」というポジションは、この機械だとどうなるんだろ。
Pixel3はどう見たってGoogle独自拡張が入り過ぎていて「開発標準機」としては使いづらいと思うんだが、この辺り開発コミュニティではどう見られているのかね?