タイトルに書いた漫画>アニメ放送開始の影響と思われるのですが、当方に「今買うならシンセって何がいいの?」という話が聞こえてきたりしたので、さらっとメモしておきます。
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ちなみにアニメで使っていたのはKORGのTRITON Extremeでしたな。KORGが真空管ブームだった頃(笑)に出た、TRITONシリーズの最終モデル。
61Keyモデルが発売当初の2004年には¥20万ぐらい、販売完了の2006年には¥13万ぐらいで売られていた気がします。
バンドのメインキーボードとして見ると、これは悪くないチョイスでしょう。
TRITONシリーズの集大成というとやや方向性がズレるものの、この世代ではトップクラスのワークステーションであり、且つライブパフォーマンスでも十分使い物になる。
敢えて欠点といえば、ガールズバンド用としてはややゴッツイ&重いことぐらいでしょうかね。
#ちなみに、実機はあんなに明るくタマ(真空管)は光ってなかった気がします。
あと、他の楽器についても、(シンセ畑な自分でも一通りモノは分かったぐらい)ベーシックで良いチョイスだと思います。原作者、楽器好きなんでしょうな。
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閑話休題。
まず、バンドキーボードの選び方について。
「弾いて気持ち良くて、おカネが足りるモノ」
・・・いや、これマジですって。
といっても、これじゃ不親切極まりないので、もう少し。
最重要チェックポイントは、以下の4つです。
全て重要です。この4つについては優劣はありません。
1・バンドキーボードとして適切か。
2・お値段は予算内か。
3・キーボードは演奏し易いか。
4・コントローラは使い易いか。
3・4については「必ず実機に触って確認」が鉄則です。
安い買い物ではないんです、間違っても「触ったことない機材を最安値の通販で買う」はやってはいけません。
#触って納得したら、最安値の通販で買うのはアリですが。
あと、余裕あれば以下も。これらは上4つの項目を全て満たしてから、です。
5・ルックスは好みで、持ち歩きは現実的か。
6・音質は好みか。
以降、具体的にいきます。
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1・種類。
まず、キーボードといっても、実は世間には大きく4つのグループがあることを御存知でしょうか。
それぞれ特徴があり、使いどころも異なります。
このグループ選びを間違えると、ぶっちゃけ後悔しかしません。
その4つのグループとは、以下の通りです。
1・シンセサイザ
2・ワークステーション
3・キーボード
4・アレンジャー
※注意!このグループ名称はあくまで便宜上であり、業界で統一されているワケではありません。
他所では通用しなかったり誤解されたりする可能性がありますので、ご注意下さい。
このうち、バンドキーボードとして適切なのは3の「キーボード」です。
それぞれについては、以下に軽く。
1・シンセサイザ
ステージで「演奏」することを主眼においたキーボードです。
ステージ上で音を操る・加工する機能やコントローラは満載ですが、曲作りには向いていません。
また「飛び道具」として使える(それ以外には使えない)、低価格だが個性的な製品も各種あります。
2・ワークステーション
1とは逆に、スタジオで「曲作り」をすることに主眼を置いたキーボードです。
シーケンサ等の「作曲支援」が充実している一方、その分どうしてもお値段がお高く。
値段が高い分、最近ではステージでもメインキーボードとして使える製品が殆どです。
3・キーボード
1と2の合いの子「良いとこ取り」のようなものです。
「ワークステーション」としての機能は必要最低限のものに抑えつつも搭載し、片やシンセサイザの「操作性の良さ」をも取り込んだ製品です。
ファースト・シンセ、ファースト・キーボードならまずコレ。
4・アレンジャー
日本じゃ売れてなんですよね、コレ。欧米では普通にメジャーな一ジャンルです。
簡単に言うと「一人バンド」向けのキーボードです。
バックやドラムの自動演奏等、「曲を飾る」機能が充実しています。
明らかにバンドキーボード向けではないですね。
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2・予算
種類について触れたところで、次に値段。
キーボードの価格帯ですが、おおよそ以下の3段階になっています。
・¥5万前後
・¥10万前後
・¥20万以上
それぞれに特色があり、高ければ・安ければイイというワケでもなかったりします、が。
「キーボード」として使うなら、¥10万円前後というクラスが最安値です。
¥5万円クラスには「シンセサイザ」しかありません。
勿論、おカネが余ってるなら日本の景気のために¥20万以上という「ワークステーション」を買っても構いませんが・・・。
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以上、種類と予算の話が出てきてしまったので、一気に実機名を出してしまいましょう。
KORG TR
想定価格:¥7万
個人的お薦め度:☆☆☆
・生産完了品のため、モノがあれば割安な処分価格で入手可能
・高度な演奏表現が出来るアフタータッチに対応
既に生産完了のため何処でも売ってるワケではないですが、処分価格で入手できたらラッキーな機種です。
TRITONの流れを汲む軽量なキーボードですが、ポイントは鍵盤。実は現行のM50より良質な鍵盤を搭載していて、高度な演奏表現が出来るアフタータッチに対応しています。
もちろん、音質や機能といった面でも、現在でも第一線で使用するのに全く問題ありません。確かにタッチパネルこそありませんが、値段も割安で良質な鍵盤が手に入るということで、個人的なお薦め度は高いです。
KORG M50
想定価格:¥9.5万
個人的お薦め度:☆☆
・タッチパネルと大きなボタンで操作し易い
・小型軽量
KORGの最新モデルのウリは、タッチパネルと大きめボタン。ことシンセというのは操作性が独特で慣れないと分かり難いというのは事実なので、この価格でのタッチパネル採用はポイント高いです。
また、音源もアップデートされた上本体も軽量化され、キーボードとしての魅力をかさ上げして来ました。
価格・機能・性能、どれを取っても初めてのキーボードとして悪くないと思います。
#音はやっぱりKORG色です。
Roland JUNO-G Version 2.0
想定価格:¥10万
個人的お薦め度:☆☆
・サンプラ/簡易レコーダ搭載
・オプションで音色追加が可能
Rolandのこちらのモデルは実売価格で微妙に高いですが、ウリはサンプリング機能。
予め録音したり、パソコンから転送した音を使って演奏したりすることが出来ます。例えば猫の「にゃ~ん」という声を録音して、それに音階を付けて鍵盤で演奏する、なんてことも。
こちらも初めてのキーボードとして悪くない選択だと思います。
#音はやっぱりRoland色。
YAMAHA MO6
想定価格:¥9万
個人的お薦め度:☆
・最上位機種MOTIFの機能限定版
・音色や機能もMOTIFから継承
YAMAHAのプロ向け製品は良くも悪くも本当に「玄人向き」です。
このモデルも、KORGやRolandと違い本当に「最上位機機種の廉価版」という発想で作られています。
そのため「スジは悪くないのに、ぱっとしない」という、少し可哀相なモデルです。
つまみやボタンが多数配置され、カラダが覚えてしまえば操作も素早く出来たりもするのですが。
その分本体も重く大きく、キーボードとして見た場合、これといったウリも見あたりません。
まあYAMAHAの音が好きな人には良いんじゃないでしょうか・・・としか。
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以上、4機種程取り上げてみましたが、いかがでしょうか。
実は「10万円前後のキーボード」というのは、価格と内容を比べてみた場合、とっても「お買い得度が高い」一品なのです。
ちなみにこれでも「高い」という方には、おカネをもっと節約出来る「中古シンセ」というテもあるのですが、これは後で。
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・・・えっと、単独blog記事としては妙に長くなってしまいました。
書いてる方の想定を越えてしまったので、続きは明日にします。
#あと、この記事も後でもう少し整理して単独頁に切り出します。