というワケで続きネタになってしまった第三弾。
最終回は性能面について。
3◇性能が不確実&未知数。
端的に言ってしまうと、SSDの性能は誰にも分からない。
新品ですらそう。更に使い込まれると不確定要素は増すという。
この「性能が読めない」って話、エンタープライズの世界だと結構問題なんです。
投資対効果をシビアに見るのがエンタープライズの世界なので、「わーい速い速い」で済むコンシューマとは違うんですよ。
それではこれがHDDだとどうかと言われると、これがある程度は性能の見積もりが出来たりするんです。
物理的に動くメカがある以上どう頑張っても一定以上の性能にはならないし、逆にどういう使い方しても一定以下にもならないので、メーカや世代が違ってもカタログスペックから推測出来るんですよ。
つまり、HDDには性能見積もりに使えるだけの実績が既にあるが、SSDの実績はまだこれから作っていくというレベルなので。
ちなみに、なんでこんなことになるかというと。
SSDは同一コントローラを積んでる製品でもメーカが違うと性能傾向がバラバラだし、同一製品でもアクセスパターン次第でまた挙動が全然変わってしまうため、新品の状態ですら、実際に動かしてみないと「そのシステムでの」性能が未知数だったりするんですよ。
更に、稼働を開始しても突然性能が落ちたり、また突然回復したり。
一般論としてデータが埋まってくれば性能は落ちるのだが、そんな一般論で済む世界じゃないのですよ、エンタープライズは。
♯こういうことを言うと信用してくれない人も居るのだが、ファームが糞なSSDを使い込んでいくとHDD以下の性能になることすらあるんですよ、いやマジで。
とはいえ、絶対値は兎も角相対的には値段が下がってきたのと、各社が実績を積んできた(=失敗しまくった)ことで製品の完成度が上がってきたことで、採用事例は増えてきてはいるんですよ。
ブレイク目の前とは言い難いが、着実に勢力を伸ばしてはいる。
エンタープライズSSDの現在はそんな状況です、はい。
◇
エンタープライズといえば、FUSION-IOに代表されるエンタープライズPCI-Express SSDは相変わらず値段が高いですが。
エンタープライズ向けを名乗る以上、どれだけ負荷が高くとも一定性能を確保する必要があるワケで、この最低性能の確保ってのはピーク性能と違って誤魔化しが効かない以上、どうしてもコストをかけざるを得ないワケです。
コンシューマー向けでは殆どネタのような実装で見かけ上の性能を稼ぐのが流行ってますが、コレが出来ない世界なのですよ。
♯たまに本当にボッタクリな製品が出たりするが、そういうモノは割とあっさり消えまっせ。
◇
以上、気の向くままに3項目書いてみましたが。
取り敢えずコンシューマではどうでもいいかも知れないが、エンタープライズの世界ではこんなこともありますよ、という話でしたとさ。
HDDとSSDのお話参考になりました。
そして今度はNICについても気になってしまったので、
お時間がある時にNICについてもレクチャーして欲しいなどと思ったり。
やはりNICも安物はある程度負荷がかかると(転送量や使用時間?)と不安定になるんでしょうか?