自作PC「だけ」且つハードウェア「だけ」の観点から2013年を予想してみる。

 新年一発目もまたしてもこんなエントリで。
 管理人の願望や偏見も混ざっているが、まぁ気にしないで。

 それでは始まり始まり。

 1◇自作PCというジャンルの地盤沈下は加速する。

 自作PCが安かったのは遥か昔。いわゆるメーカ品PCに存在しない尖ったPCが欲しくとも、ホワイトボックスなBTOを使えば99%は間に合う時代。
 そして残るのは本当に「自作が好き」なヲタクだけ。ウダウダと能書き垂れながら大して性能差もないパーツを持ち上げたり貶したり、メーカだのアーキテクチャだのに信者が付いたりアンチが付いたり、ある意味懐かしい「あの時代」の再来ではある。

 既に2010年には確たる方向性を持って動き出しているこのトレンドは、一昨年、去年と加速してアキバのパーツ店を次々と吹き飛ばしている。
 そして2013年も新年早々早速1店舗を吹き飛ばすことが昨年のうちに確定しているが、正直これだけで済むかどうか。

 2◇小型フォームファクタの躍進が止まらない。

 NUCはIntel独占なので大したことはないだろうが、Mini-ITXの躍進は続くでしょう。
 やっぱり選べるパーツが増えてきたということが大きい。

 例えばフルサイズではやたら¥の高いLian-LiのケースもMini-ITXサイズだとまぁ許容出来る価格。マザーも随分と種類が増えて選べるように。
 従来では結構難しかったCPUクーラ周りも、最近妙に充実してきて、よっぽど窮屈なケースにでも入れない限りは大型+静音+薄型でケースに収まるものがそこそこの価格で手に入る。
 ついでに、流れでACアダプタ駆動も増えてくるのでは。

 ちなみに、代わりにラインナップが削られるのはATXスタンダードサイズだと思われる。
 MicroATXは元々ボリュームが少ないしMini-ITX「よりは大きい」というポジションがあるので、恐らく削られない、というか削られるような中途半端なポジションのラインナップが存在しないのでは。

 3◇システムドライブはSSDが当たり前に。

 既になっているという気もするが。
 2013年はいよいよシステムドライブはSSDが「常識」に。

 極端な低価格品以外はSSD+HDD構成、ヘタしたらSSD Onlyが常識になるでしょう。
 同じカネかけてのメモリ増設やCPUランクアップより体感には効くしね。

 4◇ThunderboltはFirewireと同じ道を突き進む。

 「同じ道」は言い過ぎか。
 Firewireよりももっとマイナーのままかも。
 USB3.0が互換性というアキレス腱を抱えながらも怒涛の値崩れであっという間に普及したのは対照的な展開になると予想。

 現状では、バスとしての素性がどうのという以前にコスト高過ぎるのと、大多数が外部バスにそこまでの性能を求めていないところが実に何とも。
 勿論ゼロではないので一部ニッチ用途には重宝されるだろうが、それって現状のFirewire800なんかと立ち位置変わらないよね、と。
 あと、現在Thunderboltで出ている製品の数々。Firewire初期に何か見たことあるようなモノばっかりなのは気のせいですかね。

 5◇Full HD超のディスプレイとFull HD程度のタッチ対応ディスプレイが値崩れ開始、でも注目されるのは前者だけ。

 恐らく今年はFull HD超ディスプレイとタッチ対応ディスプレイの値崩れが始まると思われる。どちらもボリュームが出始めるということで、前者はパネルメーカの思惑、後者はWindows 8絡み。

 といってもWindows 8+タッチパネル環境が自作で大流行するという意味ではなく、All-In-One PCのディスプレイ用にタッチパネルが大量に生産され、それが流用される形で20~22インチ程度・1680×1050~Full HD程度のタッチ対応ディスプレイが従来と比べて低価格で出て来るのではないか、ということ。

 とはいえ現在の自作の潮流ではタッチ対応ディスプレイよりも高精細ディスプレイが注目されるでしょう。
 自作PC=据置デスクトップなので、価格性能比を考えるとタッチ対応なんて限りなく優先度が低いと思われるので。

 ちなみに、Full HDを超えるとHDMIが帯域限界に当たってしまうので、DisplayPortがジワジワとシェアを上げて来ることも予想される。
 まぁ勿論DualLink DVIでも良いのだが、最近ではなんだかんだでDisplayPortのケーブルも入手性が良くなっているので、高くて太くてゴワゴワなDualLink DVIケーブルより好まれるのではないかと。

 6◇LGA1150で今年もIntelはマザボ総入替。

 これは規定路線。
 個人的には当初予定より多少遅れてくると思っているが、遅くとも秋までにはマザーも石も揃うでしょう。
 まぁ今Intelが本気なのは対ARMだし、AMDがアレなのでx86で焦る理由も無いしね。

 7◇Richlandこと6000シリーズAPUの登場、一方Steamrollerはスリップで年越し。

 こちらも規定路線。
 6000シリーズAPUは現行のものから劇的な性能改善は無さそうなので、世代が変わっても現在の立ち位置は変わらないと思われる。市場シェアという意味でも現在とそう変わりそうにないですな。

 8◇Sea Island/Radeon8000 vs Kepler refresh/GTX700 は「一回休み」的ポジションで。

 CPU以上にプロセス改善に依存してきたGPUの進化は、プロセスが足踏みする影響をモロに喰らって今年は一休みという状況に。
 勿論両陣営から新製品は出てくるが、どちらもダイ面積当たりの劇的な性能改善は無く、内部構造はGPGPU用途の本格化時代に向けた改良、販売戦略的には「ラインの調整」によるお買い得感の演出がメインに。

 つまり、前世代同価格ライン品と比べてShader増えて性能上がってます、でも良く見たらGPUダイが大きくなって消費電力も上がってます、という話。
 これはつまり、純粋なGPU性能だけ欲しければ値崩れした旧世代GPUも値段次第ではアリという意味で・・・あれ、そいえばちょっと前にもそういう時期ってありましたな。

 9◇DDR3-1866ネイティブメモリ、低価格4TB HDD、メジャーライン1TB SSDの登場。

 DDR3-1866ネイティブは未だ試作品状態だが、LGA1150でIntelの正式サポートが入る模様なのでその頃には製品も出回り始めるでしょう。伴いOCメモリでは2133がまぁ扱い易いレンジに降りてくる。

 降りてくるといえば4TB HDD。1TBプラッタが大量生産で安定して量が取れるようになってくるのと、3TB HDDの値崩れによる単価下落を補うため、WD GreenやBarracuda 7200.14といったデスクトップラインに4TB HDDが登場するでしょう。

 そしてもう一つ、これは結構悩んだが、恐らく2013年中には一つは製品が出てくると期待しているのが、メジャーラインでの1TB SSD。
 現在でも特定用途というか、大容量特化型のようなラインには1TB SSDが存在するのだが、いよいよPlextorとかSamsungとかOCZとか、この辺りから「512GBモデルの上位品として」1TB製品が出て来るのでは。

 10◇アーリーアダプタ向SFF-8639接続SSDの登場。

 最後の最後、これも年内ギリギリの駆け込みで2013年に間に合うのではないかと。

 実はMS製ドライバも既に存在するし、試作品レベルならSSD側も昨年中に完成している。残る問題はマザーボード側の対応がだいぶ遅れそうということなので、過渡期としてPCI-Expressスロットに変換ボードを挿す形で実装される、(恐らく)SATA-Express対応のSSDがキワモノ的立ち位置で登場すると予想。メリットはSATAを超える帯域で、いよいよ「1台のSSDで600MB/S超え」の時代に。

 ちなみに相も変わらずテキトーに書かれているエントリが多いが、SFF-8639とSATA-Expressは別物ですよ。
 前者はコネクタのみ、後者はコネクタや信号線も含めたシステム全体の規格名ね。
 SFF-8369自体はSATA-Expressの上位となるエンタープライズ用PCIe 4レーン規格(こちらはまだ統一呼称が無い模様)でも採用されているので、ね。

 ◇

 さて、予想と言いつつ確定事項も多数混ぜ込んでしまったけど、どうなりますやら。

 兎にも角にも、今年も多分こんなノリでいきますので、よろしくお願いします。

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