前回に引き続きまして。
結局RATOCのモノを買ったので、軽くレビューでも。
といってもこの製品のレビューなんて掃いて捨てる程出ているので、当方が気になった点をピンポイントで。
◆組み込みについて
既にレビュー等で散々言われているが、ねじ止めをしていない構造上HDDにはどうしても「がたつき」が出る。
スペース的には1mm程度だと思われるが、当方はこのケースをキャスター付台の上に置いて使う予定なので、この「がたつき」は大問題。
ちょっとでも台が横にズレると、慣性の法則に従ってHDDが左右に揺れるので、これはもうHDDに「死んでくれ」と言っているようなもの。
実はこの問題があることが分かっていたので、ケース発売当初からずっと買えないでいたのだが・・・。
実機を購入した人の写真を見ていたところ、一つのアイデアが浮かんだので「一か八か」で現物を購入。
アイデアを試してみたところ、いい感じにHDDが固定出来たので良かった良かった、と。
そのアイデアとは、HDDをテープで止めてしまうということ。
梱包や工事現場でよく使われる「養生用テープ」(緑か白が多い)が扱い易いのでお薦め。
実際の固定位置は「ケースとHDD」と「HDD同士(お互いの方向に引っ張るように)」との2通りが考えられるがも、実物を見ると、前者の方法では吸気口を塞がないようにすると接着面積があまり取れないように見える。
なので、後者の方法で。1cm程度の幅に切ったテープで1カ所止めただけだが、もう「がたつき」とはおさらば。
まあ所詮は簡易テープ止めなのでそのうち外れるかも知れないが、簡易なので再度貼るのも簡単。テープの性質的に糊が残って…ということもまず無い。
いやね、この方法、お薦め出来ます。
#もちろんねじ止め出来れば一番いいんだけどね・・・。
◆冷却について
筐体が結構すぐに熱くなる。熱伝導が良いってこと・・・だと思いたい。
筐体の熱容量の大きさのおかげで?省電力HDDを入れるとなかなかファンが回りません、本当に。
あと、45度で動き始めるファンだが、どうもこの温度はPCに繋いでいない時は変更不可能らしい。
付属ツールでは変更出来るように見えるが、これはツール側で温度監視とファン制御をすることでそういう動作をしている模様。
これはちと残念。個人的には40度ぐらいで動かしたいのだけど。
◆付属ツールについて
意外と使えますコレ。
というか。箱だけだと明らかに割高だが、このツールがあることで漸く値段相応の価値というか。
といっても出来ることは多くないのだが、その中でも非常に重宝するのが
「RAID状態に関わらず2台のHDDのSMARTが読み出せる」
これ。これが出来るケースとツールって今まで無かった気がする。
大抵「プライマリ側」若しくは「一台目」なら読み出せるのだが、ケースを分解せずに2台の両方が読み出せるというのは大きい。
これで2台のHDDの両方を監視することで、「セカンダリ側が実はひっそりと壊れていて…」というトラブルをかなりの確率で防げる。
あと、面白いのが「読出優先ドライブ」を切り替えられること。
こんな項目を変更出来るRAID対応HDDケース、自分は見たこと無かったですよ。
ケースからバラさなくともセカンダリ側HDDのリードテストが出来ます、はい。
とはいえ、ここまでやってくれると更に上が欲しくなるのが人でして。
これでツールからベリファイが指示が出来たりしたら、もう最強だったんだが。残念ながらリビルド指示しか出来ないのよね。
・・・まあUSB外付箱でベリファイが出来る製品なんてのも自分は見たことないのだけど。
◇
とまあ、こんなところで。
正直高いとは思うが、相応の価値を見出すこともできる製品と思われます、はい。