この頁では、ccTLDを取得する時の留意点をちょっとまとめておきます。
/ ドメインこらむ / その1 – 06.02.15
事の発端は・・・
日経系の雑誌に掲載されたドメイン絡みの記事です。
その記事ではccTLDについてかなり否定的な文面が掲載されておりまして・・・まぁ実際「ビジネスユース前提」では.jp以外のccTLDなんて普通あり得ないワケですが。
とはいえ、個人ユース前提ならばccTLDもまた良きモノです。
がしかし、実際問題ccTLD周辺には「まがい物」が多数存在しているのも事実。
ということで、この「まがい物」か身を守る、安心・確実なccTLDの取得法について少しまとめてみました。
4つの約束。
まずは兎にも角にも、以下の4つのポイントを押さえて下さい。
これらを確実にチェックすれば、そう簡単にはトラブルに巻き込まれはしません。
- 確実にどこかの国のccTLDであること。
- そのccTLDを管理している組織の信用度を確認すること。
- TLDを取得すること。
- 出来るだけ上位のレジストラから登録すること。
以下、これらについて具体的に解説します。
その1・確実にどこかの国のccTLDであること。
何か当たり前そうですが、そうではないのです。
というのは、勝手にccTLD「っぽいもの」を作り、売ってる企業ってのがあるんですよ、いやマジで。
これの対策は簡単です。国際的にccTLDを割り当てている、いわば「元締め」IANAのサイトで、きちんとどこかの国のものであることを確認して下さい。
>http://www.iana.org/cctld/cctld-whois.htm
若しくは、↑の日本語訳をWikipediaから。
>http://ja.wikipedia.org/wiki/トップレベルドメイン一覧
これから取得しようというccTLDがこのリストの中に入っていれば、取り敢えず問題はありません。
その2・そのccTLDを管理している国と組織の信用度を確認すること。
ccTLDはその国に割り当てられた、重要な「資産」です。そんな大事なモノの管理組織なんですから、もちろん信用度最上位は国直轄です。そしてその次は一括委託された独占民間企業で、大抵のccTLDはこの2つのどちらかです。
とまぁ、ここまでは良いのですが。
これ以上のところはというと結局、問題はその国の治安とか情勢とか、或いは委託先企業との関係の良好さとか、そういう話になってしまいます。
結局この辺りが「個人だから」と割り切れるかどうかの一つのポイントになるような気がします。これだけネットが発達している現在、しかも外国人に ccTLDを解放しているような国ならば、そう簡単に政情不安等でドメイン名自体が吹っ飛ぶなんてことは無いとは思います、が。
・・・誰もそんなことが起こらないとは保証出来ませんから、ね。
その3・TLDを取得すること。
TLD=トップレベルドメイン。これも当たり前のような気がするのですが、気を付けて下さい。
というのは、稀にあるんですよ、2ndドメインとか3rdドメインをトップドメイン「風」にして売っているところが。
はっきり言います、TLD以外に価値はありません。
ものすごく乱暴な言い方ですが、TLDというのは、そのccTLDを管理している組織のサイトでWHOISを検索したら自分の名前が出てくる、ということです。
つまり、そのccTLDの管理組織に「なんとか.ドメインはあんたのモノです」と認められているということなんです。
ところが、2ndドメインや3rdドメインってのはTLDではありません。その2ndドメインや3rdドメインを作る為の「土台」=「TLD」はその業者のものなのです。
つまり、何かの拍子でその業者が吹っ飛んだら、自分の使っていたドメインも一緒に御陀仏です。
間違っても、そんないい加減なモノにカネを払ってはいけません。
#過去に.np=ネパールのドメインを↑のようにして2ndや3rdのドメインを売り出していた「日本ニュードメイン」という会社があったんですよ。まぁ法外な値段だったんであっという間に潰れましたけどね。
その4・出来るだけ上位のレジストラから登録すること。
個人ベースだと考えどころなんです、これについては。
というのは、大概のccTLDで、その管理組織自体が直接登録も受け付けています。ここで直接登録すれば一番安全確実・・・ですが。
この直登録、「高い、特典無い」というのがお約束なんです。
そらそうです。自分トコのドメインをドメイン業者に扱って貰うには、その業者にも旨みが出るように、業者経由で登録した方がおトクなようにしますよね、普通。
ということで、ドメイン業者経由で登録すると、逆に大抵「安い、特典付き」です。
一部のccTLDでは直登録と業者経由で10倍近い値段差があったりします。まぁ普通はせいぜい倍ぐらいですが・・・。
但しこの場合、その業者が吹っ飛んだ場合には面倒が起こることを覚悟する必要がありまっせ、と。
以上をご承知の上、そんなことより安心が欲しいという場合は管理組織での直登録をどうぞ。
逆に、きちんと業者を吟味して自分なりの妥協点を見つけられれば、特典付きの業者経由登録の方が美味しいでしょう。