というワケで、早速VirtualBox上に導入してみましたよ、Win8.1 Preview。
ソレジャナイスタートは兎も角、他はどうなんだ、と。
♯最初に何も考えずにやったら御約束のCMPXCHG16Bネタに引っかかりました、えぇ。
つかHyper-VでもVMWarePlayer4でもこれ標準で使えるのに、VirtualBoxは標準無効なのね。
ちなみにインターネットのに繋がらない状態でセットアップすればローカルアカウントでセットアップ出来ます。下逸アカウントと結びつけるのが面倒な人はLAN線引っこ抜いておきましょう。
#あ当然ですがこの場合SkyDrive統合も無効になりますよ。この機能Win8.1のウリの一つらしいけど。
ということで動かしてみた感じ。
・カーネル周りやコア辺りは大きな変化は無いように見える。
・デスクトップは・・・「ソレジャナイスタート」が追加されたぐらいで、他に大差は無いような。
・Modern UIは・・・(Win8で)普段デスクトップしか触らないユーザですら分かる程改善された(笑。
ということで、最後のポイントはタブレットユーザにはかなり大きいと思われる。
Modern UIをバリバリに使いこなしているユーザ(居るのか?)には結構効くんでないかなこれ。
但し、一つの例外を除いて。
「Modern UIにまで出張って来るんじゃねーよ>ソレジャナイスタート」
#「コレジャナイスタート」でも可。
とまぁそういうワケで、ざっと触ってみたのだが。分かったことは唯一。
「なんでWindows 8がウケなかったか、Microsoftは理解していない」
ということでしたとさ、はい。
現在Windows 8を使ってしまっている人は8.1正式版が出たらUpdateした方が良いと思われる。
所詮は8 SP1なので、見えないトコで色々と不具合をこっそり直している筈。
が、Windows 7で頑張っている人が積極的に乗り換える理由は特にないかな、と。
Win7 x64があれば当分頑張れる筈だし。
◇
ちなみに当方が考える「Windows 8がウケなかった」理由は、以下の通り。
「デスクトップの生産性を下げたから」
本当にただこの一点だと思う。
カーネルの出来は悪くない、Windows 1.0なUIもユーティリティ類で補えば最低限使える程度にはなる。
Modern UIについては評価されるされない以前の問題で、プラスにもマイナスにもなってない。
が、スタートメニュー廃止なんてデスクトップに余計なことをしたばっかりに、皆にそっぽを向かれた。
これが全て。
提灯持ち系の記事なんかだと「タッチ最適化UIを持つWindowsにする必要があった」なんて書いてあったりするが、そんなことはMicrosoftの都合であってユーザ側の要望ではない。
ユーザにとっては「そんなもの必要ない」のであって、それでもそれをウリにするなら「ユーザーが欲しくなる程凄いモノ」である必要がある。
が、出てきたのはそれはそれはショボい上に、デスクトップまでショボく退化していました、と。
逆にこれで売れたら凄いというか。
まあ、スタートメニューについて8で進化させる必要もなかったし、7のままでも誰も困らなかった筈。
極端に言ってしまえば、
「8以降はスタート画面を進化させていくんで、スタートメニューは古いままだけどデスクトップではそれで困らないでしょ。文句あるならスタート画面使ってね、ボタンのプロパティからスタート画面の呼出にも変更出来るからそれで宜しく」
っていうレガシー扱いでも多分誰も文句を言わなかった。
が、そういうことすらしない、出来ない。
それが今のMicrosoftの限界ということですな。
ちょっとこれまでの流れをまとめてみる。
・従来のWindowsユーザはデスクトップでの生産性向上を期待していた
・Modern UIなんてぶっちゃけどうでも良かった(未だ見ぬものだし)
↓
ばるまーはその「どうでもいい」Modern UIにご執心
↓
・スタートメニュー廃止で大多数のデスクトップユーザの生産性が著しく低下
・実際のところは兎も角として、そう見えてしまったのだから仕方ない
・非難囂々、売り上げもボロボロ
・そしてModern UIなんて大多数にはやっぱりどうでも良かった
↓
それでもまだ「どうでもいい」Modern UIにご執心
↓
・スタートボタンが戻ってもソレジャナイだった
・ソレジャナイ感が溢れて更に嫌われる可能性も否定できない
・Modern UIは8よりは良くなったが大多数にはやっぱりどうでも良かった
↑
今ここ
既に手遅れな気もするが、Microsoftは「Modern UIは大多数のデスクトップユーザにはどうでもいい」という現実をまず直視しないと。
そしてその「大多数」に「Windows 8.xに乗り換えるとこんなにデスクトップの生産性が上がります」ということを提示して、彼らの同意を集めないと。
Modern UIを進化させてタブレットPCを売りまくって・・・なんてお花畑な発想が通用しないことはもう既に証明されてしまったのだから。
Microsoftが武器にすべきは、未だ見ぬ理想のタブレットPCではなく、今大量に抱えているデスクトップユーザの数。彼らが「デスクトップが便利になるから」と新OSを導入した結果「ついでにModern UIも付いてきた」という結果が導き出せたなら、インストールベースで一気にModern UIの数を増やすことが出来る。
そしてインストールベースが増えればイヤでもユーザへの露出は増えるので、「デスクトップと同じものがそのまま使えるなら」という理由でiOSやAndroidでなくタブレットPCを選ぶようにユーザを誘導することも出来る。
#そういう意味では「XPサポート切れ」は絶好の商機だったのだが、現在の8.1ではとてもこのような商法は使えない。
◇
とはいえ、今のMicrosoftにはこういう発想は出来ないんだろうなぁ、と思う。
同じMicrosoftの次世代XBOXことバツイチ(XBOX ONE)の中古ソフト問題では、ライバルのSONYに「PS4で自分のソフトを貸す方法」なるおちょくり動画までyoutubeで公開された(しかもヒット)挙げ句、未だに「けどネットに接続しないと…」とか言い続けている状態。
SONYという分かり易すぎるコンペティターが居る部門ですらコレなんだから、AndroidやiOSという「明らかに敵だがイマイチもやっとした感じ」なモノを相手にしようと考えても、あくまで自分達の側の発想しか出てこないんでしょうな。
そういう意味では、AppleもGoogleも当分は安泰なんだろうな、とも思う。
正直今のAppleはJobsが居た頃よりだいぶ失速しているようにしか見えないのだが、ライバルが大迷走している以上、それでも当分は持ち堪えられるかと。
え、8.1の検索なんががBingと結びつきまくってるって?
本当にこれでダメージが来るようなら、Googleが対抗のストアアプリとが出してくるでしょ。或いは検索系を全て乗っ取るツールとか。
Googleは検索トラフィック取られて黙っている程大人しい会社じゃないって。